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【読書note】キングコング西野さんが提唱する「貯信時代」について再考します

こんばんは、芝本です。

タイトルの「貯信時代」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。

僕がこの言葉を最初に目にしたのは、西野亮廣の著書『新世界』を読んだ時でした。西野さんと言えば、元々はお笑いコンビ「キングコング」としてTVに出られていたところから、現在は『映画 えんとつ町のプペル』製作やオンラインサロンの運営等幅広く活躍されている著名人ですよね。

西野さんが様々な著書やスピーチで話されている「夢を語れば笑われて、行動すれば叩かれる。そんな世の中を終わらせにきました。」というメッセージは、多くの挑戦している人に勇気を与えたんじゃないかなと思います。

流行り病の影響で自宅で過ごす時間も増えて、昔に読んだ本を読み返す時間を意識して確保するようにしています。そんな中で『新世界』を読んだときに、「そういえば西野さんの事業は、流行り病の影響を受けるどころか『新世界』を出版した2018年よりも影響力が増しているな」と感じて、ボク自身の理解を深めるためにもアウトプットさせていただきます。

流行り病に左右されずに事業を拡張させ続けている西野さんが、著書で紹介した考え方「貯信時代」とは一体なんでしょうか。


「貯信時代」ってどういうこと?

貯信という言葉は、文字の意味の通り信用を貯めるという考え方です。

これからの時代は「信用を貯めるといつでもお金に変えることができる。しかも、お金は使うと減るけれど信用は使い方を間違えなければなくならない。」ということです。具体的な事例で見ていきましょう。

そもそも、信用を貯めるとはどういうことでしょうか。

まずは信用という言葉の意味を調べるとこんな意味でした。

「信用」とは、「それが確かなものと信じ、受け入れること」といった意味の熟語です。また、「ある人や団体が過去に行った行為や、積み上げた業績などを考慮して、それらを信じてもよいと判断すること」も指します。

出典:https://business-textbooks.com/shinyou-shinrai-difference/#toc-2

著書の中で紹介されていた例は、ホームレス小谷さんの話でした。

芸人として売れていなかった小谷さんは、西野さんからの提案で、「ネットショップで自分の1日を売る」というビジネスを始めました。半年間、本当に50円/日 で依頼者のために働いた小谷さんは、金額として稼いだのは10,000円未満でしたが、多くの人から「ありがとう」をもらったそうです。

「そのまま50円/日 で働き続けました」だと大変そうだなで終わりなのですが、この話にはもちろん続きがあります。

ここからが信用がお金に変わる場面です。

小谷さんは最低価格50円/日 で自分の一日を売り始めて半年程経った頃に、名古屋在住の女性と結婚式を挙げました。ちなみに彼女との出会いは、「鬼ごっこの数合わせ」で小谷さんの一日を購入した時だったそうです。

結婚式の費用は200万円!

月給1,500円の小谷さんには到底支払い出来ない金額でしたが、西野さんの提案でネットを利用して資金を募りました。結果、これまでに小谷さんの1日を買って「ありがとう」を送った人たちから、3週間で250万円が集まったため、その女性と結婚式を無事に挙げることが出来たそうです。

信頼を貯めておけば、必要な時にお金が集まる。
これが貯信という考え方ですね。

なぜこれからは「貯信時代」なのか?

貯信時代というからには、今までよりも貯信が大事になってくるという意味かなと思います。これまでと違うポイントを、大きく2つに分けて説明していきます。

1、コモディティ化

コモディティ化という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれません。
競合する企業の製品やサービスと、性能、品質、ブランド力などに大差がなくなり、​顧客からみて「どの会社の製品やサービスも似たようなもの」に映る状況を指す言葉です。

牛丼屋さんの例えをよく聞きますが、ボクは松屋とすき家と吉野家の牛丼を食べ比べても明確な差が分かりません。例えば、ボクは牛丼が食べたいなと思ったら、どこでも良いので近いお店に入ります。(※ちなみに、牛丼に似た「伝説のすた丼」は差別化できていますね。)

このように、性能や価格に差をつけにくくなったため、それ以外の部分(信用を得ている等)で人や企業が選ばれやすくなるって事ですね。

2、情報化社会の浸透

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インターネットの普及を通じて、「何かを買いたい、食べたい、遊びたい」と思ったときの選択肢がとても増えました。

実際にサービスを提供している人だけでなく、ブログやSNSを通じて消費者も情報発信をしています。以前記事にしたC to Cのように、これまでサービスを受けるだけだった消費者が、気軽にサービスを提供できるようになったのも情報化社会の特徴ですね。

インターネットの普及により、情報を得ることだけではなく、自ら情報発信することも一般的になりました。つまり、あなたが発信した情報がより多くの人に届けやすいということですね。信用をお金に変えようと思ったときに、そのお願いが多くの人に届けやすい時代という事です。

余談ですが、新卒採用の採用担当が「入社希望者のSNSアカウントの投稿をチェックする」なんて事もあるそうです。自分の名前で発信する情報には責任を持ちたいですね。

「貯信時代」を生き抜く、信用される人になるために

ここまで、「これからは貯信時代だ」という内容でした。

じゃあホームレス古谷さんみたいに、自分を50円/日 で売っていけばいいのかというと、それはいやです。

実はこれまでにも、貯信に似た話をお世話になっている方から頻繁に聞いていたんです。使っている言葉は違いましたが、その方は「目の前の人のお役に立つ」ということを常に意識されているとのことです。

「目の前の人のお役に立つ」などは、小学校で習うような内容で、人として当たり前の事です。ただ、改めて自分自身を振り返って出来ていたり、出来ていなかったり、マチマチだなと感じます。

例えば、会社というコミュニティで皆から信用されている人を想像してみましょう。皆から信用されている方は、仕事を任される事も多いでしょうから、信用がない人と比べて給料が上がったり、出世したりしそうですよね。それに、普段助けてくれる人が困っていようもんなら、いろんな人が力を貸してくれそうです。

人から信用を得ている人って、きっと他の人から頼まれた仕事に対して、いい意味で少し期待を裏切っているんだろうなと思います。「目の前の人のお役に立つ」と考えるからこそ、相手ありきの仕事になりますね。

これから会社以外の収入を得るとか、独立を考えている人にとっては、より一層、「目の前の人のお役に立つ」という考え方は重要です。会社に所属しながらお金を得る際は、会社の看板である程度信用を得ることが出来ますが、個人で動くとなると「あなたという看板」がどれだけ信用されるかが大切だからです。

まとめ

今回は「貯信時代」について書きました。

SNSの普及に伴って、個人が大きな影響力を持つことは格段に簡単になっています。そして、そこに信用があれば、起業や独立もやり易くなっていきますね。個人の影響力で大きな結果は得やすい時代です。また、資金の集め方も多様化しているので、今後はこの記事でも少し触れた「クラウドファンディング」という手法についてもまとめたいなと思っています。

本日はここまで。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

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