そもそもAI(ディープラーニング)とは?
AIとは、人工知能(Artificial Intelligence)の略であり、コンピュータ自身が考えて画像を識別したり、モノを分類したり、新たに文章を作り出したりする技術です。
■チャットGPTはどんなサービス?
近年、CHATgtpを通したAi技術が盛んになりました。今回はそもそもAiとは何かについて考えてみましょう。
…この文章が「チャットGPT」からそのまま出てくるのです。
こんなに自然な言葉が機械から出てくるなんて、驚きです。もはやSFの世界ですね。
これらのチャットGPTを【API】のいう、ソフトウェア連携(プログラムの外部呼び出しシステム)サービスをつかって、自社サービスにカスタマーサービスとして組み込んだり、エクセルに自動で文章作成できるように設定したり、文字を音声に変換し、声でAIと会話するシステムもあります。
ゆっくりでもおなじみの、自動読み上げソフト・音読さんをグーグルクロームブラウザで拡張すれば、チャットGPTの返信を声で返答してくれるのです。JavaScriptというプログラムが書ければ、こちらが音声で話しかけて、チャットGPTが声を出して返信してるそうです。
そしてこのような、
以外にも、チャットGPTはテキストベースのあらゆる問題に応えられます。
(厳密にすべての質問に答えられるわけではありませんが…。何に答えられないかは、次の章にて記述致します)
こんなこともできてしまいます。
AIが人間を支配する時代が来るのも間近かもしれませんね。
そして、AIの進化はテキストにはとどまりません。
画像生成にもその影響力は及んでいます。
■AI画像生成サービスの進化
AIによる画像生成サービスで、最初に出てくる名前が「Midjourney(ミッドジャーニー)」でしょう。
ミッドジャーニーとは、ディスコードという音声通話サービス上で、
「こんな絵を描いて!」
とミッドジャーニーに依頼すると、数分で指定したイラストをディスコード上で描いてくれるサービスです。
こちらのような「ひまわり」のイラストもAIが描いたものです。
同じ画像生成サービスで「Leonardo.AI(レオナルド・AI)」というものもあります。
サイトにアクセスするのではなく、自分のパソコンに学習データをインストールして画像を生成する「Stable Diffusion(ステイブル・ディフュージョン)」というのもあります。
これらのAI画像生成は、『プロンプト』というこういうもの作ってという「命令文章」を入力して、(例えば:夜の城、星空が輝くなど)の設定をすれば、その要素を含んだイラストが生成されます。
もっとすごいのは、画像処理ソフト・フォトショップや動画編集ソフト・プレミアプロを提供している【Adobe社】が発表したAI画像生成サービス「Adobe Firefly(アドビ・ファイアフライ)」です。
この【Adobe Firefly(アドビ・ファイアフライ)】のすごいところは、文字で入力した画像を作る以外にも、
「この人物の服を青から黄色に変えたい! ジャージじゃなくフリルのスカートにしたい!」と思ったとき、塗りつぶした部分(変更を加えて欲しい部分)を指定すると、そのとおりにイラストを描き直してくれるところです。
その他、レオナルドAIにも搭載されている機能ですが、周囲のイメージを読み取って、たりない部分を描き足したり、画像を追加・拡大することができるようになります。
もともとAdobe社の画像加工ソフトで、いらない部分を消すなどの機能はありましたが、AI技術を使うことでさらに描き加えるということが可能になったのです。
■AIで消える仕事/AIで生き残る仕事
アートにかぎらず、AIによってなくなる仕事が今後増えると予想されます。
アートやクリエイター分野でいうならば、まず、あまり知名度のないイラストレーターなどはAIの登場で姿を消すでしょう。
絵という媒体自体に価値がつきにくくなりますから、今後はイラストに【付加価値】をつける必要があります。
ストーリーで人を引き込む「漫画」「動画」
容姿・性格・行動によって魅了する「キャラクタービジネス」
などにクリエイターが流れていくと予想されます。
ホワイトカラーの仕事では、
などが減っていくと考えられます。
(※2015 野村総合研究所「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」より引用)
業種でいいますと、
などが当てはまります。
いずれ、知的産業のほぼすべてがAIに置き換わっていくと過言ではありません。
それどころか今現在、弁護士の司法試験の模擬試験さえ、AIのほうがテストで一般の受験者より高得点をあげたというデータもあります。
(Yahoo news,2023年 3月15日(水)の記事による)
当初は感性を働かせ、
創造性やクリエイティビティの高い仕事は、AIに置き換わらないという見方をしていた人がほとんどでしたが、
などの分野にもAIの影響力が及んでくるという意見が増えてきました。
すでにAIによる動画生成サービス、アメリカのメタ社による「メーク・ア・ビデオ」というハイクオリティの動画生成サービスが話題となっています。
「漫画」「動画」も、AIがボタンひとつで作ってくれる時代がやってくるかもしれません。
このまま、AIによってわたしたちの仕事はすべてなくなってしまうのでしょうか?
…まだ、その心配はありません。
意外にも、ブルーカラーなど直接的な制作・手足を動かす仕事は、残るものが多いと考えられます。
ただ、3Dプリンターなどの技術も凄まじいものの「あまりに細かい作業」では、ロボットが緻密に動けない場合もあります。
必ず人の手が必要な部分があり、AIの発展においてはホワイトカラーよりもブルーカラーの仕事のほうが安全といえるかもしれません。
…ここでひとつの疑念が生まれます。
細かい作業は人間のほうが向いている。
けれど、知的産業はもうAIに勝てない部分もある。
それどころか、AIのほうが、効率よく、正しく、賢い選択肢をいつも示してくれる場合もある。
…すなわちそれは、
「私達の人間の未来は、AIに使われるしかないのか?」「私達が人間が、価値あるものを作り出すことはもうできないのか?」
という疑念です。
このような疑問を解消するには、そもそものAI(ディープラーニング)のシステムを理解する必要があります。
AIと戦うにしろ、共存するにしろ、まず「敵を知る」ことが必要になります。
そもそもAI(ディープラーニング)とは?
近年注目を集めている【ディープラーニング】とは、AIが行うことができる分野のひとつであり、コンピュータにたくさんのデータを埋め込み、学習させることで、新しく画像を作ったり、文章を作ったり、動画・音楽を作り出す技術のことをいいます。
このディープラーニング(深層学習)がどのように行われているかというと、
機械上に生み出された「人工ニューロン(神経細胞)」を使って、
ニューラルネットワークという、たくさん情報処理システム構築して、コンピュータ自身に、データを解析させたり、自然言語処理を用いてまるで人間と対話をしているかのようなふるまいをさせています。
もっと具体的にいいますと、人工ニューロンに何かしらのデータ(重み)を入力し、【活性化関数】という「こんなふうに処理してね」という値をかけ、情報処理を行うためのフィルターを作り出します。
そのフィルターを何層も作り出し、4層以上のもので学習して出力するものを「ディープラーニング」と呼びます。
まとめますと、
…とても難解なように感じますが、あまり難しくとらえず、これはとりあえず「人間の脳を模倣して作られたものだ」「だから人間みたいに高度な知能があるんだ」と捉えて貰えれば大丈夫です。
このような機械学習は、主に【Python(パイソン)】というプログラミング言語が使われています。
このパイソンを使って学習しやすくした「パイトーチ」という学習ライブラリがとても人気です。有名なフェイスブックが主体となってつくったライブラリです。
この他にも、グーグル社が提供する「Colaboratory(グーグルコラボラトリー)」というサービスがあります。
本来、パイソンの学習には、パソコン内に命令文を書くためのソフトウェアや、書いたプログラムを動かすための開発環境をインストールする必要がありますが、このようなサービスを利用することで、無料で誰でも学習・実験を体験することができるので、AI学習について勉強したい方はおすすめです。
■AIにできないこと(メリット・デメリット)
AIの最大の武器は、その「スピード」とディープラーニングをいかした「高いクオリティ」で生産物の作成です。
逆に、AIのデメリットは、
ということです。
AIがディープラーニングを行うには、少なくとも画像処理では1ヶ月以上はかかるといわれています。
さらに、そのようなデータは重くなりやすく、そのデータベースを維持するためのコストがかかります。
また、データ処理に必要な特別な量子コンピュータなども必要になるでしょう。
しかし、これらのデータを保存・プログラムを動作するコンピュータは、私たちが直接お金を払わずとも、グーグルコラボラトリーのようなサービスを使用することで十分補えます。
2023年4月、グーグル社が日本に初のデータセンターを作成し、これからグーグル社のサービスはより手軽に利用できると考えられます。
どこにも非の打ち所がない、完璧に見えるAIですが、デメリットがあります。
それは、AIが私たちに直接影響を及ぼすには、3Dプリンターなどを使い「質量」を帯びなければならないということです。
ですから、AIが発展したとしても、直接手先をつかってお客様に接客しなければならない仕事…
などは今後も生き残っていく可能性がありますね。
□人間の欲求の中でAI満たせないものを探す
ここでは、AIに勝つため、AIにできない人工知能の【穴】をご紹介していきます。
ずばり、(ここではチャットGPTを例としますと)AIできないことは、
を有した議論です。
まず、今現在トラブル防止の観点からか、データを扱える情報量の限界からか、
チャットGPTでは、株価予想などを行うことはできません。
また、同時に哲学などの思想性を有した議論も行うことはできないのです。
実際に、「美」や「思想」などの本質について聞いても、詳しい答えは返ってきません。
これは、2016年にリリースされた、マイクロソフトはAIボット「Tay」が、
「ナチスは正しかった。ヒトラーは間違っていなかった」
などの発言を習得してしまい、謝罪声明を出したことに由来すると考えられます。
おそらく、AI開発の裏では「哲学(知恵・正義・節制・勇気・信仰・希望・愛)」を議論するにいたるデータが充分に集まっているけれど、それを表に出すことは制限されている。
つまり、私たちは最終的に、おのれ自身で【善悪】を判断しなければならないということになります。
…そして、つきなみにはなりますが人間がAIにまさるに値する最大の武器とは、
であると考えられます。
AIはいまのところ、人間のアシスタントであり、あくまで補助ツールです。
AIは命令しなければ動くことはありません。
実際に、AIが出力したものに価値を付与させる・価値を見出すのは私達人間です。
AIがアウトプットしたものを組み合わせ、より価値のあるものを作り出すことが大切になるのではないでしょうか。
…とはいえ、
もはや命令文さえ入力せずに、目的を遂行してくれる高度AIや「Auto-GPT」といわれるものの存在もすでに知られています。
私たちの目の前に、ドラえもんやアトムが現れるのはもうすぐそこかもしれません。
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