ShigeKasai

いろいろなものをまちまちな頻度で書きます。

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最近の記事

「年収の壁」について:何が本当に壁なのか

■「年収の壁」を誤解すると政策を間違える 「年収の壁」、特に「103万円」の壁をめぐる議論が白熱しているけれど、まず以下の点を押さえておくと、各政党の政策の良し悪しを判断しやすくなるのではないかと思う。 ・中低所得層は所得税よりも住民税や社会保険料の負担の方が大きい ・年収の高い人ほど住民税や社会保険料よりも所得税の負担の方が大きくなる このうち、誰の負担を和らげることを優先するのか。それが政策の選択だ。 具体的には、収入が中くらいの人や少なめの人の負担をなんとかしたいと思

    • 【衆議院選挙2024】東京3区のあべ祐美子さんを応援します

      このページを開いてくださった皆さん、こんにちは。今回の衆議院選挙、私は自分の地元品川区では、東京3区に立憲民主党から立候補しているあべ祐美子さんを応援したいと思います。 政治や選挙と言うと、裏金、脱税や、非公認の2000万円とかの話にもううんざり耳タコだと思いますが、これは私たちの生活や経済に関係ある話として考えてみたい。 私たちの国にはまだ豊かさがあります。でもそれをこうやって食い潰していたら、何もなくなってしまう。それはまずい。このままではいけないということは、賢明な

      • 投稿先を引っ越しました

        今後はこちらの方に記事を載せていきます。 codoc https://codoc.jp/sites/Du1eAMOTYA/ 引き続きよろしくお願いいたします。

        • 消費税論議をめぐる違和感

          消費税の税率を野党共闘の条件にすべきだという意見がありますが、私はこれには同意できません。 税金は安ければ安いほど助かるというのは一見その通りに見えますが、本当にそれで大丈夫なのかを考えるところまでやらなければ政治とは言えません。 大事なのは、そもそも何のために税金を払っているのか、公的支出を何に使うべきかというところではないでしょうか。 何にお金を使うかという方針が適切でなければ、減税した分社会保障や医療や教育などが切り捨てられていくことになりますし、逆に増税しても必

        「年収の壁」について:何が本当に壁なのか

          野党界隈は何を改善すると良さげなのか

          政治家のタウンミーティングで発言する人は、「消費税、金融、国債、貨幣はこうあるべきぞ!」とか「今こそ⚪⚪党と組むべきぞ!」「これが権力とマスコミの実態ぞ!」みたいな天下国家的な話をしがち。そういうの聞いてる政治家は勘違いしていくし、一般の人は「限界国士論客が怪気炎吐いてて近寄りがたいわ」と思って寄り付かないので残念なことになる。 もっと「こういう問題や困りごとがあるんだけどもしあなたに権限があったらどう解決しますか?」みたいな質問がガンガン飛んでくる方が政治家も鍛えられるし

          野党界隈は何を改善すると良さげなのか

          プリキュア映画感想乱文

          はい。『映画プリキュアミラクルリープみんなとの不思議な1日』観てきました。 https://spring.precure-movie.com/ (※観てね) やっぱりプリキュアは哲学。 「光」の力で時間の前後の方向性ができて未来へ進むとか、時空と物体と生命の連関を感じさせる描写とか、ちょっとした変化やランダムネスを生み出し続けることが固定性を打ち破って違う結果をもたらすとか、「記憶」「夢」が「想像」「創造」に転化するとか、深いテーマが詰まっておる映画であったぞ。 時間は

          プリキュア映画感想乱文

          立憲自由民主主義か、抑圧的権威主義か。

          自民党を拠点とする政界右派に政権を任せ続けてはいけないのはなぜでしょうか。 端的に言えば、日本の政界右派は国や公共を政府や政権(権力者)と同じにしようとしていて、憲法や法律を「権力が従うべきルールや制約」から「権力の道具」に変えようとしているため、政権を任せるには危険すぎるからです。 まず今回はこの記事から見ていきましょう。 共同通信『文科省、国立大に弔意表明求める 故中曽根康弘氏の合同葬』2020/10/14 19:49 https://this.kiji.is/689

          立憲自由民主主義か、抑圧的権威主義か。

          斎藤幸平『人新世の「資本論」』読書メモ

          ※「(か)」は筆者見解 (か)自民党が新自由主義的な傾向を強めてから、地方や地域、農業、自然風土、小規模事業や協同組合を衰退させるような政策を進めているのは、それらこそが持続可能な経済、環境政策、協同体、共同所有の総体系としての社会主義に向かう基盤の雛形となりかねないことを正しく見抜いているからではないか。 (か)技術が悪用されないように社会的共通資本として共同体的に管理する 原発は中央集権的なトップダウン(P.227) むしろ資本主義によって欠乏している(P.234

          斎藤幸平『人新世の「資本論」』読書メモ

          立憲政党は何を約束するべきか

          ■新自由主義を克服し、社会保障と公助の国へ まず、最近の環境の変化を頭に入れておく必要があります。自民党政権は安倍さんから菅さんに首相が代わったところ、菅さんと結び付いている竹中平蔵さんや維新系の人たちの影響力がますます強くなり、例えば要介護5の認定を受けている人まで保険給付から外そうとするほど正気を失っています。 しんぶん赤旗『要介護5まで保険給付外し』2020年9月20日 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik20/2020-09-20/2

          立憲政党は何を約束するべきか

          減税と格差是正

          (本日昼間にアップした記事から、今回のテーマに沿う内容を抜き出しました) せっかくなので、この機会に持続可能な税制についてもう少し考えてみたいと思います。 消費税を減税や廃止しても、景気回復で税収が上がればいいのだし、富裕層や法人への課税を増やせばいいと言う人もいるかもしれません。 私も、経済の安定による増収を目指すこと、できるだけこれ以上消費税を上げないで済むように富裕層や大企業への課税を増やすことには賛成です。 ですが、消費税を減税や廃止しても富裕層や大企業への課

          減税と格差是正

          「野党若手有志議員」の提言が最初から詰んでるっぽい

          「野党若手有志議員」が『新党への緊急提言』を出してきたので読んでみましたよ。詳細版を。 https://shinsedai.net/urgent-recommendations/ ◼まずデフレじゃないし 冒頭に「デフレ・低金利が続く日本においては、」と書いてあるのですが、低金利の方はともかくとして、日本の物価は2014年以降下がっていないのでデフレは続いていません。いま日本はデフレだというのは認識が5年以上古いです。 ・2014年から2019年まで物価はゆるやかに上昇してい

          「野党若手有志議員」の提言が最初から詰んでるっぽい

          社会保障と経済と。

          立憲民主党などの野党が詰むとしたらどんなときかと言えば、社会保障政策で自民党と勝負できなくなったときでしょうね。社会保障が具体化して初めて財源や税制、減税や増税の判断をする条件も整います。 社会保障を「目的」ではなく「改革されるべきもの」や「道具」としてとらえているところにそもそもの食い違いがあるように思われます。社会保障予算を削った結果、ますます人口動態にも経済にも悪影響が出たりして。 「ウィズコロナ」という言葉を使ってしまう人たちの考える程度の「社会保障」だったらそり

          社会保障と経済と。

          昔食べた店、なくなってしまったかもしれない店

          随分昔に家族に連れられ行った店の味がときたま無性に思い出される。 15年以上は経っているはずなので記憶もおぼろげだが、日比谷線広尾駅の近くの日本料理屋で、箒で丁寧に掃き清められ紋様の付いた石庭に置かれた柿に見立てた見事な鉢の一皿を食べた覚えがある。その他の料理の見立ても味わいも店内の陰影も心尽くしが隅々まで行き届いていて、礼讚したくなるものであった。しかしその店の名前を覚えていない。広尾周辺の店を調べてみても、「ひょっとしてここではないか」という心当たりが見付からない。なん

          昔食べた店、なくなってしまったかもしれない店

          2020年8月30日

          8月下旬が7月下旬と取り違えられたとしか思えない酷暑だった。 横浜と上野を東海道線で移動する。二階建て車両でたまには下側に乗るのもいい。二等船室の窓か水族館の水槽から外を見ている気分になる。線路がもう街よりも高いところにあるから、見上げるものといえば駅のホームぐらいだ。プラットホームの縁石が断面図で見た水面の役割を果たし、このとき私たちは喫水線から頭だけ出して体は水の下にある。 ◯ 政治学科に在籍している人の中には、なんとなく選んだ学科なのに「政治に興味あるんだ?」「も

          2020年8月30日

          2020年8月29日

          松陰神社駅前の裏の踏切を渡ってすぐのゴンアーブルに昼食を取りに来た。少しだけ早く着きすぎたけれど周りをうろうろしているうちに店が開いた。前菜とメイン料理にパンとコーヒーか紅茶が付くコースでパテと若鶏のコンフィを頼む。もう一軒駅近のプレ・ド・ショウインにも寄った。店主はリヨンとサッカーに縁がある人らしい。ここではカフェ・クレームを注文しバゲットサンドを食べる。 飯田橋に用事があるので都心方面へ出るのに便利な三軒茶屋に向かう。世田谷線の方が込み合っていて地下鉄の方が空いている。

          2020年8月29日

          2020年8月末の落書

          病気が悪くなったから辞めるというならば、 病気が良くなったからやっぱり続けるということもあるかもしれない。 しかし大事なのは首相が誰かということよりも、政権党がどこかということだ。 前者が断絶するか持続するかに気を取られている人は、 後者の持続を忘れ去っている。 首相が変わっても政党が同じなら変わらない。 首相が代わればまともになるならば、もうとっくにまともになり始めていたはずだ。 現首相の健康状態が良くないのは今に始まったことではない。 少なくともこの1年間は、転換を始め

          2020年8月末の落書