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正しく仕事を「教える」方法。

社会人になってサービス業界に身を置いて、15年くらいになりました。

自分の時間が作りづらいこの業界で、なんやなんややってこれたのは、やっぱり「対・人」という職業はやりがいがあって飽きないからなんだなって感じます。

今回話したいのは、仕事を「正しく」教える方法です。
これはサービス業に限らず、様々な仕事で共通して応用出来ますのでぜひ知っておいて欲しいです。

ここでは

仕事を教える人を「トレーナー」

仕事を教わる人を「トレーニー」

と、言います。

そもそも、何でこんな事を書こうかと思ったかと言いますと、外食した時とかに職業柄サービスが気になるんですね。で、そこでよく

仕事を正しく教わってないんだろうな

って思うことが多いからなんです。

今、これを読んでいるあなたの立場が、教える「トレーナー」なのか、教わる「トレーニー」なのかは分かりませんが、今後の仕事を進めていく上で何かの役に立ったら嬉しく思います。

⬜トレーナーの心得

まず、教える基本プロセスですが、それは3つのプロセスから成り立っています。

1、モデル作業
2、実戦練習
3、評価と目標設定

当たり前って思われるかも知れませんが、
実際これが、なかなか難しいのです。

特に、「3、評価と目標設定」の部分。
1、2だけで終わりにしていませんか?

では、もっと具体的に説明します。
トレーナーはトレーニーの作業を
観察する必要があります。
教えるトレーナーは、そもそも高い観察力をもっているのでしょうか?

ここで、能力の低いトレーナーの見分け方をお教えします。
店舗でトレーナーに新人のサービスを観察して貰ってください。
そして、

作業を見て良い所と
悪い所を書き出して下さい
と、言ってみて下さい

そうすると、面白い結果が得られるかも知れません。
能力の低いトレーナーは

悪い所は凄く沢山発見できるのに
良い所は、全く発見出来ないのです

さらに、
「良い所が全くない」
「もう一度、教え直さないといけない」
みたいな事まで言い出します。

ここで、疑問に思われた方もいるかも知れません。
仕事を覚えてない新人なのに、良い所を見つけられるわけがない。と思いませんでしたか?

それは間違いです

というか、正確には間違ってはいないのですが考え方自体を変える必要があります。トレーナーに必要な1番のスキルは、

良いところを何でもいいから見つける

事なのです。
「何でもいいから」は、ここでの作業に限らず、何でもです。

例えば、服装(アピアランス)がキチンとしている。
歩くスピードや歩幅、動線が綺麗。
笑顔が素敵。
いつも時間より五分前に来る。
とにかく、なんでもです。

トレーナーは、物凄く、様々な事を「見る」必要があります。
「教える時間以外」でトレーニーの事をどれだけ見ているでしょうか?

トレーニーの事を
正しく見ることが出来るようになって、
初めて「教える」事が出来るようになります。
それが出来ていないのに教えようとするから、

「この人に仕事を教えても無駄」

「何回同じ事を言わせるの?」

「この人は、教わろうとする意識が低い」

という言葉が生まれてしまうのです。
断言してもいいのですが、この言葉をトレーナーが言うならば、その責任はトレーニーにはありません。

単にトレーナーの能力不足です。

もっというと、

トレーニーが仕事が出来ないのは
トレーナーのせいです。

この考え方をトレーナーは常に持ってください。
それはどうなの?って気持ちも分かります。

でも、その心を押し殺して、

「トレーニーが仕事が出来ないのは自分が悪い」

と、常に思ってください。
それがトレーナーの心得です。

⬜モデル作業とは

教える準備が出来たら、次はステップ1の
モデル作業をトレーニーに教えます。

これは簡単で、
トレーニーに正しい作業をみせるだけです。
質問に対して答えられるようにしておきましょう。

余談ですが、トレーニーに質問されるトレーナーは良いトレーナーです。
悪いトレーナーは

質問する雰囲気すら
トレーニーに与えられません

⬜実戦練習

モデル作業を見せた後には、実戦練習になるのですが、ここでも大切なポイントがあります。

それは


とにかく、沢山誉めること

はじめは、出来なくて当たり前です。
だからなかなか誉める所がないかもしれない。
でも、先程も言ったように、とにかく観察して
良いところを誉めて下さい。

で、トレーニーの作業を修正する時に、
必ず誉めてから修正してください。

× 違う違う。
そうじゃなくて、こうして下さい。

◯凄く良くなった。
こうしたらもっと良くなると
思うんだけど、どうかな?

求める結果は同じ。
でも、
後の方がトレーニーに寄り添ってる感じがしませんか?
言い方1つなのですが、
トレーニーがどう思っているのかを
確認しながらトレーニングを進めると
良いコミュニケーションもとれるのでは
ないかと思います。

個人的には誉めるが、7に対して
ダメな所を指摘するが3くらいの割合で
トレーニングを進めて行くと
よいと思われます。

⬜評価と目標設定

最後に評価と目標設定です。
これは、トレーニーに対してはもちろんですが
トレーナー自身に対しても行います。

仕事は、やりがいをもって取り組みたいものです。

だから、トレーニーには昨日より今日が
何かしら出来るようになって欲しいと思います。

その為に
どうしようと考えるのが目標設定です。



人によっては今日出来た事が、
明日出来なくなるかもしれません。

そんな時は何度でも教えてあげてください。
そうしたら、その「作業」は「得意」に
なるかもしれません。

その時に
誉めるのを忘れないで下さいね。

ここまで、長々と書いてしまいましたが、
「人に教える」ということは

自分自身が

「相手に教えて、自分も学ぶ」

事だと思うのです。だから、自分自身の想いを
押し殺してでも

「トレーニーが出来ないのは自分のせい」

って思う事で、自分自身も成長出来るんだと
思うのです。
そういうトレーナーさんが
増える事を願っています。

Twitter:

shin@tako0864

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