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コト型の経済モデル(=商売モデル)作らないとサービスとして普及しないよね?

コト型、体験型って騒がれてるけど、ホントにそっちに移行するなら、それなりの経済モデル作らないと移行できないよね。
すなわち、コト型市場とそのサービス事業者(コトサプライヤー)が増えるためには、
①コトサプライヤーの生産性がプラットフォーマーや製造業以上に上がる、
➁そもそもコトを消費できるような豊かなライフスタイルが浸透する(週休4日とか、完全リモート勤務とか…)、
③消費者がモノじゃなくて『コトにちゃんとお金を払う

この三つがマスト要件だ。

これ、当たり前だけどそんなに簡単じゃない。
今世の中で生産性の最も高い産業は、①デジタル系のクラウドサービスサプライヤー、➁モノ作りのメーカー、だと思う。
ヒト一人がお客様一人を相手にするコト型サービスは、当たり前だけど生産性は高くない。だって言うなればそれ『人海戦術』だもん。

そんなんだったら、
普通の製造業で工場とか物流とかをロボットで無人化した方が生産性は絶対に高い。要はコト型とか言ってても、

①ヒトが直接サービスするしくみだと生産性上がらない
↓  ↓  ↓  ↓
➁その会社の従業員の報酬は上がらない
↓  ↓  ↓  ↓
③忙しくて、自分はコトを享受する時間などない。

という社会矛盾の塊になってしまう。

結論から言っちゃうと、
サービス・サプライヤーの生産性が限りなく上げられて、かつ消費者・生活者にとって有意義で楽しくて、お金を払う価値のありそうな体験型サービスは、例えば以下のようなタイプのものになると思う。
VRとロボテクスや最新機器で『体験を作り出さないと、クラウドサービスや製造業の生産性は超えられない。ヒトが都度動いてしまっては経済価値的にはNGということだ。人はサービスの企画と自動化の設計だけやって、サービス拠点には人は居ないくらいを考えたい。

最新イノベーション活用のコト型サービスの例
●VR旅行&レジャー&スポーツサービス
●ヴァーチャルショッピングモール=座ったままウィンドウショッピング
●専用マシンを使ったマッサージやマインドフルネスサービス
●マシンをフルに使ったヒトが居ない飲食店や調理代行サービス
●オンラインビデオチャット型の各種相談&アドバイザリサービス
●VRを使ったものづくり疑似体験サービス
●普通のヒトがバイヤーや店長になるシェアエコストアサービス
●VRオフィスサービス(VRで全国や全世界を一つのオフィスに完全に繋ぐ)
●完全無人宿泊・ホテルサービス
●完全無人運転移動サービス
●狭いサービスブースにて全国レベルのチームスポーツに参加できるサービス
●バーチャルデートサービス
●バーチャルパーティ参加サービス
●3Dプリントによるカスタムオーダー食器製作サービス
●3Dプリント
によるカスタムオーダーシューズ製作サービス
…………etc.

効率的なのは『店舗に専任の常駐の人がいる』という状態を失くす方向だろう。今の国内の労働力不足を見るとそこはマスト要件だ。
アナログでやるならば、
Uber等のしくみに習って、訪れたお客さん同士で勝手にやりとりして楽しんでもらうとか、詳しい人や暇な人が接客サービスを担うとか、互助会的なシェア労働力のしくみを作るのだと思う。
デジタル技術を駆使してやる場合はその限りではない。AIが相手をしてくれるとか、低コストの遠隔地からのリモート接客で、来店客以外は全く人が不要な(無人の)体験空間は作れるだろう。

というわけで
以下の図にコト型社会実現要件を整理してみた。提供するコトの種類によって、実現難易度や実現手法に差がでてくる。

ポイントとしては、その体験サービスに対して商業賃料を補って余りあるお金を払う価値を生じさせる。そのためには、一人のお客様の占有する面積×時間は最小化しないと厳しい。
人的サービスの場合はエステやマッサージサロン以上の単価を取らないとムリなので、人がサービスするにしてもデジタル複合だろう。可能ならばそこに人はおらずにビデオチャットによる遠隔地からの対面サービス。そして体験感はスマホやVRゴーグルでは味わえない施設空間と機器やセンサーの複合の妙が勝負。場所は取らないが没入感が強力である必要がある。
カフェ空間的なイートイン複合で、そこにサービス付与する形ならば客単価はあがりそうだ。

そしてこれらをアナログだけではなく
デジタル&通信型で実現する手法のマトリクスを仮に作ってみると
以下の感じかな?ピンクっぽい塗のところが開発や利用定着の難易度が比較的低く、ビジネス化しやすいと僕が考えてるジャンルだ。

いずれにしても、これらの発想でこの「コトサービス・イノベーション」を生み出そうとしているスタートアップがまだ非常に少ない気がしてる。

もし、その気が少しでもある起業家やメンバーがいたら、ぜひ声をかけて欲しい。
実現への道筋とノウハウは色々蓄積しはじめてるので、パートナーシップが組めるかもしれない。