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「歴史の80年サイクル」から、未来を読み解く
竹内義晴の「これからの働き方」――この番組は、これからの働き方、組織作り、地域づくりの実務家、竹内義晴が「楽しく働く」をテーマに、組織づくりやコミュニケーション、マーケティング、キャリアデザイン、複業、テレワーク、ワーケーションなどの視点でゆるゆるとお話をしていく番組です。
いま、noteさんの #創作大賞2024 #ビジネス部門 という企画に参加しています。『「仕事っぽいシゴト」が社会の課題を解決する』というタイトルの本を作るイメージで毎日お話しています。1本目、目次はこちらです。
昨日は、「問題は改善の種―少子高齢化は問題ではないのかもしれない?」というお話をしました。
今日は、「歴史の80年サイクルから、未来を読み解く」というお話です。
音声はこちらです。
歴史の80年サイクル
みなさんは、「歴史の80年サイクル」というのをご存じですか?
歴史の80年サイクルとは、歴史学者などによって唱えられたもので、「大きな転換点は約80年周期で訪れる」という経験則です。
僕が歴史の80年サイクルを知ったのは、いまから15年ほど前。ある経営者の話でした。「歴史は70年とか、80年で繰り返すから、もし、目の前に課題があるとしたら、過去から学ぶといいよ」と。
それを聞いたときは、「本当かな?」と思ったんですけど、実際に歴史を振り返ってみると、確かに80年サイクルでいろいろ、あるといえばあるんですよね。
たとえば、いまから約80年前というと、終戦ぐらいなんですよね。
1945年:終戦
1868年:明治維新
1780年代:天明浅間山の大噴火・天明の大飢饉
このように、天変地異、疫病、戦争などが、約80年の周期で起こっています。
こういった、大きな出来事があると社会は混沌としますよね。ですが、混とんとした大きな社会変化ののちには、新たな社会の秩序が形成され、新たな成長のサイクルがはじまる。そして、衰退と繁栄のサイクルが、約80年周期で繰り返される……というのが、歴史の80年サイクルなんです。
過去を振り返ることで「いま、何をすべきか?」を想像する
もちろん、80年サイクルは、あくまでも1つの考え方ですし、必ずしもそうなるわけではありません。そもそも、人間が過去や未来をコントロールできませんからね。
しかし、過去を振り返ることで、「いま、何をすべきか?」「未来はどうなっていくか?」を想像する手がかりにはなりそうです。
いま、終戦から約80年を迎えています。そう考えると、先日のコロナ禍は社会の変化点の1つなのかもしれませんし、いま、日本の社会で起こっている少子高齢化も、かなりインパクトがある出来事です。
約80年前の戦争では、街も、産業も、暮らしも、文化も、さまざまなものが破壊されたことによって、いったん強制リセットされました。それだけに、社会や経済は、がむしゃらに再生するかない状況でした。
いまは、日本では、そういった強制リセットがされてるわけではありません。でも、海外ではいままさに戦争が起こっています。そういう意味でも、この80年周期っていうのは、何かあるのかもしれないですよね。
ただ、幸いなことに日本は強制リセットされてるわけではありません。ただ、80年サイクルで考えてみると、実は、歴史的に見ても、かなりインパクトがある出来事が、静かに起こっているのかもしれません。
いままでの「正しさ」がひっくりかえる
話は少し変わりますが、僕、NHKの朝ドラを観るのが好きなのです。ちょうどいま、放送されている「虎に翼」は、女性の初めての弁護士が生まれるというドラマですが、ちょうどいま、戦後が描かれているんですよね。
GHQの統制で、民法とか法律とかが改正されましたよね。ちょうどいま、民法の改正が行われているさまが流れています。それは、いままでの「正しい」「常識」とされていたものが、今日から「正しくない」と言われるような、それこそ、価値観をひっくり返すような変化です。
現代を生きる僕に、戦後がいかにすごい状況だったのか。そして、いままで「正しい」とされてきたものが、今日から「正しくない」と言われる……その、価値観をひっくり返されるような変化というのが、どれだけ大きなインパクトがあるものだったのか。
その状況を想像しても、残念なことに、想像したくてもできないというのが現実です。
ただ、僕はここにひとつの希望があると思っています。少なからず、戦後、さまざまな大きなリセットがあった中で、戦後の日本は成長し、新たな社会の秩序が形成されました。
そう考えると、もしもいま、歴史の80年サイクルによって、静かにだけど、戦後のようなことが起こっているのだとしたら、それは、相当大変で、インパクトがあることではありますが、僕はここにひとつの可能性を感じています。
なぜなら、戦後の日本の復興がそうだったように、見方をすれば困難な状況も、それによって、新たな社会の秩序が形成されて、新たな成長サイクルが始まるということだからです。
もちろん、これは想像に過ぎませんが、少なからず僕は「無理ゲー」だと諦めずに、新たな未来や理想の姿を描いてみたい。そして戦後、「こんな未来になったらいいな」と、多くの日本の人たちが未来を描いたように、地域の再生に想いをはせて、目の前のできることを、がむしゃらに取り組んでみたいのです。
では、今日の話はこれで終わりにします。
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