しばいずみ@不動産鑑定士

宇都宮市でフリーランスの不動産鑑定士をしています。10年以上毎月発行してきたオリジナル…

しばいずみ@不動産鑑定士

宇都宮市でフリーランスの不動産鑑定士をしています。10年以上毎月発行してきたオリジナルフリーペーパーの、お役立ち不動産ネタ、短編鑑定小説、日常のエッセイ等々を織り交ぜてアップしてます。毎週木曜日アップを目標に継続していきたいと思います。

マガジン

最近の記事

視認性という価値

 コンビニやファミレス、ドラッグストア、ガソスタ等、日本中の主要な国道や幹線道路沿いには全国展開しているチェーン店舗が同じように出店されていて、お陰様で知らない土地に伺った時でも、同じシステムでコーヒーは買えるし、ポイントもたまる 助かる、助かる  トイレに行きたい、腹が減った、そろそろガソリン入れなきゃ、などと思っているとほどなく見慣れた看板が おー、ラッキー 今日はついてるぜ、なんて経験のある方も多い事でしょう。  この、遠くからでも確認できる、見つけやすい、目立つと

    • 三県分立

       以前より気になっていたのですが、栃木県と群馬県と埼玉県の「三県境」に行ってきました。  不動産鑑定士という、一見堅苦しそうな仕事をしているいいおじさんなのですが、ここはやはりお約束通り、3県順番にジャンプ(^^♪  永田町や霞が関の「三権分立」は近年なにやら揺らいでる感がありますが、こちらの三県分立は田んぼの真ん中で仲良く寄り添っていました。

      • 土地の方位の良し悪し

         ハウスメーカーで現場監督をしている長男が大学生の時、授業で戸建住宅の設計をしていました。  話しを聞くと、そこに住む御家族の家族構成、年齢構成、家族の諸事情等、個別的な前提を設定した上で、それにあわせた設計を行うという授業だそうです。  確かに「若い夫婦と赤ちゃんの3人家族」と「おじいちゃん、おばあちゃんと息子さん世帯が同居する二世帯家族」とでは必要とする規模も設備も、配置も数量も違ってくるのはわかります。画一的でなくこのように個別的・具体的な観点も含めた授業って楽し

        • 父が、でしょ。

          おじさんのたわごとです。 最近歳をとったせいか、テレビやラジオから聞こえてくる「お父さん、お母さん」が気になって仕方ありません。 スポーツ選手や芸能人、著名人がインタビュー等で自分の父親、母親のことを話す際「お父さんが鍛えてくれて、」とか「お母さんのお弁当のおかげで、」等の表現に対し、テレビに向かって「父が、でしょ」と突っ込んでしまいます。 お父さん、お母さんが耳に残り、内容がほぼ入ってきません。 高校生なら、まぁしょうがないか、 大学生はダメでしょうねぇ。 社会人や

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        • 不動産
          11本
        • 5本

        記事

          公示された地価の使い方

           3月26日に令和6年1月1日時点の地価が公示されました。  地価がアップすると固定資産税が上がるとか、都市圏ではより一層買いにくくなるとかいろいろありますが、個人的には資産価値が上昇することは良い事と考えます。  ところで、この地価って何に使うのという話。  難しいそもそも論の一つに「一般の取引に対して指標を与えること」と書いてあります。  「与えること」って言い方が偉そうで気に入らない。  まぁいいか。  簡単に言いますと相場です。その地域での標準的な土地の相

          公示された地価の使い方

          マラソンマン

          私、おじさんランナーです。 フルマラソンを何本か走ってます。 走るときのテーマソング ①スタートから10キロまで 一青窈「ハナミズキ」 ♪~ どうぞ、ゆきなさい おさきに ゆきなさい ②10キロからハーフまで スピッツ「運命の人」 ♪~ はし-る はるか このほ-しのはてまで わるあがきでも まるでだめでも かっこつけてゆく ③ハーフから30キロまで ファンキーモンキーベイビーズ「HERО」 ♪~ ふりかけるとゆめのあしあと そのえんちょうせんじょうのあ

          都市計画税から見える自治体のおさいふ事情

          4月になると自治体が躍起になって固定資産税の納税通知書を送りつけてきます。 ここに都市計画税という税金がくっついてきます。 この税金、固定資産税の弟分、コバンザメみたいな存在でして、ほぼ着目されていません。 そもそも都市計画税ってなんだ? そもそも論は長くなるので苦手、がんばって短く。 都市計画税とは、公園、道路、下水道などの都市計画事業や区画整理事業に充てることを目的として、市街化区域内の土地・建物に対して固定資産税評価額に一定の税率を乗じて課税する市区町村税

          都市計画税から見える自治体のおさいふ事情

          後ろに並ぶよ

          JR西国分寺駅で新松戸方面への武蔵野線を待っていた。 夕刻のラッシュ時。 混んでいる1本を見送り、次の電車に乗ろうと。 ホームには慌ただしく移動する人々の流れ、 その中に、お、懐かしい顔。学生時代の友人、20年振りくらいだがすぐにわかった。 「おー、久しぶり」周囲の方に迷惑にならないよう、その場で立ち話をしていると、間もなく電車が入線。 列の先頭にいた私は彼と会話したまま乗り込もうとすると、彼はその一言を残して私から遠のいていく。 えっ、 列の一番後ろに並びに

          先にいたのは町工場なのに

           昭和の時代から、おじいさんの時代から、町工場を経営、稼働してきて今まで問題はなかった、周囲の中小工場や倉庫のオーナーさんとも  “ 持ちつ持たれつ ”  の関係が出来ていた。  そんな町工場に長引く物価高、燃料高、コロナ禍のゼロゼロ融資の返済等の波が押し寄せ、更に賃上げ圧力。  ご近所さんが倉庫を閉めたとか、相続で土地を売ったなどにより隣接地が突然、戸建住宅が建ち並ぶ住宅街になってしまった。  こんなこと、ぼちぼちあります。  法的には、都市計画法という法律で “こ

          先にいたのは町工場なのに

          理不尽にもほどがある

           「納得できない」「受け入れてもらえない」「ハラスメントですよ」  若い人たちから仕事の相談を受けることがあります  私の役割は主に聞くこと  それぞれ環境が異なるので軽々にアドバイスや助言などはできない  だから聞くを重視する  ただ一つ言えることは、どうしようもない理不尽は世の中にあるよ  残念だけど否定はできない    「酒やスイーツには理不尽を流し込んでくれるパワーがあるんだよ」  根拠のない自説を伝えている  だけじゃないか、カラオケ、ディズニー、ラ

          理不尽にもほどがある

          SDGsと償却年数

           固定資産の会計上の償却年数が、日本人に定着、浸透しすぎてSDGsの足を引っ張ってないですか?  SDGsの17目標の内、№11「住み続けられる街づくりを」、№12「作る責任、使う責任」で資源やエネルギー等を大切にしよう、丁寧に使おうという趣旨が叫ばれています。  一方日本は昔からスクラップアンドビルド先進国、新品、新築へのこだわりが強く、中古やリサイクルへの偏見は根強いものがありました。  近年、かなり緩和されてきて、中古住宅やリサイクル品が普通に売買されていますが、

          正直不動産の予言

           「学園モノ?」「刑事モノ?」って突っ込みたくなるシーンもありますが、毎週火曜日NHK22時からのドラマ「正直不動産2」を見てます。 勉強になるところが結構あります。  2月6日も見ました。騙されてフラット35の虚偽申請をしてしまった友人を主人公が助けるというストーリー。  翌朝2月7日の朝刊。「フラット35融資詐欺疑いにより逮捕」という本当の事件。内容も申請書類の偽造による詐欺らしい。  えっ、NHK、この事件知ってたの?  それだけこの手の詐欺が多いという事なのか

          ご近所取引の信頼性

          20年ぶりのクラス会。 「あ、不動産関係の仕事なんだ。」 「うん、不動産鑑定士って仕事、マイナーだから知らないでしょ。」 「知らない。」 「だよね。」 「実はさ、家建てようと思って土地探してるのよ。○○町あたりいいかなって思ってて、区画整理したとこで坪50万円の取引があったって、夫が言ってた。」 (夫かぁ、もう40だし・・。俺はずっと好きだったんだぜ、) 「○○町で坪50万て、安すぎじゃね。あそこは70万はするよ。」 「なんかね、地元のハウスメーカーが買ったらし

          脱輪・・・

          464文字です。お願いします。 仕事柄、車の運転は頻繁にしていまして、特別運転がうまいわけではありませんが普通レベルとは思っていました。 ちょっと駐車しようと道のはじっこに寄せて、寄せて、寄せて、、ズドン。 「落っこちたー。」 助手席側の前輪がU字溝にすっぽりとはまりました。 その際、私がとった行動、あとから思うと我ながらバカだな~と思います。 とりあえず冷や汗をかき、すぐさま車をおり、持ち上げました。力いっぱい、本気で持ち上げられるんじゃないかと思って。 スポ

          不動産の磨き上げ

          今回1316文字です。失礼します。 1、磨き上げ みがきあげって? 窓を拭くとか、外壁塗装とか・・。 いえいえ、そういった物理的な磨き上げとは違います。 昨今「事業承継」や「M&A」等を耳にしない日が無い程に報道されております。磨き上げはそのための準備、整理等の作業です。 現在、国が運営する事業承継・引継ぎ支援機関のコーディネーターの仕事をしていまして、承継に関する不動産部門の仕事を少々お手伝いしています。 そこで「不動産の磨き上げ」の話題をとりあげました。 そもそ

          「靴、脱がせませんか。」

          それほど混んでない平日昼間の電車内。 小さな子が靴のまま座席シートに立ち、外の風景を眺めている。 隣にはそれを放置している若いお母さん。 「靴、脱がせませんか。」 やばい、喉元まで来ている。言ってしまいそうだ。 うー、、でも言ったら、なにこのおじさん、 って冷ややかな目で見られるだろう、 うー、、でも言うべきだろ。 どうする。 そうだ、避難だ。 せっかく確保した暖かい座席を放棄してでも、ここは車輛を移るしかない。 駅でもない場所でおもむろに立ち上がった一人の

          「靴、脱がせませんか。」