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エッセイ

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日々を生きていてふと思いついた戯言を書き留めています。珍しい蝶がいたら、ふと捕まえて標本にするみたいに。その時に捕まえないと、もう出会いない感情や、一生書けない心の動きがあるとし…
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2021年12月の記事一覧

なぜドストエフスキーは世界的名著なのに読むと眠くなってしまうのか

ドストエフスキーを読んだ。 気がつくとうたた寝して、本には寝ながら垂らしたよだれの跡がつ…

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四畳半の部屋から月は見えない

「引きこもりが高じて大学を中退し、輝かしい青春のひとときをフルスイングでドブに投げ捨てる…

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レンズのような詩が書きたい

レンズのような詩が書きたい。その人自身の中にある感情や、物語を少しだけ違う色に、見せるよ…

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突然な犬の疾走を思うギターソロ

突然な犬の疾走を思うよあなたのカッティングギターソロ(岡野大嗣『音楽』) 好きな音楽や小説…

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僕が昔好きだったロックンロールは、すべての真夜中の初期衝動を閉じ込めたように作ら…

僕が昔好きだったロックンロールは、すべての真夜中の初期衝動を閉じ込めたように作られていた…

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真夜中三時、「本当は自分なんかいなくてもやっていけるんだと、バレてしまうのが怖い…

 真夜中三時、「本当は自分なんかいなくてもやっていけるんだと、バレてしまうのが怖い」と弱…

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人間の価値は、人間からはみ出した回数で決まる

人間の価値は、人間からはみ出した回数で決まる(ツチヤタカユキ『笑いのカイブツ』) **  ツチヤタカユキが『笑いのカイブツ』にて、次のように吐き捨てた。  「作家の作品のほとんどは恵まれたものが書いたもので、ひりつくような必死さに駆動されていないから、おもろないねん」。  ガツンと殴られた気がした。  僕は、芥川賞と直木賞の区別もつかないし、本屋大賞も「なんかストーリーがうまいな」という薄っぺらい感想しか持てなかった。なのに、世間で評価されているものを分からないのは

大学一年生の春は、私の人生でとりわけ最悪の時期だった。

大学一年生の春は、私の人生でとりわけ最悪の時期だった。(F『真夜中乙女戦争』) 高校生まで…

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「卒論のふりをした日記ですね」

2021.12.30の日記。卒論の前段階にあたる準備をしていたら、指導教官から「卒論のふりをした日…

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