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藤子不二雄エッセイ

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藤子不二雄マニアの視点で、世の中を感じていくエッセイ集です。
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#映画

映画と僕

映画と僕

コロナによって一年延期となっていた『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争(リトルスターウォーズ)2021』がとうとう公開された。我が家では、既に自分以上のドラえもんオタクである息子(7歳)と、公開二日目に鑑賞してきた。

率直な感想としては、かなり良い出来だったと思う。

今回はリメイクシリーズだが、リメイクはどうしても原作や最初の劇場版と比べてしまうため、その違いが気になって作品に集中できないもの

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ああ僕はどうして 大人になるんだろう

ああ僕はどうして 大人になるんだろう

「ドラえもん のび太の宇宙小戦争」が公開されたのは10歳の時だった。

僕はこの映画の主題歌のタイトルのように、「少年期」真っただ中だった。

この頃何をしていたとか、どんなことを考えていたのか、全く思い出せないが、毎年「ドラえもん」の映画の公開が近づくと、心がざわめいたことだけは、体が覚えている。

来年の「のび太の宇宙小戦争」のリメイク作公開を記念して、期間限定で旧作の「のび太の宇宙小戦争」が

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藤子Fマニアが見た「シン・エヴァンゲリオン劇場版」

藤子Fマニアが見た「シン・エヴァンゲリオン劇場版」

難解なエヴァシリーズにおいて、様々な考察が行われていることは承知しており、考察動画や考察ブログなども拝見している。自分も旧劇場版までは、周囲のエヴァ仲間と共に、ああでもない、こうでもないと議論したものである。

残念ながら、すっかり大人になった後の新劇場版は、それぞれ1~2回しか見ておらず、はっきり言って付いていけてない。そんなFマニアのエヴァレベルではあるが、25年間エヴァに付き合ってきた自分な

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藤子Fマニアが見た「花束みたいな恋をした」

藤子Fマニアが見た「花束みたいな恋をした」

とある都会の喫茶店。イヤホンを片耳ずつ付けて同じ曲を聴くカップルの微笑ましい風景がある。ところが、そのカップルに対して遠くからいちゃもんを付けている男と女がいる。男と女は別の席に座っている別々のカップルだが、二人とも全く同じことを言っている。

同じ曲を聴いているつもりでも、右耳と左耳のイヤホンからきこえてくる音は同じではない。左右片方ずつ別の音を流して、それらが両耳で合わさり、初めて完成された曲

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藤子Fマニアが見た「ヤクザと家族」と「ヤクザと憲法」/リアルな全ギャド連

藤子Fマニアが見た「ヤクザと家族」と「ヤクザと憲法」/リアルな全ギャド連

「ヤクザと家族」、凄い熱量の映画であった。

三部構成で昭和~平成とヤクザ世界の変遷を、一人のヤンチャな男の視点で描いていく作品で、【アクション×社会派】というジャンルの枠を飛び越えた、新感覚の作品だと強く感じた。

ファミリーを形成して、束でシノギを削っていた暴力団の時代から、
個人技でのシノギで、何とかファミリーを保とうとする反社の時代へ。

ヤクザの世界ほど、時代によって世間での立ち位置がこ

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藤子Fマニアが見た「ワンダーウーマン1984」

藤子Fマニアが見た「ワンダーウーマン1984」

コロナ禍において、とても残念なのはハリウッド映画が全く公開されないことだ。4~5月に映画館が休業し、その後再開したが、ハリウッド映画の公開は数えるほどしかない。大作にいたっては「テネット」のみという状況である。

そんなハリウッド大作の渇望期において、DCブランドの新作「ワンダーウーマン1984」が公開された。さっそく待ってましたと劇場に足を運ぶ。

前作「ワンダーウーマン」は、1918年の第一次

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