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四季報写経100社してみた。

こんにちは!四季報写経見習いです。

四季報写経を始めて100社写経してみたので、その過程での気づきや変化をnoteに書いてみようと思います。

この記事は「四季報写経って聞いたことあるけどどんな効果があるの?」って方に少しでも四季報写経に興味を持ってもらうことを目的に書きます。


1.そもそも四季報写経ってなに?

超簡単に言うと、会社四季報に記載された情報を1社ずつシートに書き写していく作業です。
ただそれだけでは分からないと思うので、詳しく知りたい方はこちらのnoteを読んでいただけると良いと思います。
四季報写経についてこれでもかってくらい分かりやすくまとまっています。

2.四季報写経を始めたきっかけ

四季報写経を始めたきっかけは、ドリームインキュベーターの山川さんが書かれた『瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す』(https://amzn.asia/d/6d84at1)を読んだことでした。

私からすると、コンサルタントで「仮説が湧かない」というのは、頭のよし悪しや、才能の問題ではなく、現状のインプット量が、コンサルタントとして求められる基準にはるかに足りていないからだと考えている。
『会社四季報』の情報が10年分も頭の中に積み込まれていると、「この会社の売上が伸びれば、それと一緒にこの業界の会社の売上も上がっていくはずだ」というようなことが、無理やり意識せずとも、自然と思いつくようになる。 まさに「瞬」間的に「考」えられるようになるのだ。

山川隆義. 瞬考 メカニズムを捉え、仮説を一瞬ではじき出す. 株式会社かんき出版. Kindle 版.

元々好奇心旺盛な性格ということもあり世の中のニュースに対して興味は持つのですが、各事象を点でしか捉えることができておらず、各事象を繋げて気づきを得るアハ体験が少ないなと感じていました。
そんな折に『瞬考』を読んで、四季報写経を知り、四季報写経したらアハ体験が溢れる日々を過ごせるかもしれない…!と思い、四季報写経を始めました。

3.100社写経を達成するまでの過程

とりあえず1人で黙々と写経(5/11~5/18)

とにかく『瞬考』に書いてあったことを元に、会社の業績・特色・事業内容などをシートにポチポチと写経し始めました。
どんなことを意識しながらやればいいか分からなかったのですが、せっかくなら楽しみながらやりたいと思い、色々問いを投げかけながら写経してました。

例えば、アクシーズという鶏肉国内大手を調べて、「パナマ運河の水位低下に伴う通航制限で海上運賃上がり、円安影響もあり家畜農家向け配合飼料の供給価格上昇」って記載があって、パナマ運河の水位低下で何で通航制限が起きるんだろう?みたいな、会社の指標とは関係ないところにも疑問を持ったりしてました。
(数日後、たまたまパナマ運河の通航の流れを知ることがあり、これだけコストがかかるなら水位低下の影響でコストが上がるのも納得だなと思いました笑)

PER、PBR、ROEなどの指標もよく分からないし、事業のこともよく分かってないのですが、とにかく問いを持つことを意識しながら黙々と写経してました。

四季報写経ウーマンさんを発見(5/18)

1人で黙々と四季報写経を始めて30社くらい写経したタイミングで「四季報写経みたいなニッチなことやってる人どれくらいんいるんだろうかw」って気になってXで四季報写経と検索してみました。

すると、自分よりも圧倒的な熱量で四季報写経を行い、自分で写経するだけでなく布教活動を行う四季報写経ウーマン(https://x.com/shikiho_shakyo)さんを発見しました笑

四季報写経する際の気づきや疑問を発信することで、Xで知見を持った方から補足情報を教えてもらったり、四季報写経する人たちで繋がっている姿を見て、シンプルにすごいなと尊敬の念を抱きました。

そして発信するだけお得だなと思い、四季報写経見習いとして発信を始めました。

四季報写経コミュニティに入る(5/20~)

Xで発信し始めた頃に、四季報写経ウーマンさんが四季報奢ります企画を実施されていたので申し込みました。

どうせなら他の人と一緒にやった方が学習効率も上がると思っていたので、本当に良いタイミングで参加することができました。

コミュニティ内では毎日誰かしらが見つけた会社情報を共有されてますし、それに対してコメントももらえるのでより学習が加速していきます。

シンプルに写経を褒めてもらえる&補足情報をコメントでもらえたりするので、とても良いコミュニティだなと思います。

四季報写経100社達成(5/30)

コミュニティに入ったこともあり、より四季報写経が楽しくなったので毎日写経していたら100社達成しました。
四季報に掲載されている3927社の内の100社なので、まだまだ始まったばかりという段階ですが、どんどん楽しみながら写経できている点は良いなと感じています。

4.100社写経して気づいたこと

少しずつ仮説が湧き始めるようになった

まだまだ鋭い仮説が出せるという状態には到底辿り着いて無いわけですが、似たような業界について写経をすると、脳内に比較対象を持てるようになり、比較対象との差分で仮説が湧き始めるようになってきました。

例えば、ゲーム業界に絞って写経をした際に、日本を代表するゲーム会社であるスクエニとカプコンの営業利益率が大きく異なることに気づきました。

スクエニとカプコンの売上&営利比較

ゲーム業界で最もコストがかかるのは開発費。スクエニが大きく投資しながら次の新作ゲームを仕込んでいる?カプコンがコストを抑えながら開発できる体制を整えているのでは?みたいな仮説が湧き始めます。

実際にIRを見てみると、カプコンは「販売地域拡大」+「旧作タイトルの伸長」が利益成長に貢献しており、基盤の存在するタイトルを元に新作を作ることでコストを抑え高利益を担保している模様。

2024年3月期 決算説明会資料

一方でスクエニは主要IPタイトルを基盤にした新作は同様に展開しているが、モバイルゲームなど多岐に渡って展開をしており、それぞれの当たり外れが大きく利益を圧迫することに繋がっている模様。

2024年5月13日開催 決算説明会資料

まだまだ粒度が粗いですが、こんな風に写経する中で仮説を持てることが増えてきたように感じます。

アハ体験が気持ちいい

個人的には四季報写経の醍醐味だと感じているのですが、写経する中で脳内に蓄積されていった点と点がふとした時に繋がりアハ体験が起きることがあります。
これは四季報写経をして脳内にフックを増やせば増やすほど、発生確率が上がるように感じており、写経の量が増えるほど複利で効いてくるものだと思うので自分が継続する一番のモチベーションになっています。

5.四季報写経を面白くするコツ

四季報写経を続けるコツについてはウーマンさんのnoteで書かれているのでこちら参照してください。

その上で個人的に四季報写経が楽しみながらできているなと感じるので、四季報写経時に意識していることを書いてみたいと思います。

答え探しではなく、問いを探す感覚で写経する

これは上述したアハ体験と繋がる話でもあるのですが、四季報写経を楽しむためにとても重要なポイントだと感じています。

四季報写経を始めて間もない状態で写経から得られる示唆はそこまで多くないと思います。そんな状態で写経しながら示唆のある答えのようなものを探すと何も得られなくて退屈なものになっていく気がします。

一方で、これって何でだろう?どんな繋がりがあるのだろう?という問いが生まれれば良いという期待値で写経をすると思ったより出てきます。

問いが溜まれば溜まるほど前進していると捉えると、写経する度に前進するので退屈せずに楽しみながら写経できると思います。

知っている企業・興味がある企業を写経する

知ってる企業・興味がある企業を写経した時の方が問いが生まれやすいと思います。また自分が持っている前提情報と四季報に記載された情報が繋がってアハ体験が発生しやすいです。写経が退屈な方はまずは知っている企業・興味のある企業に絞って始めることをおすすめします。

6.まとめ

3927社の内の100社達成しただけなので、まだまだ道は長いのですがここ3週間くらいでポジティブな変化が多かったのでまとめてみました笑

四季報写経の輪が少しずつ広がってきているようにも思うので、これから四季報写経を始めようか迷っている人にとって、何かしら参考になると良いなと思ってます!

最後までお読みいただきありがとうございました!もしよければXフォローしてください!

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