身体の『キレ』と『脱力』の正体を暴く!伸張反射を利用する。
よくスポーツ選手が口にする『キレ』や、監督やコーチに言われる『脱力』はわかってはいるものの、生み出すことが出来ない選手が多い。
そもそもキレと脱力という言葉自体も漠然としていて、なかなか伝わりづらいのもある。
今回はその『キレ』と『脱力』に関与する『伸張反射』について話をしていきたいと思う。
・伸張反射とは
・伸張反射のメリット
・伸張反射を起こす為に必要な条件
・フットボールシーンでの伸張反射
・トレーニング
【伸張反射とは】
伸張反射とは
伸張反射
➡脊髄反射の一つで、骨格筋が受動的に引き伸ばされると、
その筋が収縮する現象。 この収縮は、筋肉の伸展によって生ずる張力を、
その筋肉の中にある筋紡錘が感受しておこるものである。
わかりやすく言うと
バネやゴムのように伸ばされた後に縮もうとする力のことになります。
人間の身体には、ある一定の筋肉や腱に伸びを感じた瞬間の『そこまでが限界!』と反応する部分があり、防衛反応のように筋肉を縮める力が作用します。
本来であれば、人間の筋肉の伸び縮みに関しては
筋肉(皮膚)➡脊髄➡脳➡脊髄➡筋肉
という流れのように脳を介して運動に対する指令が送られます。
ですが伸張反射は
筋肉(皮膚)➡脊髄➡筋肉
と脳を介さずに筋肉に収縮が行われるようになっています。
また伸張反射の分類として
・相動性伸張反射:速度依存性収縮
・緊張性伸張反射:長さ依存性収縮
相動性伸張反射は筋肉の受容器である筋紡錘が反応する。
緊張性伸張反射は腱の受容器である腱紡錘が反応します。
どっちが大事とかではなく、どのフェーズで受容器が反応していて
そのタイミングで上手く利用できているのかが大事である。
【伸張反射のメリット】
ではなぜわざわざ伸張反射の話をするのか。
それには大きなメリットがたくさんあるからです。
・爆発的なアクションを可能とする
・無駄な筋肉の消耗をしない
・回復速度が上がる
・これらの要素を90分間維持する
爆発的なアクションとはあるが、反射レベルでの筋収縮となるので、筋肉の力を入れる時間は少なく、伸張時に急激な収縮が起きると筋発揮時間も短縮されるので、持続的に筋発揮されて運動するよりも、筋肉の疲労も少ないです。
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