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『転職の魔王様』の名言に思うこと③


あなたの人生、このままでいいんですか?

来栖 嵐(キャリアアドバイザー)


毎週月曜、夜10時から放送中のドラマ
『転職の魔王様』がアツイ!!

“転職の魔王様”の異名を持つ
主人公の敏腕キャリアアドバイザー
心えぐる辛辣な言葉を突きつけながらも
求職者の働く自信と希望を取り戻させる
爽快なストーリー。

人材業界も長くなった、わたしの独断と偏見で
成田凌さん演じる来栖さん(魔王様)の
名言をクローズアップしたいと思います。

第1話〜第5話まではコチラ ↓

第6話はこちら ↓


今回は、第7話について
現役のキャリアアドバイザーとして
私見を述べさせていただきます。




担当を変えてほしい


第7話の求職者は
製薬会社を退職したばかりの若い女性。

担当するキャリアアドバイザーは
広沢さん(山口 紗弥香さん)でした。

辛辣な言葉を言い放つ魔王様と違い
ベテランの広沢さんはとても感じがいい。

同席した千晴(小芝風花さん)が感激するほど
求職者との面談の対応も、親身で丁寧です。

来社した彼女の希望条件を聞きながら
優しい笑顔で、共感を示しつつ
安心させる言葉で、期待を抱かせていました。

それにも関わらず、面談後
「担当を変えてほしい」
と言われてしまうのです。

これには驚きましたね。

転職エージェントも
派遣スタッフの営業担当も
相手の気持ちに寄り添い、サポートすることが
求められます。

ですが実際の現場でも、残念ながら
「担当を変えてください」
と言われることが、まれにあるんです。


担当変更あるある


これを言われてしまった担当は
もちろんショックを受けます。
(私も一度だけありますが、悲しかった)

ドラマの女性求職者は
担当を変えてほしいと伝えたことを
「ひどいことを言ってしまった」
と後悔している様子だったのが救いでした。

では、実際にはどのような理由で
担当の交代を希望されるのでしょう。
(ドラマは、特殊な理由でしたので割愛)

ひと言でいえば、多くの場合
担当に不満や不快感をもったから
ということになります。

大きく分けると2つです。

◆頼りない、信用できないと感じたから

たとえば
求職者の希望条件をきちんと理解していない
アドバイスが的外れ
なかなか求人案件を紹介してくれない
など、ですね。

他には、担当が約束や時間を守ってくれない
というケースもあります。

複数案件を抱えて忙しいとはいえ、
これは交代を求められても仕方がないですね。

◆担当の言動に不快感を覚えたから

これは、話し方・聞き方が不快ということです。

担当の発言が「上から目線」とか
学歴や年齢、退職理由、経験などを見下された
希望条件を下げるよう言われて納得できない
とか、いろいろありますね。

他には、夜遅めの時間に電話してしまった
メールの内容がわかりにくい
などの理由も聞いたことがあります。

さらには、恋愛感情をもったのか
担当からの行き過ぎたコミュケーション
なんていうケースもあるようです。
(実際、お付き合いに発展することも!)

まぁ、きちんと誠実に対応していれば
「担当を変えてほしい」
と言われることは、通常ありません。


仕事と子育ての両立


話を戻して、ドラマでは
途中から魔王様(成田凌さん)が加わり
転職のサポートが始まります。

女性求職者に退職理由を聞くと
以前勤めていた会社は人数が少なかったため
個人の仕事の負担が大きかったとのこと。

産休・育休中の先輩の仕事をフォローし
復帰後も時短勤務の先輩に戻すことができず
激務が長く続いた結果
疲弊してしまい退社に至ったのです。

そして、この辛い経験から
十分な人員が確保された会社への転職を
希望していました。

ところが魔王様はなんと、彼女に対して
退職した会社に、再び戻ることを勧めます。

諦めるのは早いと思います
あなたが変われば
あなたのいる環境そのものが
変わるかもしれない。
人も、会社も、いつだって
変わることができるんです
変わろうとする決意さえあれば、ですが

いや、さすがにこれは厳し過ぎませんか?

「あなたが変われば」というのは
自ら業務負担の大きさを強く訴えることを
指していましたが、それは酷な気がします。

変わるべきは、間違いなく会社側です。

ワーキングマザーが働きやすい環境作りや
産休・育休期間のカバー体制の強化は
すべての企業が取り組むべき課題だと考えます。

さらに2021年、男性にも育休の取得を推進する
法改正がありました。
育休制度の周知・取得促進という新たな義務が
企業側に課されたわけです。

つまり、男性社員側から
「育休を取りたい」と言われなくても
子どもが生まれることを知らされた段階で
「育休の制度があるけど、利用しますか?」
と、上司から確認しなければなりません。

そして(これが今回足りなかったのですが)
一定期間ひとり不在になることに備えて
チームメンバーの協働と業務の分担
必須になります。

さらに、業務の引き継ぎや割り振りを考える際は
不公平感を生まない配慮が求められます。

良い人材に長く勤務してもらうためにも
企業は制度設計を整える必要がありますね。

これは、日本の未来にとっても
大変重要なことだと思っています。

誰もが仕事と育児を両立しやすい環境作り
社会全体で実現することが
少子化や労働人口減少の対策としても
急務だと考えられるからです。

素敵すぎる彼氏


話は逸れますが
今回の女性求職者には
同棲中の彼氏がいました。

特別イケメンではない、この彼が
素晴らしい人格の持ち主だったんです。

転職期間中、アキホ(彼女)はイライラして
彼に悪態をついてしまいます。

それでも、変わらずやさしい対応の彼に
こう問いかけるシーンがありました。

どうして私のこと嫌いにならないの?
だって、めちゃくちゃ怒りっぽいし
やつ当たりもするから

その質問に、彼はやさしく答えます。

別に
俺のことが嫌いで怒ってるわけじゃないって
知ってるから
ていうか
アキホがそうなってるのは
アキホが悪いわけじゃなくて
アキホの状況のせいだって
わかってるからだよ

「嫌いにならない理由」を聞かれて、この返し。

ほ、惚れてまうやろー!!

動じない男はカッコいいですね。
余裕と包容力のある男になりたいもんです。

最後はなんの話かわかりませんでしたが(笑)
今回は以上です。



ここまで読んでいただき、
ありがとうございました。

『転職の魔王様』は
毎回いい題材を取り上げているドラマなので
また次回についても投稿したいと思います!

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