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【ミカタをつくる広報の力学】 #18 社会課題で全国紙に載る

前回は地方紙の話だったので、今回は全国紙の話をしたいと思います。

地方紙とは記事内容もまったく異なり、部数も桁違いな全国紙に載るにはどうすれば良いのか。それが分かれば苦労は無いわけですが、ちょっとチャレンジしてみましょう(笑)


※初めての方は、「#00 イントロダクション」をお読みいただくと、コンセプトがわかりやすいかと思います。


全国紙はエリアも読者も幅広い

五大紙ともなると部数はそれぞれ数百万部にものぼり、合わせると国内の新聞総発行部数の半分以上を占めます。それだけ多くの人が読んでいますが、地方紙とは異なり、基本的には日本全国に同じ情報が届けられます。

さらに三大紙となると、老若男女、ビジネスからご家庭まで読者層も様々なので、論調や切り口の違いはあるものの、情報の種類は政治・経済・社会から文化・生活まで多岐にわたって、総合的に取り上げられています。

新聞記事はファクトチェックなどの信頼性も高いので、他メディアの記者が取材の参考にすることもしばしば。二次メディア(独自取材ではないニュース媒体)の多くで、全国紙発信の記事が拡散されることもあり、テレビのワイドショーでは新聞記事をそのまま紹介するコーナーもあるほどです。

部数の多さゆえに影響力も絶大で、オピニオンを掲げて国民世論を形成するのも重要な役割となっており、国政に対するオンブズマンとしても機能しています。


社会課題で突破口をひらく

上でも書いたように、全国紙は読者が多いため、国民全員の興味関心を惹きつける内容を目指しています。そこに掲載してもらえるネタはかなりハードルが高いですが、ちょっと考えてみましょう。

わかりやすいところでは、時節的に旬なもの
通常時であれば、クリスマスやお花見などのように、歳時に関連したニュースは年間を通じて取り上げられやすい傾向にありました。

今年はコロナ禍だったため記事傾向も通常時とは異なり、広報においてもイレギュラーな対応が多かったと思います。こうした疫病や自然災害などは、とても扱いにくいタイムリー情報ですが、突発的なものなのでフレキシブルな対応が求められます。

でもよく考えてみると、歳時ネタはどの企業も狙ってくるレッドオーシャンだし、突発的なものは予想できないのでネタづくりが難しい。
どちらもイバラの道ではないかと思うわけです。

そこで私がお勧めするのが「社会課題」です。

私のネットワークにはバリアフリー関連の仕事に携わっている人もたくさんいるのですが、その人たちからは結構な頻度で全国紙露出の話を聞いているのです。

バリアフリーだけでなく、最近はSDGs関連の様々な記事が注目を集めるようになってきていますので、「社会課題を自社の技術で解決する」というニュースは、五大紙にも取材されやすいのではないか思います。


報道傾向とイシューマネジメント

「社会課題をPRに活かすべし」というようなことを書きましたが、これもタイミングを逃すとすぐにレッドオーシャンになってしまいます。

ここ最近はコロナ禍に伴うニューノーマルネタが多く、リモートワークやジョブ型雇用、リモート教育を含むデジタル施策などが人気ですが、今から取り組むとなると相当時間がかかってしまい、発表する頃には下火になってる可能性もあります。

出遅れないためには「イシューマネジメント」が重要になってきます。
この言葉、危機管理広報で聞いたことありませんか?

危機管理で習うイシューマネジメントは、国の政策として法改正などが行われた際に、自社の事業に悪影響が出ることを予見して対処方法を考えることですが、ここでは逆の意味になります。

つまり、PRのネタにするために国の政策を予見しておくのです。

特措法以外のほとんどの法律は、公布から施行までに猶予期間を設けます。
もちろん公布の前には法案提出や国会審議がありますが、その前に検討会等で議論する場合もあります。
こうした情報はすべて行政のホームページに掲載されていますので、誰でも見ることができます。

ビジネスに関連する政策であれば、経産省、総務省、内閣官房あたりの政策ページを見れば大体載っています。
2030年まではSDGs関連の政策が目白押しだと思うので、ぜひチェックしてみてくださいね。


おわりに

今回は全国紙への露出がテーマだったので、政策だの経産省だのSDGsだのと堅い文章の割には、方法論の部分がかなり抽象的で、実行力を持たない内容になっちゃいましたね(笑)

SDGsなどの具体的なPR企画の立て方については、題材ごとに一つずつ書きたいと思います。題材のリクエストをいただければ可能な限りお応えしますので、ご要望お待ちしております。


最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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ではまた次回お会いしましょう。



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