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芝々(11/11文学フリマ東京37/S-31)
2022年11月9日 16:54
長年、パンを焼くのは「きちんとした人」だと思っていた。分量をきちんと量れる人、小麦粉だらけになったキッチンの収拾をつけられる人(小麦粉の袋、絶対閉めるときにばふって粉が舞いませんか?)という「きちんと」だけではなく、自分の生活を「きちんと」営める人、あるいはパン作りという行為そのものを愛している人。なんというか、パン作りはおしゃれな雑誌に載っているもので、私に手の届くものではなかったのだ。そう
2022年10月27日 16:51
「生活の先輩」に出会えるエッセイ昔からエッセイが好きでした。例えば向田邦子や米原万里、C・W・ニコル。小学生の頃、中学受験向けの塾に通うのは苦痛でしたが、国語の教科だけは必ず小説か随筆の抜粋を読むことができる楽しい時間で(問題の出来はともかく)、彼ら三人にもその時出会っています。当時は冒険や自立した都市での生活、海外へのあこがれなどがないまぜとなって貪るように読んでいました。大人になって、曲が