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気が動転した時は自分を実況中継する

今回は、気が動転した時に自分を落ち着かせる方法を一つ紹介します。
 
 
パニック、不安、イライラ。
時間が経てば収まりますが、できるなら自分で収め方を知っておきたいところ。
 
ヒントになったのは、カウンセリング中の相談者の言葉です。
不安でパニック気味でも詳しく状況を聞いていると、「なんだか話しているうちに落ち着いてきました」と。
このようなことがよくあります。
 
詳しく状況を聞くことで落ち着く、これは相手にだけではなく、自分にも応用できます。
 
自分で自分を落ち着かせる方法を紹介しますので、参考にしてみてください。




気が動転した時に落ち着かせるのに「自分を実況中継する」という方法があります。
 
アナウンサーがスポーツやレースを実況中継しますよね。
あのように自分のいまの状況や状態を細かく客観的に自分で実況中継するのです。
 
救急車を呼ぶために119番に電話した時。
気が動転している時に「落ち着いてください」と言われるよりも、細かく状況や事実を聞かれて説明することで落ち着きを取り戻すものです。
 
応用的に自分で自分の状況を細かく説明することによっても、落ち着かせることができるのです。
 
パニック、あがり、イライラ、怒りなどを落ち着かせる時に使えます。
 
 
マインドフルネスの技法に「セルフ・ナレーション」があります。
自然と湧き起こった感覚や思考を観察する「観察瞑想」と呼ばれるものです。
 
アナウンサーの実況中継のように自分の今の状態を観察して言葉にします。
そうして自分の体験や感情と距離をとって眺めることで感情に振り回されずに済むようになるのです。
 
まさにこれをしているわけです。
 
 
気が動転した時にやるのは、細かく状況を言葉にして説明することです。
わざわざ実況しなくても十分ですが、以下のように実況すると、おかしく思えてきてより客観的になれます。
 
①    アナウンサーのように実況する
「おっと、小林、プレゼンを前に緊張して鼓動が速くなってきました」
 
②    カウンセラーのように実況する
「小林さんはいま、プレゼンを考えて緊張して鼓動が速くなっているんですね」
 
③    小説家のように実況する
「小林はいま、プレゼンを前にし、緊張から鼓動が速くなっているのであった」
 
 
こんな感じです。
自分で書いていておかしいですが。
 
緊張を例にしましたが、不安、イライラ、怒りなどの時にもご活用ください。
 
また冒頭でも書きましたが、気が動転している相手を落ち着かせる時にも細かく状況を聞くことは有効です。
 
 
 
今回は、気が動転した時は自分を実況中継する「セルフ・ナレーション」を紹介しました。
 
 
最後までお読みいただきありがとうございました。
 
 
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小林いさむ|公認心理師

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