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#4心が軽くなるマインドフルネスの基本態度【受け入れる】

※この記事の内容は以下から音声で聞くこともできます。

みなさんこんにちは。

マインドフルネス講師、ゆうすけです。

今回は、マインドフルネス瞑想の基本態度「受け入れる」についてお話します。

マインドフルネス瞑想を通して培ってきた姿勢の中で、個人的に最も恩恵を受けている態度です。

「受け入れる」ことができるようになったことで、それ以前に比べ、心の負担やストレスが減り、より楽に生きることができるようになりました


マインドフルネスでいう「受け入れる」とは、物事をあるがまま見ることを意味します。

今、この瞬間に起こっていることを、評価判断せず、否定せず、そのまま認識する、ということです。


よく、「受け入れる」と聞くと、「人や物事を正しいと認めること」「自分が間違っていると認めること」と考える人がいます。

しかし、マインドフルネスの考えでは、それは間違いです。

マインドフルネスでは、「受け入れる」という行為に、「正しい」や「間違っている」といった評価は存在しません。

「ただ、起こる物事をあるがまま見る」ことが受け入れることです。


私たちがストレスや不安、苛立ちを感じる理由は、多くの場合、今自分が体験している状況を「嫌」だと判断し、それを否定しようとしたり、変えようと足掻くからです。

言い換えると、今をあるがまま受け入れられず、否定しようとするからです。

例えば、頭が痛いときに、痛いことが嫌で、すぐにでも取り除きたいけど、現実的にはそうならないため、イライラします。

しかし、私たちは“今”以外生きることはできません。生まれてから死ぬまで、ずっと、体験するのはいつだって“今”だけです。

なので、今を否定して生きるということは、自分の人生の一瞬一瞬をずっと否定して生きることを意味します。


今を否定して生きていると、心の奥に、常に、「何かをしなければいけない」という不足感や焦燥感、不安感を抱えることになります。

一度、自分に聞いてみてください。最近、心の底から、安心感を感じたのはいつでしょうか?

もし思い出せないようなら、もしかしたら、今の自分の状況や周囲の物事を受け入れられていないかもしれません。


他の例を使って、もう少し「受け入れる」ことについて説明します。

例えば、自分自身を受け入れることについて考えてみましょう。

自分の体型が嫌いで、

「もっと痩せていたら」

「もっと背が高かったら」

など、日々、今の自分を否定し、自己嫌悪している人は多いと思います。私もそういう思いをもっていたので、良くわかります。

このように今を常に否定する姿勢が身についてしまっている人は、例えば、望み通り痩せたとしても、別の何か自分に足りないものを見つけ、今を否定してしまいます。

「こうしたらもっと幸せになれるはず」

「ああだったらもっと充実するはず」

と、常に今の自分を否定し、今の自分にないものばかりに目を向けて理想を追う人は、心の底から充足感や満足感、安心感を感じることができずに一生を過ごすことになるでしょう。



では、どのようにして、自己嫌悪せず、安心感や満足感を得るのか。

自己嫌悪や自己否定の解決策としてよく出てくるのが、「自分を好きになろう!」というポジティブな考え方です。

確かに、自分の欠点も含め、自分のあらゆるところを好きになれたら、それは幸せですよね。

しかし、マインドフルネスの観点から言うと、これは現実的ではありません。

自分を好きになろうとすると、自分の欠けているところ、嫌いなところを無理矢理好きになろうと必死になります。

しかし、そもそも嫌い、劣っている、という認識を心の奥に抱えて、それに蓋をするように好きになろうとすると、逆に自分の欠点を意識してしまいます

すると、最終的には、自分を好きになりきれず、逆にそんな自分に失望し、自己嫌悪に陥ってしまいます。

「自分のここがすごい」と必要以上に自分をアピールする人は、実は人一倍、自分の欠点に敏感で、不安や恐怖を抱えています。

皮肉なことに、自分を無理に好きになろうとすると、欠点をより強く意識してしまい、自分をますます嫌いになるんです。

好き、嫌い、優れている、劣っている、という評価判断のレースに巻き込まれているうちは、心から安心することはとても難しいでしょう。


私たちは、物事を好きか嫌いという2元的な捉え方をしがちです。そのため、嫌いから一気に好きに変えようとします。

しかし、マインドフルネスは、そのどちらでもない、物の見方を教えてくれます。

それが、物事をありのまま認識する、ということです。

好きでも嫌いでもない、いわばその中間的な認識です。

自分に与えられた、今持っているものは、どう足掻いても、否定することはできません。

それが今この瞬間の唯一の現実です。

なので、今の自分がどうであれ、否定せず、一旦受け入れるんです。

「しょうがないじゃん、これが今の自分なんだから」と。

そして、受け入れた今の自分の状況をスタート地点として、

「じゃあ、今の自分に何ができるのか?」

「どうすれば、よりよい自分になれるか?」

と考えます。

ありのままの自分を出発点にするだけで、自己嫌悪が減り、心の不足感や不安感は和らぎます

私たちは、一人ひとりたくさんのものを持っています。

にもかかわらず、足りないものに目を向けると、すでにあるものが簡単に見えなくなってしまいます。

マインドフルネスは、不足していることに意識を向けるのではなく、今目の前にあることに意識を向け、持っているものに気づき、受け入れ、そして感謝することを教えてくれます。


あなたはどうでしょうか。足りない物、ないもの、理想ばかりに目がいき、不足感、不満感に心が支配されていませんか。

改めて、今この瞬間に自分にあるものを見てみましょう。自分の周りにいる人を見てみましょう。

恐れず、あるがまま、判断せず、みてみると、私たちには十分なものがあることに気づくでしょう。

受け入れること、物事をありのまま見ることは、マインドフルネス瞑想を通して自然と培われる姿勢です。


今回の話を読んで、

「そんなことできない」

「簡単にできるわけない」

と思う方もいるかもしれません。

私の提案は、それでもとりあえずマインドフルネス瞑想を行ってみませんか、ということです。

「そんなことできないだろう」という思い自体が、一つの評価判断だということに気づき、一旦それを横に置いてみましょう

その評価の癖があなたの目を曇らし、物事をありのまま観ることを妨げているかもしれません。

日々時間を見つけて、少しでも良いのでマインドフルネス瞑想を行いましょう。

ということで今回は、マインドフルネス瞑想の基本姿勢「受け入れる」についてお話しました。

私のポッドキャストでは、このようにマインドフルネスに関する実践的なアドバイスやマインドフルネスの考え方の説明、そして実践するためのマインドフルネス瞑想の音声を配信しています。

興味があればぜひ私の音声でマインドフルネス瞑想を行なってみてください。

それではまた次の記事でお会いしましょう。
マインドフルネス講師のゆうすけでした。


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