#003 E-COMMERCE に足りないもの① 品群訴求
僕は、自分自身もEコマースのヘビーユーザー。
昔と比べると、食品やドラッグストアアイテム(日用品)以外の7割以上はオンライン購入してる気がする。
なんだけど、実店舗の魅力がECで全く再現されていないと思う品種がある。それがファッション商品、生活雑貨、エンタメ商品、ライフスタイル型商品だ。
前澤さんのキャラもあってか?ZOZOがもてはやされてはいるけど、一番進んでると見られるZOZOタウンですら、実店舗の売場訴求力には遠く及んでいないと思う。今買われている理由は便利で、安くて、ポイントが貯まるからだ。
当たり前だけど、これまで実店舗では『商品検索』などできなかった。買いたい目的商品が具体的にある場合は売場スタッフに聞くしかない。もしくは売場はゾーニングという区分がされているので、その区分のサインを見て目的の什器(陳列棚)に行くという感じ。
とか言うと、オンラインショップの方が便利じゃん!と考えるかもしれない。実際、目的買いのヒトには間違いなく便利。あとランキング買い(みんなが買ってるものに興味があって買う)のヒトも便利。
でもでも…ECが決定的に弱い部分がある。それが品群訴求だ。
品群訴求というのは商品の塊=品揃えで魅力や特徴を表現すること。
家電や日用品ではあまり見られないが、衣食住の提案型商品やシーズナル商品では購入喚起効果が高い方法論だ。
簡単に言うと商品の型番一個(単品)の魅力で売るのではなく、陳列したフェイスや演出セット全体でお客さんを引き付けて買ってもらうことだ。
商品の魅力や利用シーン、ライフスタイル提案の魅力を複数商品の塊りで表現すること。実店舗ではこれによって衝動購買が頻繁に起きる。
ところがECではこれが飽きれるほど弱い。
運用現場サイドは『いやいや……それを狙って特集を組んでますよ!』と言うかもしれない。でも、実売場の設計に長く携わった僕に言わせると、オンラインショップにおける特集は売場から分離し過ぎているしカタログの『編集ページ的』過ぎる。実際あまりClickされないのだ。スマホがPCにとって代わったことで、画面が狭くなり、ますます酷い状態になっている。
現行スマホのEC画面では、テイストとかライフスタイルとか
着用シーンの訴求とかは言葉で補足してるような状況
⇒ビジュアルで世界観や自分の生活へのインパクトを訴求できない。
これはEコマースのそもそもの成り立ちが、商品企画やバイヤーサイドから始まっていない。システム的に都合のよい構成で作られている…ことに起因してる。『EC顧客はカテゴリー検索やワード検索で買うもの。関連購入はレコメンドエンジンで』という運営サイドの思い込みが強すぎるのである。
まとめると以下のようなこと。次回➁に続きます。