石蹴り遊び ―石についての断章―

21.石はあまりにも頑なだ。

3.石は、人間にとっての絶対的な他者である。

107.石とは忘却の謂である。

10.石は、人間の自然言語の対極にある。それは、長い年月のうちで培われた「自然の言語」である。

1.石とは「石」のことである。

22.頑なな人に対して、「あの人は石のような人だ」と言うことがある。

5.物事の流れに対して柔軟な姿勢を向けない人に対して、「石頭」と言うことがある。

35.石には表情がない。

8.石は温もりを持たない。

5.任意の物質を数え上げる際、各々の物質と石を対応させることにより、石の個数を数えることで、物質の数を数えることができる(この際、石の色や形状は問題とならない)。

7.石の個数を数え上げることで継起的な時間が発生する。

2.石とは、「石ではないもの」以外のもののことである。

500.「石」とは、概念である。

4.石とは「石」のことであり、「死」(空集合)のことでもある。

253.石化とは、有機体の身体の一部が固体化することである。

11.石は常にすでに韻を踏んでいる。

5.石は意味を有さない。

5+10.石は「意味のない言語」である。

451.石は「退屈」である。

10+451.石は「退屈な言語」である。

9.石が性別を持つかどうかは不可知である(石のセクシュアリティー)。

4+9.石と同様に、「死」そのものが性別を持つかどうかは不可知である。

12.人間は石に様々な解釈を行う。「原―エクリチュール」としての石。

25.石と「誤配」について(石が常にすでに「誤配」されているとしたら?)。

101.〈null〉

102.〈null〉

13.石は円や四角といった「かたち」を介して人間に語りかける。ここでいう「かたち」とは、自然が織り成す考古学的な痕跡、無数の力の戯れのある時点における通過点そのものを指す。

14.人間は石の「かたち」に、他の物質のすがたを投影する。石とは詩であり、イメージであるとともに言葉である。

22.石は内省的である。

6.人間は石に意味を見出すが、石そのものに意味はない。意味と無意味の接点が石である。

23.石とつぶやきは似ている。

24.言語アラヤ識の根底には無数の石が沈んでいる。

499.石とは、岩よりも小さく、砂よりも大きいものである。


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