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あの頃魔法に憧れた大人は全員、「魔女見習いをさがして」を見てほしい



こんにちは。
突然ですがみなさんは「おジャ魔女どれみ」という作品をご存じですか?

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大きな声でピリカピリララ♬

飲み会後のカラオケでおなじみの、「おジャ魔女どれみ」シリーズ。

1999年から4年間、「ニチアサ」枠で放送されたこのシリーズは4年間という短い放映時間にも関わらず、そのストーリーの深さと作り込み具合に絶大な支持を得、20年という時が経っても愛される作品となっています。

先ほど、そんな「どれみ」シリーズの20周年を記念して製作された映画
魔女見習いをさがして」を見に劇場に足を運んできました!!!


実は筆者も、ゴリゴリの「どれみ」世代。

わたしたちのための、わたしたち世代による、わたしたちの傑作映画。
正直私は特にどれみがグサグサ刺さっている人間なので、この映画は本当に早く見に行ってよかったなと思っています。

あの頃魔法に憧れた女の子も、後から存在を知って追いかけた人たちにも、
全員に見てほしい。
20年の時を経て私たちを主人公にしてくれるこの映画が「どれみ」に勇気をもらったすべての人たちに届くようにnoteにまとめてみました。

よろしければどうぞ!


☆アニメ「おジャ魔女どれみ」がグサグサ刺さる理由


最初20周年記念映画ができるよー!という公式ツイッターを見た時、
20周年っていったらもう、歌って踊ってやったーー!お祭り!って感じの作品なのかな?と思ったのですが、予告を見た感じ全然そうじゃない。実は、この映画はどれみちゃんたちが主人公ではないのです。

この作品は、おジャ魔女どれみを見て育った「どれみ世代」を主人公にして作られた物語。放映当時には想像もつかない現在の社会情勢や流行も取り込まれた「2020年のどれみ」といったテイストの作品になっています。

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だから劇場内も、
とてもニチアサアニメが上映しているとは思えない異空間。

見て速攻筆を取っている私が言えたことではないですが、この映画を見にわざわざ劇場に足を運ぶ人たちというのは、もはや並々ならぬ覚悟で来ているのだろうなと思いました。
私と同じ「どれみ」世代の20代の女の子、その親世代のお父さん、何やら神妙な顔で上映開始を待つお兄さんなど、何かあった人達の集まりみたいな劇場になっててオモロかった。絶対に泣くことを全員が分かっているから自然とお客さん同士がソーシャルディスタンスを取っててウケた。


おジャ魔女どれみ」の魅力について、映画公式サイトが載せてた文章が素敵だったので紹介します。

「おジャ魔女どれみ」シリーズは、
心躍らせる“魔法”の世界だけではなく、
子供たちの悩みに寄り添った人間ドラマを丁寧に描いてきました。

コミカルでキラキラで可愛くて、だけど、いつもどれみたちは私たちに、「大事なこと」を教えてくれる。ポップでキュートなストーリーの中に、幾つもの「深さ」がちりばめられている物語。それが「どれみ」の魅力の一つです。

「おジャ魔女どれみ」はその名前とは裏腹に、大事なことは魔法で解決していなかったりします。
実は、人の気持ちを変えたり、病気を治したりということは魔女会では御法度。これをしてしまうと、魔女でなくなるだけでなく、人間としての命も落としてしまう。そのキュートなデザインとはうらはらに結構シビアな物語だったりするのです。

それを物語るのが、アニメシリーズの最終話。どれみたちは、魔女見習いを卒業し「魔女」になるか、「人間」に戻るかという選択を迫られます。

あれだけなりたかった「魔女」。

だけれど魔女になれば、これまで過ごしてきた家族、友達たちとは違う寿命を生きることになる。魔法でたくさんのことがかなえられても、大好きな人たちと過ごすというかけがえのない時間は無くなってしまう。
そんな選択を迫られた末、
最終的にどれみ達は自ら「魔法」を手放す決断をすることになるのです。

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「おジャ魔女どれみ」は、魔法に憧れた女の子たちが魔法を使う物語。
だけれどこの作品は「魔法」というファンタジーを、
ただのファンタジーのままにしない。
この作品は、「魔女見習い」であった四年間を通してどれみたちが「魔法が無くても夢を叶える力は自分たちの中にある」ということに気付いていく、そんな物語なのです。
その深さが、大人になってもグサグサ刺さるのだと思います。

☆「どれみ」に憧れた三人の主人公 ソラ、ミレ、レイカ

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そんな今回の映画の主人公は、この三人。
左から、松井玲奈ちゃん演じるミレ、森川葵ちゃん演じるソラ、ももクロの百田夏菜子ちゃん演じるレイカ。(特に夏菜子の演技はすごい!)

住む場所も年齢も境遇も違う三人が「どれみ」の聖地MAHO堂で運命的な出会いを果たし、「どれみ」という共通項を通じて仲を深めていきます。
まさか20年経って「誰が好きだった?!」「どれみちゃんの行ってた〇〇行こうよ!」という限界オタクの会話が劇場から飛び出すとは思いませんでした。ストーリーの中で三人は「どれみ」にゆかりのある地を巡るのですが、聖地巡礼を客観的に見るのはなんだかむずがゆい感じがしました(笑)

(以下若干のネタバレを含みます。未視聴の方は次の見出しへスキップしてください!)

この三人のキャラメイクを見てすごい!!!と思ったのが、
三人の「どれみ」における好きなキャラクターについて。


元気でドジでおてんばなレイカ⇒あいこ
帰国子女でリーダー気質のキャリアウーマンのミレ⇒はづき
おとなしくて自分を表現するのが苦手なソラ⇒どれみ

一見どれみっぽいな~~~と思ったレイカがしっかり者のあいこちゃんに憧れていたり、はづきちゃんっぽい雰囲気がプンプンするソラが一番好きだと明言するのがどれみちゃんだったり。その辺のちぐはぐがメチャクチャ面白いなと思いました。「どれみ」のキャラクターの中でも「なりたい」に近い女の子の魔法玉を持って、映画の中で「どれみ」を通して本当に自分の殻を破っていく姿は本当に作り込まれているなと感じてしまいました....。



☆製作サイドのただならぬ愛 BGMとキャスティング

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この映画なのですが、正直、「どれみ」をかなり見まくった人がマジでグサグサ刺さるって感じの仕上がりだな、と思いました。だからすごい。
一般大衆の人たちに向けても勿論、「どれみ」を見て育った、その人々たちだけでも分かるように。深くまで見ると、マニアがやっと気づくような小ネタが本当に沢山あって嬉しかったです。

まず、冒頭の「おジャ魔女カーニバル!!」でビックリするくらい大泣きした。2020年の劇場で二回もあのイントロが聞けることがありますか?
それだけじゃない。京都・高山への聖地巡礼のBGMも、アニメで使われていたBGMのアレンジ。聞き覚えのありすぎるイントロが流れた瞬間にあ~~~~~~~~~~と頭抱えてしまいました。あと、ほんとチョイ役でも「どれみ」の声優さんたちが出てくれてる~~!!!!すごい。関先生とか島倉さんとかの声わかりました。

「どれみ」の声優チームの皆さんは、本当に20年経った今でもまったく時間を感じさせないくらいお元気で若々しい。Youtubeに今回の映画に関するインタビューが上がっているのですが、皆さん自身がほんとに変わっていないので、ビックリします。

映画のシーンの端々に、「どれみ」の中でも描かれていた悩みを思い出させるシーンがあって本当に面白かったです。特にミレとレイカの仲違いのシーンは「どれみとはづきの大ゲンカ」をフィーチャーしている気がしました。「どれみ」製作サイドがどれみとはづきの関係性にクソデカ感情を抱いているのがびっくりするくらい伝わってめちゃくちゃニコニコしてしまった。

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それ以外にもどれみとぽっぷの姉妹のちぐはぐ、あいこちゃんの両親問題、ももこの言語の悩み、自分の意見をお母さんに言えないはづきちゃんの葛藤、芸能界とふつうの女の子の両立に悩むおんぷちゃん。「どれみ」の中には本当にいろんな悩み葛藤があるので、やっぱり人生の教科書だと改めて考えさせられます。

それ以外にも、映画の中にはお父さんを亡くしたしおりちゃんや、プロレス女子のむつみちゃん、MAHO堂のドアノブが外れた最終回のシーン、第二シリーズのEDの傘のシーンなどめちゃくちゃコアなところまでこだわって作ってくださって、あ~~!!気づけて良かった~~!!と思うところばかりでした。個人的には矢田くんのトランペットと大好き長谷部くんとルピナスの子守唄が流れたらもっと嬉しかったです。(そんなサプライズはない)

長文ついでに書きますが、シリーズ三期「きれいなお母さんはスキ?キライ?」というどれみのクラスメイト長谷部くんが主人公の話がバチクソ名作なので良かったらサブスクで見てください。(宣伝)

☆これからの私たちへ 終わらない物語

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どれみと育った20年を、こんなに感謝した日はない。
ありがと~~~と思いながら迎えたエンディングで流れたのは、チャイドルであるおんぷちゃんが歌う、「終わらない物語」という楽曲。


そ、そ、そんなんズルいやろ~~~~!!!!!!

個人的にこの歌は大人になった今でも結構な頻度で聞いているので、予告でこれが流れると知っていてもビッショビショに泣いてしまいました。あと、私は年齢も出身地もソラと全く同じなので、本当に私信かと思いました.....

やっぱり何回見直してもどれみのエピソードは全体的にめちゃくちゃ深いし重いし、今見てもほんとにアホみたいに泣いてしまう。
「どれみ」の魅力のひとつに、クラスメイトを主人公にしたそれぞれのエピソードがあるところが挙げられます。今回の映画もそれと同じで、「わたしたち」というどれみ世代の人々を主人公にしてくれた、そういう物語。本当の意味での、「おジャ魔女どれみ」だった気もします。

私は魔法に憧れていたわけでも「女の子」に憧れていたわけでもありませんでした。だけれども小さいながらにしっかりブッ刺さった、「おジャ魔女どれみ」。自分の野生の勘に感謝。
あと、ずっと長いことどれみちゃんを一緒に見てくれて映画も一緒に見に行ってくれた父にも感謝です。(絶対泣くと分かっていてめちゃくちゃ席離してごめん)

20年、自分の人生のすべての時間をどれみちゃんと過ごせて良かった。
現実世界をファンタジーの中に持ち込むなんて興ざめだ、という意見もあるかもしれませんが、製作チームが20年経ってもなお、「もう一度どれみを作りたい」と集まってくれたこと、そして最大級の愛を込めた作品を最高のクオリティで作ってくれたその「誠意」に涙が出るのです。

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見に行ってよかったーーー!!!!!!!!

大泣きの最高作品でした!
おジャ魔女どれみを見て育った、すべての人の人生にありがとう。
0周年おめでとうございます!この作品が、いろんな人に届きますように!

これから先の人生も、どれみちゃんたちと一緒に成長していきます。
どれみちゃんを見て育ってよかった!本当にありがとう!



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