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その時間は受講者にとって~育児休業復職支援研修を実施しました~


先週の木曜日(11月2日)。
「育児休業復職支援研修」の講師を務めました。

私が所属するさいたま市役所の「育休取得予定」または「育休復職直後」の職員を対象とした研修で、令和3年度に試験的に実施し、それ以来継続して講師として関わらせていただいています。

外部からの依頼によって研修の講師を務める場面が多い中で、今のところ唯一の内部講師としての活動。とてもありがたいことです。

はじめて任せていただいたときの振り返りの記事がこちら。

ちなみに講師は最初の年からずっと、上尾市役所の上村真木さん(国家資格キャリアコンサルタントであるだけでなく、精神保健福祉士で公認心理士でもあるプロフェッショナル!)とペアで務めています。

事前に研修のプログラムデザインに取り組む際には、子育ての当事者である母・妻/困難な環境にある親子の支援をする福祉・心理の専門職/キャリアコンサルタントといった様々な視点から意見を出してくださるので、とても心強いのです(もちろん研修中も!)。


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過去2回の内容とアンケート等での評価、そして研修の現場での手応えなどを踏まえて意識したのはこんな点です。

①研修のねらいから一緒に考える。
②受講生同士の交流を大切にする。
③「私のための時間」を満喫してもらう。

どれも大事なのですが、①は、過去2回で研修のねらいに「もっとこうだったらいいのにな」と感じる部分があり、提供するプログラムもそこに引っ張られるところがあり、ちゃんと考えたいなと思っていました。

今年は、担当課が研修の企画など動き始めた初夏の頃から「一緒に考えたい!」ということを伝えて、打ち合わせもできました。そのおかげで、育児と仕事で大変な日々を過ごす受講者に届けたい変化・効果を謳うことができて、研修のプログラムも一本筋が通ったものをご用意できたと感じています。


また、②の受講生同士の交流については、第1回からとても重要だと思っていて、でも、講義やワークで時間を優先してしまって、過去2回は十分な交流ができていなかったような感覚がありました。

育児休業から復帰してまだ未就学児がいる職員は、時短勤務などの制度を使っていたり、周囲からすると配慮が必要(=特別)な職員だったりします。しかも、同じような状況の職員が近くにいることは稀で、孤独な状況になることも珍しくありません

そういう状況の職員にとって、同じように子育てと仕事に奮闘する仲間とたっぷり話せる時間はとても貴重です。単純なことですが、グループで話す場面・時間を多く用意したり、グループで協働してワークに取り組んでもらったりといった工夫が奏功したようでした。


最後の③「私のための時間」を満喫してもらうというのは、過去の受講生の感想から思ったことでした。子育てと仕事に追われる毎日の中で、この研修は、それらから束の間解放される時間です。

しかも、研修の中は自分のことを振り返ったり、内省したりする時間があります。その時間を「私のための時間」と感じる受講者もいると聴き、今回はそれを意識して、時間に余裕をもった構成としました。

今までは「伝えたい」が先行してしまって、ワークなどがすごく駆け足になることが多かったのですが、せっかく子育てからも仕事からも解放された時間の中で自分のことを振り返ったり内省したりする時間ですから、個人ワークもグループワークも、しっかりと向き合える時間を確保しました。


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実際のプログラムの概要はこちらです。

《午前》
①オープニング~チェックイン
②キャリアとキャリアデザイン(講義)
③キャリアの振り返り(事前課題を使ったワーク)
④ライフキャリア(講義)
⑤ジョブクラフティング(講義+演習)

《午後》
①先輩職員経験談(R1)+グループトーク
②ワークキャリアとライフキャリア(講義)
③先輩職員経験談(R2)+グループトーク
④ABCDE理論(講義)
⑤自分の幸せを考えるワーク(個人+グループ)
⑥研修の振り返りワーク(個人+グループ)
⑦クロージング

個人的には、ジョブクラフティングと育児休業復職支援研修は相性がいいと思っています。育児も仕事も大変な中で、タスクにおいても人間関係においても考え方においても、何か工夫できるところを探す習慣は役立ちます。

ジョブクラフティングは、まだまだ勉強中して深めていきたい考え方です。


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アンケートの結果を拝見するまで分かりませんが、手応えとしては、過去2回と比べて、今回が講師として最も満足のいく内容でお届けできました。

それでもまだまだ反省点はあります。

また来年も任せてもらえるのであれば改善して臨みたいと思います。


一方で、毎年百数十名から200名ほど対象者がいる中で、研修を受けていただけるのは十数名から多くても30名ほど。砂漠に水をまくような感覚です。

本籍の所属の業務もある中で1年間に何回も研修ができるわけではありませんが、子育てと仕事の両立に悩み、苦しむ職員について一人でも多く支援できる方法を担当課とも考えていきたいと思います。

単発の研修だけでは、このテーマの組織的な課題を解決することはできません。きっと「集合方式」の「研修」にこだわらなければ、できることはたくさんあるはず。

そこに直接関われるのも、私のような内部講師の強みですよね。




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