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11、ブラックホールの行く先

「よろしいですか、星は引力を持っています。それは理解されていますね?」

「あぁ」

アオノリの質問に対して、シンがつまらなそうに返事をした。しかし、アオノリは満足な様子で「うんうん」と幾度か頷いた。
どうやら、アオノリによる「相対論」的ではない「ニュートン力学」的な説明が始まったようだ。

「小さい星は小さい引力、大きい星は大きい引力を持っています。引力――ものを引っ張る力です。一つ例に取りましょう。ある小さな星が宇宙空間を真っすぐ進んでいると向こうから別の大きな星がやって来ました。小さな星と大きな星は擦れ違います。星には引力があります。従って二つの星は引っ張り合いながら互いの周囲をぐるぐると回ります。小さな星は小さな力で、大きな星は大きな力で互いを引っ張ります。二つの星は最初こそ不規則な軌道を描いていても、やがては決まった周回軌道を描くようになります。この様に星の安定した軌道は、引力によるバランスの上に成り立つのです。――どうですか?」
 
そう言うとアオノリはシンの顔を見つめ、眼を細めて「ニッ」と口角を上げた。

「どうですかって……それは興味深いね」

シンはイライラとしているのだろう、アオノリを見もせずに適当な感じに返事をした。

「そうでしょう、そうでしょう!」

アオノリはシンがイライラとしながら自分の話しを聞いている事に気付く事もなく満足げな表情をすると、「ふふん」と鼻を鳴らしながら右手の人差し指をくるくると回した。
シンは何か言おうと口を開いたけれど、大きな溜息を一つしただけで何も言わなかった。

「……さてシン君」

アオノリがシンの眼をじっと見つめた。その眼は先ほどまでの砕けた様子のアオノリとは違い、真剣さを感じさせるようなものだった。

「今、私が例に挙げた大きい星と小さい星の二つのうち、もし一つが突然消えてしまったらどうなるでしょう? 残された星は今までの周回軌道を外れて真っすぐに進んでいきます。自分を引っ張るものがなくなってしまいましたからね。さて、話しはここからです。この消えてしまった星と同じ事が、コタッツ銀河のブラックホールの様に超巨大な引力を持った天体に起きたらどうなるでしょう? コタッツ銀河の中心に存在するブラックホールの質量は尋常じゃない程大きい。あなた達の住む天の川銀河の中心に存在するブラックホールなんて比べ物にならない。従ってコタッツ銀河のブラックホールが消えてしまったら、全ての星の軌道に大きく影響する事となります。ブラックホールの全てが消えてしまわなくても同じです。質量が半分になるだけでも全ての星の軌道を変える事くらい簡単です。そうするとコタッツ銀河はどうなりますか……?」

アオノリは再びシンの眼をじっと見つめた。

「……だから、コタッツ銀河の全ての星が滅茶苦茶な軌道を描き、多くは衝突しただろうね」

シンは小声でそう答えると口をつぐんだ。

すると、足を止めていたモノノリが再び周囲を歩き始めた。

「私はブラックホールの質量が半分になった原因を調べた。でも、残念ながら答えは分からなかった。私は原因を探るのを諦めた。しかし、ブラックホールに観測機器の焦点を合わせ続けておいた。再び異変が起きた際にすぐに気付ける様にね。それから数百年経った頃、ブラックホールの質量がほんの僅かだが減少している事に気付いた。私は必死に原因を探ったが、この原因も分からなかった。しかし、私は大変な発見をした。僅かに減少したブラックホールそのものが、遥か遠くのとある銀河に移動している事が分かった。時空を超えて他の銀河に移動したのだ」

「……ブラックホールそのものが?」

シンは呟くようにそう言うと、眉間に皺を寄せてモノノリの眼をじっと見つめた。
アオノリは得意の補足をする事もなく手で額を拭っている。

……しかし、ブラックホールって凄い存在だ。全てのものを吸い込んでしまうというくらいの知識は私にもあった。でも、他の星の営み全てを司る存在だという事までは知らなかった。銀河系というものは、その銀河の中心にある巨大ブラックホールの在り方に大きく左右されるのだろう。

「……モノノリ、ところでそのブラックホールの一部は一体どこに移動したの?」

シンはモノノリの顔を見ながら首を傾げた。

モノノリは足を止めるとシンの眼をじっと見つめた。

「この天の川銀河に移動したのだ」

コタッツ銀河のブラックホールの一部が私達の銀河に移動した? 
それって、コタッツ銀河の巨大ブラックホールの一部が時空を飛び越え、そうやって私達の天の川銀河にやって来たという事?

「いやいや、ありえないよ。そんな荒唐無稽な話しがあるワケないじゃないか。嘘だよ」

シンは右手をひらひらとさせながら大笑いした。

「……これが嘘であればどんなに喜ばしい事か」

モノノリは俯いて溜息をつきながら首を振ると、顔を上げてシンの眼をじっと見つめた。

「ブラックホールはそれぞれ固有の電波を発している。我々はそれを、『MTTB電波』と呼んでいるが、私達はこの天の川銀河でコタッツ銀河のブラックホールと全く同じ型のMTTB電波を観測したのだ」

モノノリはシンに一歩近づいた。
シンは黙ってアオノリの眼を見つめ返した。

「……シン君、話しはそれだけではないのだ」

そう言うとモノノリは額の汗を拭うような仕草をした。

「シン君、我々はもっと大変な事実を突き止めたのだ。コタッツ銀河のブラックホールの一部は、天の川銀河の太陽系に属する、ある惑星の――」

「――もういい!」

突然、シンがモノノリの話しを遮った。
すると、シンは声を上げて笑い始めた。

「全く面白い話しだな。……えー、何だって? 太陽系のとある惑星でコタッツ銀河のブラックホールの一部が発見されたっていうワケね? なるほど、凄い話しだ。そうしてしかも、その惑星とは何を隠そうこの地球だって言いたいワケだろ? ――はぁ、これは凄いな」

ここまで言うとシンはお腹を抱えて笑い始めた。
アオノリは辞書を胸に抱え、怖いものでも見る様にシンの姿を眺めている。
するとモノノリはシンの両手を掴んだ。

「最後まで聞くんだシン君!」

モノノリが声を荒げた。

「私達はコタッツ銀河のブラックホールの一部を地球で発見した。――その通りだ。でも、それだけではない。私達はコタッツ銀河のブラックホールの一部を、地球に住んでいる、『ある生命体』の内部で発見したのだ!」

生命体の内部? コタッツ銀河のブラックホールが、天の川銀河のある惑星に住む「ある生命体」の内部に? まさかその生命体って……。

「いいかいシン君、しっかり聞きなさい」

モノノリがシンの両手を上下に振った。
シンがゴクリと生唾を飲み込んだ。

「ブラックホールが宿った生命体とはシン君、君の事だ!」
 
そう言うとモノノリはシンの心臓の辺りに自分の左手を置いた。

「わぁ!」

シンは弾かれたように後方に飛び退くと、何やら叫びながら胸の辺りを掻きむしった。

「どうして、一体どうしてそんな事が! そんな、そんな……」
 
シンは叫びながら両腕で頭を抱えると、その場に倒れこんだままブルブルと震え始めた。

「シン、大丈夫よ! 大丈夫!」

私はシンにそう声をかけた。

「何が大丈夫なんだ”! どこが大丈夫だと言うんだ!」

シンは倒れこんだままそう叫ぶと、再びブルブルと震え始めてしまった。

――確かにシンの言う通りだ。一体、何が大丈夫なのだろうか? モノノリの話しが本当なら、これは危機的な状況だ。身体の中にブラックホールの一部が巣くっているのだ。自身の身の危険はもちろん、この地球だって簡単に滅んでしまうような状況ではないか。
……でも、ちょっと待てよ。そうすると、気になる事実がある。私は体内にブラックホールを持つ人間の傍に三千年付き従っていたという事になる。……そういう事になる。これって一体、どういう事なのだろうか? もしかして、ここに私が存在する理由が隠されているのだろうか?

「分かったぞ、アナ!」

私は大きな声に驚いて飛び上がった。見ると、倒れて震えていた筈のシンが、そのままの姿勢で私の顔を見上げていた。

「……分かったぞアナ、俺達がタイムスリップした原因が。俺の体の中にあるブラックホールのせいだ。こいつが時間の流れを滅茶苦茶にしてしまったからだ!」

シンは拳で床を殴りつけると、両手で頭を抱えてしまった。

――なるほど、タイムスリップはブラックホールのせいか。シンの体内にブラックホールが巣くっていたから、空間や時間が滅茶苦茶になり出鱈目なタイムスリップを繰り返してしまった。確かに、それなら説明がつく。
 
「シン君」

モノノリはシンの脇に膝を着くと、シンの肩に手を置いた。

「シン君、君の体内にはブラックホールが宿っているのだ。だから君の周囲の時間が歪んでしまい、シン君の言うタイムスリップ、私達の言う『時間移動』が繰り返されたのだ」

「やっぱりそうなんだ、アナ!」

シンは顔を上げると自分の胸元を擦るようにした。

「やっぱりそうなんだ! 俺達のタイムスリップはこのブラックホールの野郎が原因だったんだ! コイツが悪さをしたから、俺とアナは色々な過去にタイムスリップしてしまったんだ!」

「あ、あの、ちょっとよろしいでしょうか?」

黙って立ち尽くしていたアオノリが、不思議そうな顔をしてシンに尋ねた。

「シン君、一つ質問をしても宜しいでしょうか? この地球には、姿の見えない人間も存在しているのですか? シン君は先ほどから誰かと話しをしている様ですが、私には誰も見えません。さっき私達が黒い生き物からシン君を助けた時も、君は凄い高さのジャンプをしながら見えない誰かと喋っていましたよね?」

「……アナの事かい?」

「……アナ?」

「アナだよ、ホラそこに」

そう言うとシンは私の事を指差した。でも、アオノリもモノノリも首を傾げている。
シンはびっくりしたような表情をすると、その場にすっくと立ちあがった。

「二人にはアナの姿が見えないのか!」

そう叫ぶとシンは愕然としたような表情で私の顔を見つめた。
私は何も言わずに、じっとシンの眼を見つめ返した。

……何となくそうかなとは思っていた。モノノリにもアオノリにも私の姿は見えていないのだと。
宇宙人には私の姿が見えるかもしれないって、ほんの少しだけ期待をしていたけれど、でもそんな事はなかった。
彼らが捜し求めていたのはシンだけ。私はただのオマケ。
……何だか、私の存在が始まったばかりの頃を思い出す。
私の存在が始まってから数百年、私は今感じているのと同じ孤独感に日々つきまとわれていた。私は誰にも必要とされていないって。
でも、そのうちそんな孤独感もなくなってしまい、私の心はその辺に転がっている石ころのように――

「アナさん?」

モノノリが私の方を見た。
――え、彼には私の姿が見えているの? ……でも、視線は宙を漂っている。残念ながら私の姿は見えていないようだ。

「アナさん、名前から察するに女性かな? 君は何か特別な能力がある様だね。私達はシン君だけをこの時空移動船に避難させたつもりだったが、なぜか君も一緒にやって来た。任意の対象以外に私達の力が働く事はない。シン君の傍にいようとする君の強い意志が、君をこの場に居させているのかもしれないね」

……強い意志。私の強い意志。きっと、そうじゃない。ただ、勝手にそうなっているだけだ。ただただこの場に居るだけだ。私には何の能力もない。
……でも、さっきの大ジャンプ、あれは何? 
もしかすると、私には眠っている力があるのかもしれない。その力を使って世界を変えない様にする使命があるのかしら? 私に聞こえる神らしき者の声も、私にそれを促しているのかも―― 

「協力しなさい。世界を変えてはならぬ」

――ほら、また聞こえた! 
唐突に頭の中に響いた! 

……神様ね? あなたはきっと神様ね!
今、私の考えは正しいと言ってくれたのよね? 
私には世界を変えないようにする使命があるのね? 
私は間違った解釈をしてないよね!

「アナ! またあの声が聞こえた!」

シンはせわしなく辺りを見回している。
モノノリとアオノリはきょとんとした表情でシンを眺めている。
二人に神の声は聞こえていない様子。
神様に世界を変えないように命令されているのは私とシンだけみたい。
私とシンにはその力があるという事? 
――そうだ、そうなのかもしれない!

その時、私の身体の中に力がみなぎってきた。
黒い生き物から逃げた時の様な凶暴な力ではなく、もっと……清々しい力!

私は肩にかかる髪の毛を両手で跳ね上げた。
黒い髪の毛がサラサラとなびく。まるで澄んだ風に吹かれているかの様に……。

「モノノリ聞こえる? アナよ!」

私は思い切って、モノノリに向かって声をかけた。

……聞こえるだろうか? 
いや、絶対に聞こえる筈。私には神様が付いている!

「……アナさん? あぁ、聞こえるとも。君の声はしっかりと私に届いている!」
 
――聞こえた! モノノリに私の声が聞こえた。
モノノリは私の方を見てゆっくりと頷いている。
アオノリにも聞こえた様だ。私の方を見て眼を丸くしている。

「は……あははは!」

シンが引きつった表情のまま私の顔を見て笑った。その眼には少し涙が浮かんでいる。

「モノノリ?」

私はモノノリに声を掛けた。

「シンの体内にブラックホールが移動したのは分かった。あなた達はそのブラックホールを何とかする為に来たのよね? ――で、これからどうしようって言うの?」

「これから……」

モノノリは意外な展開に驚いているのだろう、少し声が震えている。モノノリは自分を落ち着けるかのように大きな咳払いを一つした。

「これから私たちは、シン君の『体内ブラックホール』をコタッツ銀河のブラックホールに戻そうと思っている」
 
モノノリは私の方を見ると、眼を細めて口角を「ニッ」と上げた。
――なるほど。シンの体内ブラックホールを元の場所に戻し、これ以上星の軌道を変えない様にするのね。

「その、体内ブラックホールっていうのは一体どんなものなのかしら? アオノリ、説明出来る?」

「あ、はい! ――出来ます」

アオノリは飛び上がるように驚いて答えた。案外、間が抜けている。

「えぇと――」

アオノリは辞書のような黒い書物のページをせわしなくめくり始めた。

「えぇと、あ、これだ! えぇと、シン君の体内になぜブラックホールが移動したのかは分かりませんが、それ以外の体内ブラックホールについての詳細は把握しています。シン君の体内ブラックホールは、シン君の誕生から程なくして体内に宿りました。小さすぎて眼には見えない。あなた達の言う『プランク長』よりも、もっと小さいブラックホールです。されどブラックホールはブラックホールです。憂慮すべき状況です。しかし、一定の期間は人体にも周りの世界にも一切影響しません。体内で大人しくしています。体内ブラックホールは、ある程度栄養を蓄えると体外に飛び出し、急膨張しながらブラックホールとしての活動を開始します。同時にコタッツ銀河のブラックホールは大収縮に転じます。コタッツ銀河のブラックホールがシン君のブラックホールに移動するのです。そうすると天の川銀河、コタッツ銀河ともに消滅し多くの命が失われる事でしょう。シン君の体内ブラックホールは生まれる直前です。時間に歪みが生じ時間移動してしまうのはその為です」

アオノリは一気にそこまで説明すると、黒い辞書のような書物を抱えたままその場に倒れこんでしまった。

全く、信じられない様な話しだ。シンの命も――いや、地球や天の川銀河も「風前の灯」といったカンジではないか。このまま何もしなければ近いうちに全てが破壊され尽くしてしまうだろう。
シンも私と同じ事をおもっているのだろう、自分の胸の辺りを何度も何度も擦っている。
あの黒い生き物達が、シンの事を「破壊の神」って呼んだのも頷ける。まさに、シンの存在は「破壊の神」と言っても過言ではないだろう。
……でも、そう言えば、結局あいつらは何だったのだろう?

モノノリが大きな咳払いをした。

「体内ブラックホールが栄養を蓄える期間はおよそ三千年だ。しかし、シン君の寿命は三千年もあるわけがない。言いにくいのだが、シン君の寿命は――」

「ちょっと待って! 今、あなたは三千年って言った?」
 
私は驚いてモノノリの話しの腰を折った。

「あぁ、そうだ」

モノノリは大きく頷いた。

「体内ブラックホールが栄養を蓄える期間は三千年だ」

「三千年って。――いや、モノノリ、私は三千年生きているの!」

「どういう事だい?」

「私はシンのすぐ傍で三千年生きているの。誰にも見られる事なく三千年! ――これってただの偶然?」

「何だって?」

モノノリは眼を丸くした。

「アナさんはシン君の傍で三千年生きている。でも、シン君の寿命は二十五年。……まさか、アナさんは体内ブラックホールと同じなのか? 体内ブラックホールは、シン君が死んだら生まれた瞬間まで戻り、再度シン君の体内に宿る。これを繰り返すのだ」

「――体内ブラックホールも同じなの? 私もそう、シンが死んだら生まれた瞬間まで戻るの! 私はシンの二十五年の人生を百二十回繰り返しているの! 都合三千年!」

「何と言う事だ……」

全身の力が抜けてしまったのか、モノノリは両足を投げ出してドスンと地面に座ってしまった。
アオノリはどうしたら良いか分からないのだろう、おろおろとした様子でモノノリに駆け寄ると、モノノリの肩に手を置き立膝を着いた。

「……偶然の一致とは思えない。これは一体どういう事なのだろうか?」

モノノリはそう呟くと天を仰いだ。
シンは不安気な表情で私を見つめている。

「落ち着いて。大丈夫よ」

私は自分の胸に手を当てながらシンをなだめた。

「モノノリ?」

私がモノノリの名を呼ぶと、モノノリは呆けた様な表情で私のいる辺りをを見上げた。

「モノノリにもう一つ聞きたい事があるの。とっても大事な話し。もし、体内ブラックホールをコタッツ銀河に戻す事が出来たら、シンは二十五歳で死ななくても済むのよね?」

モノノリは私を見上げたまま黙っている。
シンが生唾を飲み込む音が聞こえる。
すると、モノノリは顔を伏せて首を振った。

「……いや、それについては分からない」

「どうして? 体内ブラックホールのせいでシンは二十五歳で死んでしまうのでしょ?」

「それは元々のシン君の運命かもしれないし、体内ブラックホールのせいかもしれない。それは体内ブラックホールを消してみなければ分からない」

「わああ!」

シンが叫びながら暴れ出した。

「シン君、落ち着いて!」

アオノリがシンの眼の前に立った。

「シン君、体内ブラックホールを消し去ればきっと――」

アオノリはシンをなだめようとしたのか両手でシンの体を押さえようとしたけれど、シンに手で払われて飛んでいってしまった。
すると、モノノリがよろよろと立ち上がった。

「シン君、私達は君の寿命に関しても何かしらの手を打つつもりでいる。私達はあらゆる技術を動員して――」
 
その時、白い空間が揺れてぐるぐると回りだした! 

――タイムスリップだ! 
こんな時に! 私達はどこまで不可思議な現象に翻弄されて――


➡ 12、体内ブラックホールを除去する方法 ~アナの決断~

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