118 『【読書記録】アンチ整理術』
整理整頓は本当に必要なのか?むしろ散らかっているのがいいのではないか?という本。
整理術とか今までたくさん読んできたけれど、ものがたくさんの部屋であまり整理されていない筆者の部屋に興味があって買った。
なんか部屋が綺麗な方がいいし、洗練されたイメージがあるけれど、好きな作家さんは部屋が汚く見えることが多いので、意外とそうでもないのかも。
整理整頓は自然に反している?
そもそも赤ちゃんを見ればわかるように、散らかすのが自然生来の方法であり、整理整頓は人工のものであると筆者はいう。
確かに子供の頃は家の床に本やおもちゃを大量に広げて、遊んだものだ。片付けるという概念がなかったかもしれない。好きなものにまさに囲まれていた。
主に整理整頓は来客やシェアオフィスなど他者との関係性において必要とされていることが多い。
最近の場合はSNSにアップするため、などだろうか?SNSのミニマリストの何もない部屋に憧れるのは、自分もそういう部屋にして写真を撮りたいからかもしれない。インターネット上の欲求的なものに振り回されている?
創造的な人は片付けも忘れて熱中する
筆者はデスクや部屋は常に散らかっていて足の置き場がないくらいらしいので、物質的な整理整頓とはほど遠い。
むしろ創造的な人は部屋が散らかっているそうだ
確かに、学者さんや作家さんの部屋は汚いことが多い。つまりそこにリソースをさかないで、ゴールに向けて動いているから生産性が高いのかもしれない。
今日見たツイートで、プログラマーはデスクにこだわる人よりもダンボールの上でやっている人のがいいコードを書く、みたいなツイートを見たけれどそれに近いかも。
整理整頓は機械の仕事
ルーチンワークや整理整頓は機械・AIの仕事であって、人間がする仕事ではない。人間はもっとクリエイティブなことに時間を使うべきである。
言い換えると、集中力含めしっかり間違えずにやる、綺麗にやるというのはAIや機械の仕事である。これは筆者の「集中力はいらない」という本でも書かれているが、現在人に求められる能力の多くは機械化である。
しかしAIや機械は凄まじい進歩をしていて人間はそれらを行う必要はなくなっている。
例えば暗記などもそうだ。頭の中に単語として暗記していてもスマホで検索すれば一発で、むしろ背景や流れなどもっと違う文脈で理解しておいたほうがいい。
記録や管理ではなく、アイデアを発想したりする方のが人間として今後大事になっていくのではないだろうか。
方法論に疑問を呈する
ちなみに方法論というのもこの機械化の一種であると考えられる。
「この方法を使えばベストセラー小説が書ける」というのは、みんな同じ方法論によるので面白みもない。むしろ、自分が好きに書いてたら〇〇という方法ができていたくらいのものだ。
筆者が本書の中で何度も書いてる通り、方法は自分で探すしかない。
そもそも筆者が整理術について聞かれているから書いているが、やりたいことをやっていていて、その後に振り返って方法論がわかるわけで、先に方法論があるわけではないという。
ものは散らかっても、心は整理する
ちなみに物質的には散らかっていてもいいが、自分の内部(心など)は整理整頓されていたほうがいい。
自分の現在や未来についてはしっかりと考え尽くして、整理しておく必要がある。自分の一番大事な価値観など。
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