【ぶらり散歩】真夏の有楽町・丸の内・新橋
暑い、暑い、暑い！けど、歩きたい！
悲しいかな、歩かないとドンドンお腹が出ぱっていくのだ。
世間はまだお盆休みの最中、前の週に早めの夏休みをとったので今週は仕事復帰とはいえかなり落ち着いていた。
こなす仕事がさほどないこのチャンスに、普段は通勤で通過するだけの街を散歩しよう。ぶらり途中下車の旅というわけだ。こういう自由時間を作れるのが裁量労働制の良いところ。
いつもと違う視点で歩けば、通勤経路でも立派な非日常を味わえる。
とはいえ、どこを切り取っても炎天下だ。日陰を選びながら歩いても、昼歩きは一駅ぐらいにしておいた方が賢明というものである。
そこで、普段は乗換駅となる有楽町から北へ一駅、東京駅（丸の内口）まで歩くと決めた。
ただし、今回は少しだけ趣向を凝らして、夜には有楽町から新橋へ、つまり逆方向に一駅歩いてみることにしよう。
昼の部： 有楽町から丸の内
東京国際フォーラムで鯨に飲まれる
さて。降り立ったのは、東京国際フォーラム口（北側出口）。
まずは、久しぶりに東京国際フォーラムに寄ってみよう。
それは東京随一のイベント会場で、建物自体が一見の価値のあるデザインになっている。
時刻はまだ10:00になろうかというところ。ミュージカルかなんかが予定されているようだが、開演はまだなのだろう。人影はまばらだ。
足早に地下から地上に通り抜けていくビジネスパーソンたちの他は、ベンチに腰掛けて時間を潰している生業不明の人々。豊かな時間を過ごしてるように見える。
この吹き抜けをくぐる時、透明な鯨に飲み込まれたような感覚に包まれる。実際、建築家が何をイメージして作ったのかは寡聞にして知らないが、陽光が隅々まで明るく照らし、大変に清々しい。
KITTEで天の川に溺れる
ここから、道ゆく外国人旅行者に釣られて皇居方面に向かおうかと思ったが、いや、やめた。皇居は徒歩圏内とはいえ、着いたら着いたでだだっ広過ぎる。そこを汗だくで干からびながら歩く自分を想像した瞬間、踵を返した。
このまま線路沿いに東京駅まで歩こう。
夜には提灯や看板が煌々と赤や黄色に妖しく光るガード下の飲み屋は、朝は当然密やかである。その前を歩く人はといえば、8割が外国人旅行客だ。本当に増えたな。
この辺りは、はとバスやオープントップバスなど東京を周遊する観光バスの発着地になっている。とはいえ、道ゆく外国人たちはそれらに乗り込むことなく、東京駅へとひた歩いているように見えた。
東京駅の赤煉瓦駅舎が近づく。
道は線路から離れ急激に左へとカーブを描く。
道なりに行くとたどり着くのが丸の内エリアだ。
夜にはライトアップされた東京駅をバックにウェディングドレスと燕尾服で結婚記念写真をとる新婚カップルのオンパレードとなる行幸通り（ぎょうこうどおり）を、丸ビルと新丸ビルが左右からサンドイッチしている。
しかし、その手前に、KITTEという建物がある。
その名は想像通り「切手」に因んでおり、日本郵政の建物だ。郵便局も入っているが、大型商業施設となっており、飲食店・雑貨店・イベント会場がひしめきあう。
エントランス前を通り過ぎようとすると、ひんやりとした冷気が頬を撫でるものだから、思わず涼を求めてふらっと入ってしまった。
これが、正解だった。
最上階までポッカリ続く吹き抜けのど真ん中に見事なインスタレーション。
どうやら天の川をテーマにしつらえたものらしい。
思えば、少し前までは、こういうものを見ると同じような構図で「モノ」だけを撮っていたが、最近は少し引いて、そういうものを「見る人」にも意識が移って来た気がする。モノ自体よりも、その場の雰囲気全体を記憶（記録）したいと思う気持ちが強まったのかも。
と。
小一時間涼んだところで、ふと、どうしようと思う。
朝ごはんを食べていないので小腹が空いている。
だが、飲食店のオープンは11:00から。今は10:40。
このまま待つのもいいが、いいところがあるか？
KITTE内や丸ビルのカフェなどをググるが、いまいちピンと来るものがない。
そこへ一件、「周辺グルメ」として気になる店が見にとまった。
それはちょっとそそるパンケーキを前面に出してボクのスイートスポットを攻撃して来た。
だが待てよ….場所が…
「有楽町」
おいおい。なんたることだ笑
再び来た道を戻る危険（笑）を犯すのか、悔しいからこの辺で丸く収めるのか、心の中で1時間くらい迷った（現実の時間は1分程度）。
結果、有楽町に舞い戻ることにした。
カフェでお尻に見惚れる
そうまでして食べたいパンケーキとは、いったいどんなもの？
あなたは気になっているに違いない。
そのパンケーキは、
まるごと岡山白桃とミルキークリームのパンケーキ
お値段 1,925円（税込）
高いよね、高いよね…汗
でも、「丸ごと」だよ！
1日10点限定だよ！
流行ってるよ？
ワクワクするよ！
いろんな言い訳をぶら下げて、誘惑に負けることに決めたのだ。正直、味の想像より見た目で選んだことは認めざるを得ない。
昼日中からオッサン独りで乗り込んで、「丸ごと〜パンケーキ」と可愛い店員さんに伝える勇気を称えて欲しいところだ。
現に、こうやって、あなたに夢のような一皿を紹介できているのだし！（頼んでないって？）
見て、この小さなピンクのお尻！ぷるぷる！
■店舗情報
カフェ＆ブックス ビブリオテーク
昼の部はここでおしまい。結局、「お尻見たさ」で往復してしまったじゃないか、もう。
一旦職場に向かって夕方までは真面目に仕事だ。
夜の部：有楽町から新橋
駅前から海外中継して盛り上がる
陽が傾き、熱気が和らぎ始める頃、職場を出て再びの有楽町へ。
すでにネオンが光り始め、昼とは違う装いで道ゆく人を魅惑している。
時刻は19時を回ったところ。
ここで、ベラルーシから入電。
今日は、ベラルーシのシンママOlgaとビデオコールを予定していたのだ。
街をふらふら歩きながら、涼しいところ探しては立ち止まりを繰り返しつつ都心の夜をライブ中継。
向こうは午後１時を回ったところで、自宅のキッチンテーブルから手を振ってくる。Olgaはこのブログの常連で、いつも日本について山ほど質問を投げかけてくる。
「こないだラブホってものをYouTubeで見たんだけど行ったことある？」
「日本のカラオケルームってどんな感じ？ベラルーシはね…」
「漫画喫茶って何するところ？」
「日本って自販機でちっちゃくて可愛い缶ビール売ってるのよね？」
タジタジである笑 ボクだって何から何まで経験しているわけじゃないが、聞かれるたび改めて日本という国の良さも闇も客観視することができて、実に面白い。
だらだら歩いているうち、「これは！」という光景が視界いっぱいに広がった。
飲み屋街で活気に酔いしれる
驚いた。これまで新橋は隅々まで潜り込んできたが、有楽町周辺はそこまで深入りしたことはなかった。
JRのガード下一帯はまばゆいばかりに「ザ・居酒屋」が軒を連ね、「いらっしゃ〜い！」と威勢の良い呼び込みの声がエコーする。なんだか、懐かしい。
「日本に来たら絶対居酒屋に行こう！安いから笑」
と言ってベラルーシに街中でビデオコールして練り歩く自分の違和感にはもう慣れた。
独りで飲んでもつまらないので、店に入ることはしなかったが、街の喧騒を心地よく脳内に響かせて歩を進める。ベトナム、ロシア、中国…様々な国籍の女の子たちが歩道に立ってそれぞれのガールズバーに誘い込もうとするのを振り払いながら。30分3,000円で終わるわけがない。
新橋に着く頃には、シャツを絞ればペットボトル一本の汗が滴るであろうレベルに汗をかいた。が、なんだろう、清々しいなぁ。少しは歩き疲れたが、今日はなかなか「旅をした一日」だったからだ。
いつもこんな風に行くわけもないが、仕事まみれになってはいけない、こういう時間を大切にして心の栄養補給を忘れちゃいけない、と改めて実感することができた良い一日だった。
いかがでしたでしょうか？熱気あふれる東京都心を感じていただけたら嬉しいです！よろしければスキをお願いします。今後も東京・横浜をメインに散歩旅をお届けしますので、フォローしておくと見逃しなく楽しんでいただけます。
🟧 こちらもオススメ！直近の東京ぶらり散歩
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？