![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/69586747/rectangle_large_type_2_c75465a0cad03f561fd416a0af7dcf52.jpeg?width=800)
どうしてもソレじゃなくちゃダメなものって?
ビジネス用語に「ポジショニング」という考え方があり、これを考えるのにふさわしい質問として
「お客様があなたの商品を使わないとすれば、他に何を使うのか?」
というものがあります。
「他に何を使うのか?」という質問は核心をついていますね。競合・代替品と比べて「あなたの商品でなければいけない理由は?」ということについて、深く考えるきっかけになります。
そこでふと、自分がユーザーの立場に立ったとき、どうしてもソレじゃなくちゃダメなものってなんだろう? と考えました。
スマホは絶対iPhone、PCは絶対Mac、カバンと名刺入れは地元カワニシカバンさんのプロダクトがいい。人によっては「◯◯を食べるなら絶対あそこ」というお店なども、あると思います。
もちろんApple製品もカワニシカバンさんのプロダクトも、機能的に優れていることは間違いない。けれど競合・代替品と比べてずば抜けて優れているか? というと、そういうわけでもないんですよね。
「どうしてもソレじゃなくちゃダメ」と思わせる何かって? 『物語』や『地元愛』といったものではないかな、と思います。
Apple社の通説的な物語は他に譲るとして、僕は25くらいの頃に当時米・カリフォルニア州サンノゼにあったAppleの本社に行ったことがあります。
サンフランシスコから電車に乗って、故スティーブ・ジョブズが暮らしていたパロアルトというのどかな街を越え、いわゆるシリコンバレーというエリアに降り立ったときの感動。
Apple本社のクリーンでクリエイティブな雰囲気、併設のショップは日本人観光客だらけだったこと。Appleに想いを馳せると、当時の“僕の”物語がありありと描き出されます。
カワニシカバンさんは、プロダクトに「瀬戸内レザー」という皮革を使っているのに惹かれていて。
質感も素晴らしいのですが、自分が育ってきた「瀬戸内」という風土を感じさせる素材として、“僕と”瀬戸内を結びつけるツールとして、欠かせないものなのです。
僕が暮らす香川県では、讃岐うどん屋の数がコンビニの数を上回っています。「5分歩けばどこかしらうどん屋にたどり着く」というほど、暮らしとうどんが密接していますが、「いつもなんとなくココ」というフェイバリットうどん屋を持っている地元民が多いです。
味の良し悪しもあるのでしょうが、住民が紡ぐ街の物語のなかに、「なんとなくココ」といううどん屋が含まれているのでしょう。
Apple製品もカワニシカバンさんのプロダクトも讃岐うどん屋も、もはや僕にとって、なくなることが考えられないものです。
そしてあなたにも、きっと「どうしてもソレじゃなくちゃダメ」なものがあるはず。
カタログをパラパラめくり、「デュアルCPUがどうだの〜」といった機能面で、なくてはならない理由を判断しているわけではないですよね。
美意識、共感できる価値観、ただ生活圏内にあること。一貫して、ユーザーの頭のなかに「ソレ」と「自分」の歴史が作られていくから、なくてはならないものになっていくのだと思います。
間違っても、他人の頭のなかに「植え付ける」ものじゃない。「育まれていく」ことだ。
情報発信者としても、「なんとなくこの時間、あの人の記事が読みたくなるんだよなあ」と感じていただけるように、そして誰かの物語となるように、今後も発信を続けていきたい所存であります。
関連ブログ『【高松・カワニシカバンさんの名刺入れをレビュー】瀬戸内メイドの一生使えるレザーアイテムです!』
「どうしてもソレじゃなきゃいけないもの」になるサポートを。ブランディング無料相談
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?