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物語綴り

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2021年10月の記事一覧

物語綴り

物語綴り

5分10分の会話。
それだけで心が癒された。
繰り返す毎日に疲弊するばかりで、何もなかったところに差し込んだ光。
それが崩れ去ったのは、ちょっとしたことでだった。
あれから時が経って知ったあの人の近況に心からおめでとうと言えたことに驚いた。私も前に進んでいたんだね。

特別な感情を教えてくれたあの人に感謝を。
そしてこれからの未来に期待を。

物語綴り

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なんとなく声が聞きたいと思った。だけどスマホを手に取って固まった。
連絡してもいいのかという不安な気持ちと
連絡が来ないかな?という期待。

気持ちとは裏腹にスマホを伏せて、布団の中へ。

きっとこれは寒い夜に人恋しくなったせいだと納得させた。

素直になれないことが癖になったのはいつからかな。そんな疑問と一緒に微睡んだ。

綺麗な着物を着て笑顔で写っている。なんて他人事のように感じるほど幼少期と今の自分の違いに辟易する。どうしてこんなに愛くるしいこの子から今のカビの生えそうなほどじめじめしている私に出来上がったのか。そんなことをぐるぐる考えながら、思い出の整理。これだからいつまでも片付かないんだ。

いつの間にか眠っていた。起き上がるとブランケットがかけられてた。いつもなら少しの物音でも目が覚めるのに。よっぽど疲れてたんだ。こんな時一緒に住んでるとこういう小さい幸せがいっぱい転がってる。だってほら、あの子がこっちに気づいた。コーヒーを入れてくれるんだって。いつもありがとう。

ゆっくりゆっくり自分に言い聞かせるものの、焦る心がどこからか顔を出す。気づいた時にはゆっくり深呼吸。
力強い一歩も他人から見たら半歩に見えるような一歩でも大事な一歩。だから大丈夫と心に刻んで今日も笑顔で過ごす。
「心はいつも青空」いつか聞いたこの言葉はもう私に刻まれてるのだから。

「好き」呟く声は届かない。
届けたい。届けようとしたというより、口をついて出た言葉。口にしないと自分が潰れてしまいそうで苦しかった。ただそれだけ。
声にしてしまえばこんなに楽になるなんて。そう思っても伝えることに臆病になって、1人で呟くことしかできない私は、まだ前に進めない。

物語綴り

心臓がバクバクいっている。耳の近くに心臓があるみたいにうるさい。
根っからのあがり症。特にここ1番の時にはガクガクと震え出すこともある。必死に押し殺してはいるけど、今にも震え出しそうな膝。

早く始まってくれ!心でそう叫びながら待つこの時間が1番緊張する。

さぁ準備はできた。
もうすぐ始まる。
ドキドキからワクワクに変わる瞬間。

It‘s show time!

物語綴り

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窓際でソファを背もたれにしてコーヒーを飲んでいると
ローテーブルに置いているスマホに一件の通知

片手に持っていたコーヒーを置いて通知を見る
そこにはなてことないメッセージ

そのメッセージに思わず笑ってしまった

だけど理由もなく沈んでいた自分には
水の波紋が広がるように
気持ちを明るくしていく
それだけで今日は少しいい日になった感じ
「ありがとう」
心の中でお礼を言って
会話を紡いでいく

物語綴り

物語綴り

微睡む意識、だけれども意識はまだ眠っていたい。
目を瞑っているうちにまた沈む意識。
完全に目が覚めて時間を確かめると、思ったより昼寝の時間が長かった。
真っ暗になっていた外を見て、休みが終わることを悲しむというより、思ったより疲れていたことに考えがいく。
無駄に過ごしたと罪悪感を覚えず、こんな日も悪くない。こう思えるようになったのはいつからだろう。ゆっくり巡り始めた思考で考える。

また明日から頑

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窓の外をを眺める。
季節の移り変わりがそこにはあった。
あんな青々としていた庭の木がこんなに色鮮やかになっていたなんて、そういえば肌に感じる温度も少し肌寒くなっていた。
どれだけ自分にいっぱいいっぱいで、外を見る余裕がなかったんだろう。
あれからどれだけの時間が経ったかはめくることをしなくなったカレンダーだけが知っていた。

物語綴り

物語綴り

何気なく外を眺める。
この枠に切り取られた青を見て、もっと広い景色を見たいと思った。まだこの限られた世界しか見ることができない私。
早く、早くとはやる気持ちをやり過ごすばかりで、変わらない世界にうんざりする。この気持ちを誤魔化すために、色んなことやって失敗に終わる日々。
いつかきっとこの日々を笑えるようにして見せる。

思考がふわふわ。久しぶりの高揚感。色んなことが楽しくって心地がいい。
普段と違う心地にいつもより沢山の笑顔が周りに溢れてる。あぁ、
居心地がいいなぁ。ゆっくりまったり雰囲気に溶け込んでいくような素敵な感覚。解散を惜しむ声があるけども、これで解散!今日も素敵なひとときをありがとう。