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【SaaS戦略】PLGって何ですか?part2

適当に返事をしたら来月のおこづかいが無くなった元小学生シャペンです。

今回は、前回記事の続きってことで、PLGの話をしていこうと思います!
ちなみに前の記事はこちらでございます~

さすがにこの記事を読んでくれている方の中には、PLGと聞いて、PL学園の事ですかね!ハイ!とはなりませんよね(笑)

PLG=「プロダクト命!でプロダクトで売るスタイル!」くらいの認識があるかと思います。その上で目の前のプロダクトがPLG に適しているのか?という問いに対し、MOAT分析を紹介し、Market strategy(市場戦略)の解説で終了していました。

という事でこの記事では残りのOATについて紹介していきたいと思います!
SaaSの会社に就職したい方や、社会人でこれから知識を蓄えていきたいけど、簡単な記事が読みたい方は、ぜひこの記事を読んでいって下さいね!


PLG!PLG!でも、もう一回PLG教えてくれへん?


という訳でいきなり、MOAT分析に行く前に、PLGについて簡単に紹介しておきますね笑

これまでは、プロダクトを販売するぞ!となったら、プロダクトを作ってセールスが販売していました。この手法をSLGと言います。すごく一般的です。日本のほとんどの会社がこのSLGを採用しています。

例えばゲームソフトの場合、まずはソフトを開発して、定価で販売するという流れです。店頭でお店の人が「本日入荷!一狩り行こうぜ!」と大声で呼びかけていませんでしたか?シャペンはそんな感じでゲームソフトを買っていましたね~(なつかしい)

その一方で、最近はセールスが販売しなくても、最初にプロダクトを使ってもらい、「すごい商品だ!」と価値を感じてもらった後でお金が取れるような時代になりました。このプロダクトで売っていくことをPLG と言います。

例えばネットフリックスとか、ZOOMなどがPLG に当てはまります!ネトフリ入る前にセールスの人と話してませんよね?(笑)そんな感じで、自分から良いな!買いたいな!と感じて、契約するのが特徴です。

➀CAC=顧客一人を獲得するのにかかるコスト(マーケ、営業費)
➁PRE=従業員一人当たりの収入
➂ファネル=漏斗(じょうご)の事で、プロダクトを知ってから契約に至るまでに、顧客の数が減少していく図解が、液体が漏斗されているように見える。ファネルが広いとは、プロダクトを知る顧客が広いということ。
④オンボーディング=プロダクトを使い始めた人に支援を行い、慣れてもらうこと
⑤TAM=最大市場規模。その市場シェアの100%を獲得した場合の年間売上高で計算
⑥ペイン=痛み。ここでは顧客の悩み、解決したいこと
⑦エンタープライズ=大手企業、会社の規模が大きい
⑧ACV=年間契約額。初期費用を含める

そんなこんなでざっくりと違いが分かった所で、この記事では何を教えてくれるのか?というと、目の前にあるプロダクトはSLGとPLG、どっちで販売していけばいいんですか?という事を紹介していきます!

ちなみに最近売れているサービスはPLG であることが多いです。それはコロナで対面での営業が難しくなりSLG 自体が縮小していることも関係しているのかもしれません。。。

じゃあPLG で販売しよう!と即決で決めるのはナンセンスです。いくら魅力的であるといってもSLGに合うプロダクト、PLG に合うプロダクトなど、ちゃんとした違いがあるので、ここを踏まえる必要があります。

ちなみにPLGとはProduct-Led Growth(プロダクト・レッド・グロース)の略で、アメリカのとあるVC(とにかく偉い人なんだなでOK)が提唱した言葉です

MOAT分析をやっていくぞい!


まずMOAT分析のそれぞれの中身を紹介します!

MOAT分析はそれぞれ以下の4つです!
・ Market strategy(市場戦略)
・ Ocean conditions (ブルーオーシャン/レッドオーシャン)
・ Audience(意思決定者)
・ Time-to-value(プロダクト理解までの時間)

このMOAT分析を使って調べる事で、SLGとPLGのどちらに適しているプロダクトか調べることができます!

Mの市場戦略については前回の記事を参照して頂いて、今回はOATについてやっていきます!ちなみにOATのそれぞれについて全然わかんなくても大丈夫です!(シャペンも最近知ったw)

海は何色に染まっている?

という事でOのオーシャンです!だから何!というツッコミありがとうございます。海!って言われてもピンとこないですよね。

実は競合他社との競争が激しい業界・市場の事をレッドオーシャン、まだ誰も競合がいない市場・業界をブルーオーシャンと言います。

レッドオーシャン⇒競争が激しい市場や業界
ブルーオーシャン⇒まだ競合がいない市場や業界

レッドオーシャンとは競合同士で市場を奪い合うの、で血みどろ戦いが繰り広げられます。なので海(市場)が血に染まるとの意味で、市場が激しいことをレッドオーシャンと呼びます。

それぞれの戦略や、詳しい事例などはこちらの本で詳しく解説してありますので、「お!!!」となった方はポチリましょう(散財は正義w)

さてそんなレッドオーシャンとブルーオーシャンのどちらがPLG に適しているのか?という問いですが、結論レッドオーシャンです!つまり、市場の激しい所で戦うプロダクトの場合、PLG戦略を取った方が良いよ!という事です。

まずブルーオーシャンですが、敵がいない市場を選択するのため、考え方としては圧倒的にベンチャー思考です。つまり新しい価値観を世の中に問う会社となります。

例えばSansan株式会社の事例です。2007 年に会社が設立されていますが、この時代に名刺を会社の資産として捉え、オンラインで名刺を交換する世界を創る!と活動していた会社はSansanくらいしかありませんでした。競合他社なんてもちろん0に等しいです。

競合がいないから楽勝じゃん!と思うかもしれませんが、実際はめっちゃきついです。まず名刺を交換するのは絶対に対面だとする文化や、そもそも名刺管理にお金をかけること自体に否定的な声が多かったからです。つまり、市場を創造していくことが必要になるのですが、これには啓蒙活動が必須ですのでセールスが必要です。まとめると、ブルーオーシャンの場合はプロダクトを理解してもらうのに多くの時間がかかりるのでSLG ということになります。

なのでレッドオーシャンがPLG に適しているとなります。ちなみになぜ適しているか説明できますか?

それは市場が既に形成されているからです。

競合が多いことは一見するとデメリットですが、顧客が市場に存在する価値を既に理解しているのでPLGがめちゃくちゃ活かせます!イメージとしては既に市場にある顧客を、無料のプロダクトで注目させて奪い取る感じです!

例えばさっきのゲームに置き換えて考えてみると分かりやすいかと思います。既にゲームの市場は何年も前から形成されていますよね?マリオに代表される任天堂、ソニックのセガなど、一部の会社による寡占状態が続いていました。その市場に対し、スマホゲームの台頭によって市場が変化しました。スマホの場合はまず無料で触ってもらう。その上で価値を感じてくれた場合に課金が発生するという状況です。まさに血の海って感じですね~(笑)怖い怖い

組織のトップ?ボトム?

続いてAudience(意思決定者)という事で、どのような意思決定者に販売していけば、PLGが良く刺さるのか?という事を考えていきます!

ここで紹介したい用語はボトムアップとトップダウンです。つまり組織の従業員が使い始めて「社長!これ良いですね!」となるのか、社長が「よし!このプロダクト良いものだから導入決定!」となるのか、どっちがPLG に適しているのか?という事です

結論から言うと、ボトムアップの方がPLG に適しています!

トップダウン⇒上層部の決定(オラクル、SAPなどの大手)、SLG(セールス) 
ボトムアップ⇒下っ端の意見(slack、canvaなど)、PLG(プロダクト)

確かに一昔前であれば、トップダウンが主流でした。マネジメント層に営業して関係性を持って、導入してもらうという流れです。しかし今は現場で働く社員が実際に使いこなせるか?という視点や、マネジメント層よりもツールに詳しい現場社員が増えてきている時代です。そうなってくると、ボトムアップで販売していく方が導入されやすいケースもあります。それがPLGです!

上の図がそれぞれの特徴を表していますが、やはりボトム層からの支持がある=プロダクトの価値が広まりやすいという事ですね。これはPLGに限る話ではありませんが、無料で使えるサービスは基本的に誰かを招待することで大きくしていきます。Twitterやslackなどのツールなど想像するとイメージが付きやすいですよね!

トップダウンがセールス型に適している理由で大事なのは、顧客との関係性がほとんどを占めてるという事です。仮にコストが高くても、顧客成功のために一緒に考えてくれるセールスがいるかどうかで、契約するかが決まると言っても過言ではありません。その分、追加で導入支援のサービスを受注したり、解約率も低く実現する事が可能になります。

最後に

最後の「Time-to-value(プロダクト理解までの時間)」ですが、こちらはまた別の記事で一気に紹介していきたいと思います!PLGの理解を進めていくと、PM(プロダクトマネージャー)の理解も進めていく必要があったりと、すごく大変ですが、面白いですお休みなさい~

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