見出し画像

2022年のありがとう

今年もさまざまな撮影やメディアへの紹介依頼を頂いた。本当にありがとうございます。そしてプリントに関しては、従来から販売しているA2サイズ(全てのイメージから注文可能)に加えて、もう少し気軽に手に取り飾ってもらえたらとA4サイズ(こちらが指定したイメージのみ)の販売もスタート。お陰様ですでに100枚を越えるA4プリントを世界中の方々にコレクションいただけたのは嬉しかった。

ただやはりコロナ禍で海外メディアからの依頼が以前より減ってるのは確か。自国のコロナ状況、また経済に直接影響を及ぼす近隣諸国のコロナ対策やロシアによるウクライナ侵攻などのニュース、そしてコロナ禍をドキュメントする自国写真家の特集記事が優先されるのは当たり前で、今あえてニュース以外で日本の文化を取り上げることが少なくなり、挿絵として日本関連記事に写真を提供する機会が減っていることは、

  • 写真家個人として特集:featured系。インタビューとともに過去に撮影した写真の紹介など。

  • 撮影の依頼:photography assignment系。記事に使用するための人物や風景等の撮影、個人やビジネス用ポートレイト撮影など。

と同じくこの:

  • 素材として写真を提供:stock photo系。記事内容に添った挿絵として、広告デザインの一部として、過去に撮影した写真を素材として提供する。写真家名©コピーライトは載らない。

も、写真活動の一環となるフリーランスの自分には、この3番目の提供依頼の機会が減ってることはかなり厳しい状況。そしてクライアント側も以前のような予算が出せないことが多く、あぁまたパブリックドメインのイメージ使ってる、またあそこの安価なストックフォト使ってる、というのを目にする機会も増えた。
だから今このコロナ禍に、あえて自分のプリントをコレクションして飾っていただける、ということに感謝の気持ちでいっぱい。本当に本当に有難うございます。2回言うとなんちゃらと言われようが、とにかく言いたくて仕方ないんです。本当に、本当に有難うございます。

コロナ禍以前から今も変わることなく、この日本の日常を淡々と記録し続けている。でもそれが日本のメディアにとって価値あるものという評価にはならず、掲載や提供依頼には残念ながらあまり繋がらないけれど、それでも自分が記録させていただいた市井の人々の生きる姿がもっと多くの方々と共有できたらと願い、それが叶うと信じ、2023年も活動し続けていきたい。

今のところ2023年の依頼の中で、撮影、掲載日が確定してるのが、とある海外ブランドのキャンペーン依頼、そして春にThames & Hudsonから出版される世界のストリートフォトの流れを400ページにまとめた大型ハードカバー写真集「Reclaim the Street」(リクレイム・ザ・ストリート)。海外ブランドのキャンペーンについてはまだ何も書けない代わりに、このリクレイム・ザ・ストリートの内容を少し。

Thames & Hudson 2023年春号カタログより

「今こそストリートを我々の手に!」をテーマに、近年のストリートフォトの流れを100名近い写真家たちの写真を使用してまとめた内容。その中でそれぞれ数ページを割いて数十名の写真家を紹介する「ポートフォリオ欄」に唯一の日本人として自分が登場。また光栄なことに今回のカバーには2013年に撮影した渋谷センター街での非演出の日常写真が使用されている。

Reclaim the Street, Thames & Hudson, 2023

同じくThames & Hudsonから2014年に出版された「The Street Photographer's Manual」では、世界の20人としてマグナムフォトのメンバーらと共に紹介。

The Street Photographer's Manual, Thames & Hudson, 2014

そして世界のストリートフォト100枚を紹介した2017年の「100 Great Street Photographs」(Prestel)では裏表紙に自分の写真。

100 Great Street Photographs, Prestel, 2017

そして今回はカバー。あえて自分を選んでくれる。いやほんと、最高。
この「Reclaim the Street」(リクレイム・ザ・ストリート)はかなりの大型本で円安の影響もあって1万円近くなってしまうので、まずは蔦谷書店や紀伊國屋書店などで手に取ってもらえると嬉しいです。
キャンペーンの依頼も出版依頼もまた海外からだけど、とにかく人と出会い、撮影し、世界に見せていく。それを続けて行く。日本の、とにかく日本の日常、そこに生きる人々の尊さが世界の人々と共有できる機会を自分がもし担えるのであれば、橋渡しができるのであれば、そう信じて前に歩み続けていきたい。

今年も幾つかのメディアで特集を組まれたり写真が使用されたけど、その中から特に印象に残ったものを以下に3つ紹介します。
全くコネクションも忖度もなくいきなり一通のメールが届く。その文頭に、カラダのいろんなところがポッポするんです。来たぞ、来たぞォと。

Dear シン,
これから話す我々の依頼に"yes"と言っていただけたら嬉しいわ!

来年も出会いを大切にしていきたい。
みんな、会いたい人と、会いましょ。
話したい人と、話しましょ。
自分がまず踏み出せば、きっと繋がれる。
そう信じて。
-- Shin Noguchi, 2022/12/28
  


FIFDH 2022

2022/3/4-13

20周年記念となるFIFDH「スイス・ジュネーブ国際人権映画祭と人権フォーラム」2022に、非演出で家族を撮り続けているプロジェクト“One Two Three”から、長女夢路が5歳の時の写真がメインビジュアルに使用。
FIFDH’s Facebook / Instagram / Twitter / Website / YouTube

夢路 逗子海岸 2015/2
映画が始まる前に必ず流れる映画祭宣伝映像
FIFDH 2022 授賞式
Euronews
TV5MONDE
5歳の三女彦乃 当時5歳だった長女夢路が載るノベルティグッズと
空港や街中に貼り出されていた2m近いポスターと三姉妹

FIFDH 2022 紹介ビデオ↓

FIFDH 2022 前半のレビュー↓

FIFDH 2022 後半のレビュー↓


  


David Jones 母の日キャンペーン

2022/4/11

オーストラリア、ニュージーランドに40箇所以上の拠点を持つオーストラリアの百貨店David Jones(デビッド・ジョーンズ)の依頼で、「母の日2022」キャンペーンに地元鎌倉で家族をモデルに撮影。
David JonesFacebook / Instagram

母の日カタログ
ポスター
ウェブサイトのトップページ
ブログ記事

  


LWA: Life Without Andy

2022/6/30

最高にホットでクールで粋なカルチャーマガジンLWAにインタビュー記事が掲載。
LWA’s Instagram / Twitter / Website

LWA: Shin Noguchi: Kerbside encounters

  


A2/A4プリント販売↓

インスタグラム↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?