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部活で「試合に出れない」時期が一番、子どもが成長している時期

うちの子を試合に出さないと
怒る部活の父兄がいると聞いて
びっくりしましたね。
まぁ、時には本当に
理不尽な事もあるでしょうし、
わが子を想う気持ちからだと思うので
否定する気はさらさらありません。

ただ、僕も部活してたから分かりますけど、
試合って出た経験より、出れない時の方が
はるかに多く学ぶ事があるんです。

3年間頑張ったけど、
結果が出ない事なんて、
社会人になったら、
当たり前のようにあるわけで、
そのたびに落ち込んでいたら身が持たない。
若い頃の「挫折」はその後の人生で
もの凄く価値がある。
逆に「挫折」を知らずに
大人になると大事です。
立ち直るのに時間がかかる。
中には立ち直れない人もいる。
致命傷にならない「挫折」は
早く経験した方がいい。
個人的にはそう思います。
特に子どもの頃の失敗なんて
後から考えてみたらほとんどが
大した事じゃない。
学生時代、試合に出れなかった子が
社会人になって成功している事例は数知れず。

「試合に出れない方が成功するんじゃね?」

と思った事もあったほどです。

もちろん、そんな事はないですが。
間違いなく、試合に出れない経験が
活かされているはず。
だから学生時代、
調子にのっていた僕を試合に出れない
状況にしてくれた僕より

「上手いヤツ」に心から感謝しているんです。

本当にたくさん学ぶ機会をもらったから。

高校時代、3年生にとって最後の大会。
スーパースターの1年生が入学してきた事で
メンバーの3年生が一人
レギュラーから外れました。
皆、その3年生の気持ちを考えると
声もかけられない状況。
本当に厳しい練習も一緒にやってきた仲間。
本来なら、ふて腐れて練習に来なくなったり、
文句を言ったり、怒ったりしてもおかしくない。
僕でもそうしてたかも。

でも、その3年生は1年生に対して

「俺の分も頑張ってな」と言って

自分のリストバンドを渡したんです。
3年生が1年生にレギュラーを奪われて
なかなか言える言葉ではないです。
今でも文章書いてて泣きそうです。

そのあと、チームの結束が強くなった
のは言うまでもありません。
ずっと勝てなかったチームに勝って優勝。
試合に出る事なくチームに大きな貢献を
した3年生は一番かっこよく見えました。

今となってはその3年生の親に会って
聞いてみたい。

「どういう教育してたんですか?」

勝った負けたの事は正直、あまり覚えてませんが、
このエピソードはおそらく、一生忘れません。

部活を通して子ども達は
いろいろと経験して学んで成長していくんです。
そのチャンスを親が奪ってはいけません。
と僕は思います。僕はです。

でも、子ども達、試合に出れるように頑張ってね。

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