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アメリカ生活:シマリスのだいたい今

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最近のお話をまとめました。シマリス界では最近とはだいたいここ10年以内のことです。
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愛を続ける努力と家事分担

我が家の家事分担はアンバランスだ。 家事のほぼ全てを夫が担当している。 掃除機をかけるのも、窓拭きも、ワックスがけも、洗濯も、トイレとお風呂掃除も、アイロンがけも、皿洗いも、全て夫だ。 家事以外の家庭内労働、例えば暖炉の準備や片付け、庭掃除、車のメンテ、銀行関係の手続き、草刈り、光熱費の支払い、カード引き落としのチェック、ゴミ出し、水漏れ修理、インテリアの改装、壁のペンキ塗り、薪割り、郵便物のチェック、・・・・ こうしてリストにすると申し訳ないほどに夫ばかりに仕事が集中して

絵を描く自分

何かのきっかけを作ることは、私の仕事の重要な一部だ(*アメリカ東の高校で教師をしています)。 授業中だけでなく、生徒たちと関わる時はどんな時でも、私の発言や助言や行動が15歳たちの人生をより良いものに変化させるきっかけになればな、と思っている。 若い彼らに限らず、私たち大人も何か新しいことを始められるかもしれない・何かを変えられるかもしれない気づき・・・小さな階段のような、甘い匂いのような、風のような、唸り声のような、張り手のような、そんな”きっかけ”に毎日何度も出会ってい

祝デビュー49周年:あなたがくれた50の幸せ

今日8月25日は私の愛するアルフィーさんのデビュー記念日。 今年は結成50周年とデビュー49周年のお祝いです! 1974年のこの日に”夏しぐれ”(作曲は筒美京平さん、作詞は松本隆さん)でデビューしたときにお三方は若干20歳(桜井さんはまだ19歳)でした。 私個人も20歳は大きな節目でした。日本を出た歳です。 それからはや33年(えーーーw)アメリカを始め海外での生活になり日本の方が”第二の故郷”のような状態になってしまっています。 そんな私が18歳の時以来、30数年ぶりに出

夏に始める

毎年夏休みが来ると何か新しいことを始めたくなる。(*アメリカ東で教師をしています) これまでも色々とやってきている。夏以降続いたものもあれば、それっきりのものもある。 ピアノ、編み物、ビーズアクセサリー、ミシン、ジョギング、ピラティス、などなど。 去年は韓国語と古生物学の授業をオンラインで受講した。 今年は何にしようか、と考えていたが、夏休みが始まる前に生徒たちがタブレットを使い上手に絵を描いているのを見て、何かデザイン系をやりたいなと思っていた。 というのは6月末に日

思った通りじゃないけど”最高っす”な出だし

*2023年6月末、4年半ぶりに一時帰国しました(アメリカ東在住です) JFK空港を夜中の1時半過ぎに出る飛行機に乗ると、羽田に朝4時45分に到着する。 予約した時に、これはいいぞ、と思っていた。 夜中の便だから多分皆さん眠っているし機内は静かだろう。 到着したその夜に余裕を持ってライブ会場近くのホテルにチェックインして、うまくいけば休憩したり仮眠したりする時間が持てる。 そして早朝だからラッシュ時にかからずに電車で移動出来るだろう、そうしたら大きな荷物でも皆さんの邪

出会いは奇跡の魔法

”愛を続けていくのは努力が必要だからこれからお互い愛し・愛される努力を続けていこう” 結婚するときに夫に言われたこの言葉を色んな場面で思い出す。 それまでの私が根拠も無しに信じていたのは、愛は生まれやがて失くなるものであり、愛がずっと存在する関係には特別な何か、運命や境遇や情熱や、がそこにあるからだろうという割と手放しな考えだった。 愛があるから続く、愛があればどうにかなる、愛が足りないものを補う、そんな他人(という愛)任せな自分が努力もせずにさっさと手放した関係もあれば、

エルドラドはどこだろう

どこに住んで、どんな生活をしたいか、と問われると思い浮かぶ選択肢は2つに絞られる。 1:現実ーー生活しやすい環境が整えられている場所 2:理想ーーありえないとわかっていながらも夢を見ずにはいられない場所 16世紀の大航海時代にコンキスタドレス・侵略者たちが競って探したエルドラド(El Dorado・黄金郷)は噂や伝説ばかりが大きく膨らんだが結局は存在しなかった。当時はもちろん金やスパイスなどを求めての探検だったが、現代に生きる私たちにとってのエルドラドはどんな場所だろうか。

グランドキャニオンで推しに30年ぶりに出戻った

3年前のこの時期、私は生徒22人を連れての日本旅行の準備で忙しく、さらには未知のウイルスの脅威とそれが私たちの旅行に与える影響に怯えながら毎日を過ごしていた。(*アメリカ東の私立校で教師をしています) 結局は出発前日に旅行はキャンセルされ途方に暮れたのだが、どうしても修学旅行に連れて行ってあげたい一心で路線を大幅に変更し、アメリカ南西部コロラドからニューメキシコ、アリゾナ、ユタ、ネバダを突っ切りカリフォルニアまでのバスツアーを決行した。 コロラドで大学・大学院を過ごしたこと

あのレモンケーキを思う海底

レモンケーキ、と聞いてあなたはどんなケーキを想像しただろうか。 夫の母親はイタリアからの移民で、イタリアの味を大切に継承しており、普段のお呼ばれにはパスタとメインのコースの後にはイタリアンなデザートが出る。 その中の一つがレモンチェッロケーキだ。レモンレモンしている。(*アメリカ東在住です) 料理上手な彼女が作るレモンケーキにはレモン汁がたくさん入っており、その上にかけられたちょっとザラザラしたクリームにもレモンチェッロというレモンのリキュールが入っており、追い討ちをかけ

"Teach Your Children" CSN&Y

2023年1月20日、先ほどCSN&Yのディビッド・クロスビーさんが81歳で永眠されたとのニュースを見ました。この記事は2年前に書いたものです。 Rest In Peace, Mr. Crosby. We will miss you. 時々授業で音楽を使うことがあります。 聴きながら自由に作文をしてもらうこともあるし、きちんと歌詞を聴きながら分析したり、歴史背景を学んだり、解釈の討論をすることもあります。 パンデミックや大統領選で揺れに揺れていた10月に生徒と一緒に聴いた

新しい年、スーパーのたくあんに身構える

冬休みは恒例の南の島(カリブ海)ダイビングに行っていた我が家(*アメリカ東在住です)。 クリスマスも年越しも関係なく、潜って潜ってまた潜る毎日なのですが、その合間にご飯も食べんならんので、テイクアウトをしたりスーパーで買い出しをしたりする。 この島は元オランダ植民地であり、現在もオランダ領だが、何年か前に現地の貨幣を無くし現在はアメリカドルが使われている。写真がないのが残念なほど、私たちが最初に訪れた2008年に手にした紙幣は色とりどりの南国色にヤシの木やらハチドリやらサ

高級なMOCHI

ちょうど一年前に餅とMOCHIについて記事を書いた。 アメリカでMOCHIといえばたいていが雪見だいふくのようなアイスや求肥で甘い何かを包んだミニ大福のようなものだ。(*アメリカ東で教師をしています) アメリカの生徒や友人は私が日本人だからという理由でこのMOCHIをプレゼントにくれることが多い。 私もMOCHIとはこのようなものであり、餅とは違う、ということは十分わかっているので美味しくいただいている。 先日プレゼントに、こちらのMOCHIを生徒ちゃんのお母さんからも

学ばない語彙

1学期が終わろうとしている(*アメリカ東の私立校で教師をしています)。 感謝祭の休みが終わると、あとはクリスマスの休暇まで駆け足で、バタバタと過ぎてしまうので今週の休み期間は生徒たちの作文を読み返したり発表のビデオを見直したりしながら保護者宛にレポートを書いている。 どんなタスクがよく出来ているのか、学年標準に足りていないのか、授業態度や遅刻、そしてこれから授業中や補習でどんな練習でスキルアップをしたらいいのかなど、細かに書く。 私は必須科目の世界史(主に中世から近代にか

秋が来ている

新学年度が始まると、夏のじんわりとした忙しさから一気にバタバタと走り回るような忙しさに変わります。(*アメリカ東で教師をしています) 今年の夏はほとんど雨が降らず、残念ながら葉っぱが枯れてしまった木々がいくつかあり、果たしてこれらはまた春に回復してくれるのか、それとももうバッサリと枝を落とさねばならないのかちょっと心配です。 バタバタと走り回っていても季節は静かに移ろい、秋の気配がすでに感じられる我が家。 ハチドリは例年9月の最終週か10月の第一週目に姿を消すのですが、