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#映画レビュー
「為すすべのなさ」を抱えて──クリストファー・ノーラン『オッペンハイマー』
先月末にようやく日本公開された、クリストファー・ノーランの新作映画『オッペンハイマー』を観て、しばらく茫然としていた。あまりの凄みに圧倒されて茫然としていながら、日常の音に劇中の音を想起するほど作品に頭が浸されてそれについて考えずにはいられず、しかしやはり思索はまとまらないという状態になってしまっていた。それでも考え続けているうちに、この茫然とするほかない感覚、言い換えれば「為すすべのなさ」のよ
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