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アメリカ生活:シマリスのだいたい今

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最近のお話をまとめました。シマリス界では最近とはだいたいここ10年以内のことです。
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2022年5月の記事一覧

君の名は:シマリス編

シマリスを手厚く保護している(=甘やかし放題している)私ら夫婦(*アメリカ東に在住です)。 この季節になると庭には毎年7−8匹のシマがうろちょろしている。 彼らはナワバリ意識が強く、鉢合わせすると団子になってゴロゴロするほどに喧嘩をするのでなるべく誰も周りにいない時を見計らってヒマワリの種をあげている。 大抵は耳が切れていたり、しっぽやお尻に特徴があったりするので、ちゃんと見分けがついているものには名前をつけ、どの穴に帰っていくかも把握している。 野生の個体の寿命は2−3

名前=自分:名前を正しく覚えてもらうことの大切さ

昨年秋に公開されたトム・ハンクス主演のSF映画 "Finch" ーー既にご覧になられた方も多いだろう。 私たち夫婦は公開された時から観ようか、観ようか、と毎週末のように言い合っていたのだが、結局は昨夜まで延ばし延ばしにしまっていた。 というのも、アポカリプス後の地球、トム・ハンクス、ロボット、犬、という設定だけで悲しくて、寂しくて、泣いてしまうだろうとわかっていたから。 まだ観ていない方のためにあらすじは控えるが、この映画を観ながら、以前教えた・現在も私のクラスにいる留学

うちの庭ニュース:ピンクと緑

桜が散って寂しいなぁ〜と思う間もなく、次々と新しいピンクの花が咲いて来ます。(*アメリカ東に在住です) 黄色も白も紫の花もあるけれども、やっぱりピンクの花がかわいらしい。 毎日庭をうろうろしながら夫と二人で あ、あれが咲いてる! お!向こうのあれが満開だ! とピンクと緑を楽しんでいる。 我が家のピンクを皆さんにもお裾分け! 今週末はメモリアルデーの3連休です! 明日は天気がいいらしいので池と庭のそうじかな〜 皆様も素敵な週末を! シマフィー

サイコパスがいる教室

その女生徒がいるクラスは朝一の授業に彼女がいるかいないかの違いで、教室の空気が大きく変わる。(*アメリカの私立高校で教師をしています) 彼女が遅れて入室するとクラス全体がシーンとし嫌な空気が漂うのがはっきりとわかるが、気づいていないのは本人だけだ。 私は医者ではないのでこんなことを言うのは間違っているのかもしれない。 でもこれまで毎日顔を合わせ、会話をしてきて、私は彼女がサイコパスかソシオパスであろうと感じている。 本来はサイコパス・ソシオパスは病名ではないのだが(本当

マイノリティ代表

自分が”みんなと同じ”な環境にいたのははるか30年以上前のこと。生徒たちにはいまだ28歳で押し通しているのでこの事実は黙ってておいてほしい。(*アメリカ東私立校で教師をしています) 日本を出てからあっちやこっちやをぶらぶらして生きてきた私は、この30年間毎日何かしらのマイノリティとしての扱いを受けてきた。 母語や文化や見た目や考え方なども、着ているものや持ち物さえも周りの大多数とちょっと違う。場所によっては目立ちすぎて嫌な目にあったり、気をつけてひっそりと暮らしていても”

避難訓練(アメリカ版)

日本の学校での避難訓練はどんな事態を想定してのことでしょうか。 地震か、火事か、洪水か・・・そんな天災が思い浮かびます。 私の勤める学校でも定期的に避難訓練があります(*アメリカの私立校で教師をしています)。 校舎内での火事を想定した Fire drill ファイヤードリルが主なのですが、アメリカならではの避難訓練もあります。 銃を持った人間が侵入してきた時を想定した Active shooting lockdown drill アクティブシューテングロックダウンの練習で

マンハッタン:今日の短歌

”夕暮れに 沈むチェリーの甘き赤 君にくちづけ バーボンの香よ” 我が家は二人ともたくさんお酒を飲みたいひとではないのですが、時々夫が作るバーボンのカクテルを飲むことがあります。 まだ一週間は終わっていないけれど、仕事を終え、夕食後に二人でジャズを聴きながらマンハッタンに酔い、ゆっくりと太陽が沈むのをおしゃべりしながら笑い合うのは幸せなことだと改めて思います。 この歳になってやっとこんな時間を過ごすことが出来るのがちょっと不思議でもあり。 これまではお互いあっちとこっち

寝不足の理由

うちにはテレビがない。正しくはテレビはあるのだが映画を見るためにブルーレイに繋いであるだけでテレビは映らない。よって何時間もだらだらとテレビを見ることはない。(*アメリカ東に在住です) なのにここ何週間か、だらだらとネットでテレビを見ている。やめられない! ジョニー・デップとアンバー・ハードの名誉毀損裁判がほぼ毎日ライブで放映されており、夜になるとそのダイジェスト版をだらだらと見ているのだ。 (クリックしてもらうとわかるが毎日8時間以上あるw) 日本ではどれだけ話題に

再生

Barbee boysかっこいい〜

アルフィーさんも大好きだけど、バービーさんも大好きなんです! 面白いね、同時期に好きだったバンドに30年後にまた戻ってきてるの。偶然なのかそういうものなのか、学生時代に好きだった音楽を思い出しては発掘して聴いてます。 アルフィーさんはずっと現役だったけど、バービーは解散してからの復活だったからこのライブに行けた皆さんは感無量だっただろうなぁ〜 相変わらずキレッキレなギターのいまみちさんがかっこいい!

どうすりゃいいの、人間

知識が狭い、視野が狭い、世界が狭い。 使命感がある、独自の論理がある、承認欲がある。 悪気がない、自覚がない、限度がない。 正しいことをしていると信じている。 反対する人は間違っていると思っている。 異議は聞かないと決めている。 小さな問題も、狭い社会でのいざこざも、終わりのない絶望も、こんな風に誰もが持っている・持ちうる要素が重なり合って起こるのではなかろうか。 ニュースで見ること、身近に起こること、自分が関わること、自分が巻き込まれること、事態の大小はあれど人間界に問

先を読む人の運命

時々遭遇する、この手のトラック。(*アメリカ東に住んでいます) 規制では車体の長さを超えるものを運ぶ時は先に赤い布などでマークを付けないといけないが、やってない人の方が多い。 この板も荷台から50cm以上ははみ出ていた。 バンジーコードや紐などで荷台に固定されてるようではない。 後ろについて走っていて、これが滑り落ちてきてフロントガラスを突き抜けたら、と想像して鳥肌がたった。 当たらなくても車輪が取られたり、弾んで私の後ろにいる車に当たるかもしれないし、滑り落ちたことに驚

覚えてたの?

何気なくぽろっと言ったことを生徒たちはよく覚えている。 おかしなことに授業中に ”ここは重要だよ!” と言ったところはあまり覚えてない、なんでやろ(*アメリカ東で高校教師をしています) そんなだからついつい口を滑らせたりしないように、何か心にひっかかるようなことを言わないように気をつけているが、ひょっとしたら私が知らないだけで生徒たちはいつまでも覚えている一言があるのかもしれない。 今日は去年のクラスにいた男子生徒が ”先生、これプレゼント!” と白い包みを抱えてやって

母の日に:ぽてぽてのお母さんの話

*この記事は連続100日投稿時の2021年2月に書いたものに加筆し編集したものです。この記事で555日、毎日記事をアップしたことになります!月日が経つのは早いなぁ〜 お母さんは優しい。怒られた記憶は全くない。 若々しくて、美人で、ニコニコ可愛くて、参観日はいつも友達に ”いいなーシマちゃんのおかあさん、綺麗でいいなーーー”と羨ましがられるのが嬉しかった。 前は153センチあったけど、今は149センチに縮んだ。 ポテポテ体を揺らせて歩く。遠くから人混みに紛れていても、顔が見

手を繋ごう

”先生、カフェテリアまで手を繋いでくれない?” 何年か前のことーーーそう真顔でお願いしてきたのはかつて私のクラスにいた12年生の男子生徒だった。(*アメリカの私立校で教師をしています) 私はちょっとだけ戸惑った、というのも我が校は生徒にハグをしたりすることは禁止されていないけれど(一般的には教師は生徒を触らない、という決まりがあります)、手を繋いで歩くことはまずない。 私の困惑が表情に出ていたのだろう、彼は”今日だけ、お願い”とにっこりする。 普段はそんなこと言わない