【コメディ】突撃！オチャタチョチャタチョ星
あのオチャタチョチャタチョ星が帰ってきた！
SHINE de SHOWの記念すべき初回配信を飾った「突入！オチャタチョチャタチョ星」の続編！
前回、長い旅路の果てに星にたどり着いた船長と操縦士。
宿敵カナダ・グラナダの攻撃を受け、二人の乗る宇宙船は爆発炎上したはずだったが……
前回よりも難易度を増した早口言葉の高い壁が二人の前に立ちはだかる。
彼らは無事早口言葉の世界を生き延びることができるのか！！！
あなたもぜひご一緒に！
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▶ジャンル：コメディ
▶出演
船長：斎藤充崇（東北新社）
操縦士：美濃部裕里香（オムニバス・ジャパン）
星の住人：田中見希子（東北新社）
▶スタッフ
作／演出：山本憲司（東北新社／OND°）
プロジェクトマネージャー：大屋光子（東北新社）
プロデュース：田中見希子（東北新社）
収録協力：オムニバス・ジャパン
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『突撃！オチャタチョチャタチョ星』シナリオ
登場人物
船長
操縦士
星の住人
操縦士「船長、大丈夫ですか！ 船長！」
船長「ああ……君も無事だったか！」
操縦士「はい。お騒がせしてすみません、お騒がせしてすみません、お騒がせしてすみません！」
船長「それはもういい。どうやらオチャタチョタチャチョ星に無事不時着したようだ！」
操縦士「オチャタチョタチャチョ星に無事不時着したんですね！」
船長「無事不時着したんだ！」
操縦士「あらゆる窮地を切り抜けてきた私たち、これぐらい大したことではありませんね！」
船長「そうだな。バスのやつに比べればこんなもの可愛いもんだ！」
操縦士「バスとは？」
船長「バスだ！」
操縦士「バスですか」
船長「あれを忘れたのか！ バスのやつとは『脱炭酸ガス搭載バスガス爆発事故』のことだ！」
操縦士「あー……」
船長「言ってみろ！」
操縦士「な、なぜ言わなければならないのですか」
船長「繰り返してしっかり記憶に刻むのだ！」
操縦士「えー……」
船長「言ってみろ」
操縦士「わかりました。では」
船長「うむ」
操縦士「『脱炭酸ガス搭載バスガス爆発事故』ですね！」
船長「もっと刻み込め！」
操縦士「脱炭酸ガス搭載バスガス爆発事故ですね！」
船長「ようし！」
操縦士「船長。事前の中長期的詳細調査による超詳細資料の報告によればこの星に住人がいるはずですよね！」
船長「事前の中長期的詳細調査による超詳細資料の報告によればな」
操縦士「はい」
船長「住人のことはまだわからない。この星の謎はまだ謎なのだぞ！」
操縦士「そうですね。この星の謎はまだ謎なのですね！」
船長「ああ。たとえば、見たまえ！ ここに竹がきがある！」
操縦士「アッ！ 竹がきに竹がたてかけられています！」
船長「この竹がきに竹たてかけられているのはどういう意味だ！」
操縦士「それは竹がきに竹たてかけたかったから竹たてかけただけかと！」
船長「なるほど。竹がきに竹たてかけたのは竹たてかけたかったから竹たてかけただけか！」
操縦士「ハッ！ 何でしょうこの匂いは！」
船長「うん？」
操縦士「この肉の焼けたような……まるであぶりカルビのような」
船長「あぶりカルビ？ あぶりカルビあぶりカルビあぶりカルビ……そうかもしれない！」
操縦士「あぶりカルビあぶりカルビあぶりカルビ、これはあぶりカルビですよね！」
船長「あぶりカルビあぶりカルビあぶりカルビ、たしかにあぶりカルビだ！」
操縦士「あぶりカルビあぶりカルビあぶりカルビ、お腹が空いてきました！」
船長「もしかするとこれは罠かもしれないぞ。調査のために探査車を出そう！」
操縦士「調査のために探査車を出しますか！」
船長「そうだ！ まず北からキャタピラ探査車で調査し視察してデータを集めるのだ！」
操縦士「わかりました！ さっそく北からキャタピラ探査車で調査し視察してデータを集めます！」
船長「うむ！」
操縦士「この探査車は、東京都特許許可局、農商務省特許局、日本銀行国庫局で許可結果が画期的に却下されなかった探査車ですからきっと何か判明するはずです！」
船長「そうだな。東京都特許許可局、農商務省特許局、日本銀行国庫局で特許が画期的に却下されなかった探査車だからきっと大丈夫だ！ 待て待て、日本銀行国庫局は関係ないだろう！」
操縦士「国庫局は結局関係ないですか！」
船長「国庫局は結局関係ない！」
操縦士「船長、あれを見てください！」
船長「どうした！」
操縦士「あぶりカルビの匂いかと思ったら、この星の住人の匂いだったようです！」
船長「何！ では私たちは人類初、異星人とコンタクトしたということか！」
操縦士「こんなに簡単にコンタクトできるんですね。コンパクトなコンタクトですね」
船長「そうだな！ コンパクトなコンタクトだ！」
操縦士「コンパクトなコンタクトですね」
船長「コンパクトなコンタクトだ！」
操縦士「コンパクトなコンタクトですね。船長、まるでカピバラのような姿ですね！」
船長「うむ。子供のカピバラか？」
操縦士「いえ、親カピバラでは？」
船長「親カピバラか子カピバラか孫カピバラか、一体どのカピバラなんだ！」
操縦士「それは、親カピバラか子カピバラか孫カピバラか、どれでもいいかと」
船長「確かにそうだ！」
住人「Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwllllantysiliogogogoch」
船長「なんか喋ったぞ！」
住人「Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwllllantysiliogogogoch」
船長「なにか呪文のようなものを唱えているぞ！」
操縦士「船長、これは呪文ではありません！」
船長「もう一度言ってくれ！」
住人「Llanfairpwllgwyngyllgogerychwyrndrobwllllantysiliogogogoch」
船長「これが呪文じゃないなら何なんだ！」
操縦士「それは実在する地名です！」
船長「何だと！ 私の地図には載っていないぞ。地図帳でチェズ島探すより簡単か？」
操縦士「地図帳で済州島探すぐらい簡単です！ これは地球で一番長い地名なのです。イギリスにあります」
船長「なぜこいつが地球の地名を知っているんだ」
住人「In Hertford, Hereford, and Hampshire, hurricanes hardly ever happen.」
船長「なんかまた呪文のようだぞ！」
住人「In Hertford, Hereford, and Hampshire, hurricanes hardly ever happen.」
操縦士「これも地名を言っています！」
船長「何っ!?」
住人「In Hertford, Hereford, and Hampshire, hurricanes hardly ever happen.」
操縦士「ハートフォードとヘレフォードとハンプシャーではめったにハリケーンは起きない、と言ってます！」
船長「なぜこいつはそんなことを言う！」
操縦士「もしかして、自分が地球人だと言いたいのではないでしょうか？」
船長「地球人!? こんな人間がいるものか！」
操縦士「船長、胸に何かついています！」
船長「これは……マサチューセッツ州の旗……まさか!!」
操縦士「どうしたのですか？」
船長「もしやお前は、私の宿敵、マサチューセッツ州のカナダ・グラナダなのか!!」
操縦士「まさか！」
船長「そうなのか!? カナダ・グラナダなのか！ どうしてこんなカピバラの姿に！」
操縦士「この星が人間を子カピバラの姿に変えてしまうのかもしれません！」
船長「何！ 親カピバラではなのか！」
操縦士「親カピバラか子カピバラか孫カピバラか、この際議論している場合ではありません！」
船長「ああ。親カピバラにも子カピバラにも孫カピバラにもなるものか！」
操縦士「あっ！ 船長！」
船長「な、何が起こった！」
二人「うわーーー！っ！」
〈終〉
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【脚本：山本憲司】
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