セミより生きれない男たち
〜この世界線ではうんこは水に触れると死ぬ〜
平居『こんにちは。アナザースカイです。本日のゲストは全人類と深い関わりを持つこの方!うんこです。』
うんこ『どーもー。』
平居『いやー、ようこそお越しくださいました。よくオファー承諾してくれましたね(笑) 』
うんこ『いやね、これを機会にみなさんに私達の苦悩を知っていただきたいと思いまして。』
平居『苦悩、、ですか?』
うんこ『はい。みなさんは私達うんこがなんの悩みもなくて意気揚々と暮らしていると思っているでしょう。でもそんなことないんです。私達うんこの寿命はセミよりも短いんです。』
平居『セミよりも短いんですか。初めて知りました。どうしてそんなに短いんですか。』
うんこ『うんこは水に触れると死ぬんです。人の体内で、食べた物が性行為をしてうんこは生まれます。子は親を選べないという点では人間と同じです。そこから2日間体内で暮らし、やがて腸に移ります。その時、うんこは外の世界に出られるという希望に満ちています。』
平居『水に触れると死ぬのになぜ希望を持つのですか。』
うんこ『うんこに親はいません。水に触れると死ぬということを知っているうんこは体内にいないのです。だからうんこはみんな体内の外に出て広い世界を夢見るのです。』
平居『なるほど、、』
うんこ『しかし、現実は残酷。肛門から放たれたうんこは、わずか0.3秒で便器の水に触れ、息を引き取ります。そんなことを知らない体内のうんこは希望に胸を膨らませ、肛門に長蛇の列を作っているのです。』
平居『なんて残酷なんだ、、』
うんこ『私達うんこの生命はセミよりも短く、2日間と0.3秒です。私達にアナザースカイなどありません。白い便器しか外の世界を知らないのです。だから私は人間にこのことを知ってほしいと思いこの番組に出演しようと決めました。』
平居『なんてことだ。そんなうんこ達の悲しい運命を私は知りませんでした。肛門を持つ私達人間は殺人犯ということになります。人間を代表して謝らせてください。今まで申し訳ございません。』
うんこ『いえいえ、仕方ないですこればかりは。』
平居『私達人間に何かできることはないのでしょうか。』
うんこ『野糞してくだい。』
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