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空模様を見分けるように、時代のしるしを見つめていく ~横浜は梅雨明けです。ウィズ・コロナの夏……

 ようやく梅雨が明けました。今日は気持ちの良い晴天で、ひさしぶりに庭仕事を楽しむことができました。

 私は札幌生まれの札幌育ちです。30代の後半で、横浜に移住してきたとき、関東の夏の暑さに自分が耐えられるか心配でした。
 引っ越しは、7月の頭。間もなく梅雨が明け、人生初の首都圏の猛暑を経験しました。

 意外だったのは、湿度の高い、うだるような暑さが、私には気持ちよかったこと。寒い土地で育ったせいか、あまり汗をかかない体質だったのですが、その夏は自然に汗をかけるようになり、代謝がよくなりました。
 北海道で暮らした住居には、ストーブはあっても、クーラーはありませんでした。横浜で住んだ部屋には当然、冷暖房用のエアコンがあり、冷房が使えるので快適でした。
 また、屋外に出ると、熱帯植物の温室か、温水プールの屋内にいるような水気の多い空気に、なぜか安らぎを感じました。胎内にいたころの記憶があるわけではないのに、「羊水のなかにいたときって、こんな感じだったのかなあ」と思ったり。

 北国の空気は乾燥していて、陽射しも鋭い感じがします。その分、透明感があり、さわやか。そんなふるさとの夏も、懐かしいし、好きです。
 でも、私には横浜の夏も、好ましい季節。陽射しすらまるみを帯びていて、世界が大らかになるような印象があります。私自身、「こんなに暑いんだから、細かいことは気にしないでおこう。過ぎたことはくよくよ悩まず、体力温存!」と、気持ちを切り替えることができ、自分を楽にしてあげられる気がします。
 もちろん、エアコンの恩恵がある前提の話ですけれど。

 聖書に、こんな箇所を見つけました。イエス・キリストの台詞です。

あなたたちは、夕方には『夕焼けだから、晴れだ』と言い、朝には『朝焼けで雲が低いから、今日は嵐だ』と言う。このように空模様を見分けることは知っているのに、時代のしるしは見ることができないのか。
(マタイによる福音書16:2-3 聖書新共同訳)


 今年は私にとって、横浜で過ごす15回目の夏。
 けれども、これまでとはすこし、異なるものになりそうだなと思っています。ウィズ・コロナの時代になって迎える、はじめての夏ですから。おそらくこの先迎える秋、冬も、多かれ少なかれ、昨年までとは異なる日々になるのでしょう。
 暮らし方も、働き方も、ウィズ・コロナの時代の新しいスタイルに、変わっていかなくてはならないのだろうと思います。

 変えたほうがいいもの、変えないほうがいいもの。空模様を見分けるように、それらを見分ける知恵が求められているのかもしれません。

 時代のしるしを見つめながら、変えられることは変えていきたい。ただし、自分にとって大切なものを見失わないよう気をつけて、と思っています。


◇見出しの写真は、みんなのフォトギャラリーから、Angie-BXLさんの作品を使わせていただきました。ありがとうございます。

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