すぎやまたかあき

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青森県十和田市Towada Aomori杉山建築設計事務所SUGIYAMA ARCHITECTS建築 風景 自転車 写真Architecture Landscape Cycle Photo長めに書きたいなと思ったときに書きますWrite and Light in my life

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アトリエを設計する #10 基礎から躯体まで(後半)

杉山です。 10月後半の現場の様子です。 10月後半は工務店とディテールの検討も行いながら、軒先やトップライトの詳細部分を決め、細かいところまで現場が進みました。 もう少しで仕上げにも取り掛れそうです。 この週末でおおよその外形は出来上がりました。 これからあと一月ほどのうちに屋根仕上げや壁仕上げも行なっていきますので、ラストスパートが近いです。 ちょうど昨日打ち合わせ用テーブルの製作を依頼している弘前の葛西さんからも写真が送られてきました。 こちらも楽しみです。 寒

    • アトリエを設計する #9 基礎から躯体まで(前半)

      杉山です。 11月に入り急に冷えてきました。 現場は順調に進み、9月に掘削から始めて10月中は基礎〜躯体の立ち上げまでどんどん進みました。 この1ヶ月でいろいろと進み、このテンポ感は小さい建築のおもしろさのひとつだなと改めて感じています。 屋根葺き材の杉板や、シンク、照明など、施主支給品のものも用意を進めています。 建物の骨格がほぼほぼ出来上がってきて、いよいよあとは電気・給排水等の設備工事や内外の仕上げ工事です。 現場の大工さんたちに感謝です。 noteの仕様変更のせ

      • アトリエを設計する #8 着工しました

        前回の投稿が…..去年の12月だったようです……。 かなり久しぶりの投稿になりました、杉山です。 前回は農地転用の流れについて書いていました。 その後無事確認申請も通り、9月から着工しています。 今回の敷地の特殊性も踏まえ、今一度手続きの流れをおさらいします。 ①農地転用.......もともと「農地」だった土地に建物を建てるため、「宅地」に農地転用しました。十和田市の農業委員会にて審査手続きをしています。(2021年10月8日許可) ②建築基準法43条の許可......

        • アトリエを設計する #7 素材を考え始める

          前回の投稿が8月で、すっかり季節が変わってしまいました。 お久しぶりです、杉山です。 農地転用のため書類作成や十和田市農業委員会とやりとりをしていたこともあり、また自分のことだと思って後回しにしているうちにすっかり時間が経ってしまいました。 年末を意識する時期に入ってきましたが、できれば年内、雪が降る前に基礎などできることはやっておきたいなと思いつつ、少しずつ動いています。 .....とこの記事を書き始めたのが10月の頃だったのですが、それからまたひと月以上経ってしまいま

        アトリエを設計する #10 基礎から躯体まで(後半)

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        • プロジェクト紹介
          9本

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          アトリエを設計する #6 施工へ向けて

          お久しぶりです、杉山です。 忙しさにかまけて前回からひと月も間が空いてしまいました。 自分たちのことなので後回しにしてしまいましたが、少しずつ検討は進めています。 前回のスタディである程度納得できる形状は見出せました。 今回は素材や細かい寸法調整を検討した見積もり前のほぼほぼ最終スタディモデルをご紹介します。 一度見積もりをしてみて予算をオーバーしている場合は設計を見直さなければいけないので、見積もり前に最終案となることはめったにありません。 今回予算はMAX1000万円の

          アトリエを設計する #6 施工へ向けて

          アトリエを設計する #5 プランとボリュームスタディ

          こんにちは、杉山です。 前回は「全体像のファーストイメージ」と題して、とりあえず第一案を作成してみました。 その後2週間ほどの間に何度もその案を見直しながら形が変化してきたのでその経過をご紹介します。 改善したいポイント 第一案はアイコニックな切妻屋根が特徴的な細長い平面のプランでしたが、経済性や南北の雪対策のことなど考慮し、そのアイコン性を見直したいと思うようになりました。加えて、小さな建築の中で廊下は無くしたい、締め切られた倉庫は空間利用効率が低いのでは、ということ

          アトリエを設計する #5 プランとボリュームスタディ

          アトリエを設計する #4 全体像のファーストイメージ

          こんにちは、杉山です。 前回は敷地内に部屋のサイズを落とし込むボリューム検討を行いました。 今回はそのスケッチを簡単にCADで図面にして、そこへ窓の配置や断面のイメージなどをスケッチで考えてみます。 平面から立体へ、建築の全体像をイメージしていきます。 【ラフスケッチ】断面形状、立面など高さ方向のイメージ 雪に対する安全性の高い屋根であることと同時に、その屋根を建築の大きな特徴にしていくことを意識し始めました。 【平立断スケッチ】正しいスケールで立体を考えてみる ラフスケ

          アトリエを設計する #4 全体像のファーストイメージ

          アトリエを設計する #3 スケッチをしてみる

          前回の締めくくりに今回のアトリエ設計の大きな方向性を書き出してみました。 ・景色を活かしたい ・細長い敷地を効率的に使いたい ・屋外との接点を積極的につくり、開放感がある中で仕事ができる空間にしたい まだ具体的な建築の形を思い浮かべているわけではありませんが、「こうなったらいいなあ」という希望を思い浮かべながらファーストスケッチに入っていきます。 【スケッチ1】必要スペースってどれくらいかな まずはどんな用途の部屋がどれくらいの広さで必要か考えてみます。 ここでは設計

          アトリエを設計する #3 スケッチをしてみる

          アトリエを設計する #2 敷地を見て考え始める

          前回、敷地はすでに決めてありますと言いました。今回は、その敷地について簡単にご紹介しようかと思います。 建築設計の仕事というのは、”ある場所を意思をもってつくりかえること”と言い表すことができると考えています。有限な地球の地表面のある点は、1億年前も100年後もその場所自体は存在しています。建築をつくるということは、悠久の時間の流れの中に人間の意思を浮かべるような行為だと思っています。 気持ちよく浮かんでいられるように周囲との調和を図ります。地形や植生、風景といった大きな周

          アトリエを設計する #2 敷地を見て考え始める

          アトリエを設計する#1 きっかけ

          地元である青森県十和田市に里帰りして2年と少しが経ちました。 妻も娘も僕自身もすっかりこちらの生活に慣れてきて、ありがたいことに少しずつではありますが地元での仕事の誘いもいただけるようになってきました。 まだほんとに少しですけど。 いまは自宅の一室を事務所として仕事部屋を確保していますが、少しずつ手狭になってきたなと感じるこの頃です。 加えて、作業スペースだけでなく打ち合わせスペースや、どうしても集中しなければいけない時に篭れるスペースといった、自宅内では満たせない空

          アトリエを設計する#1 きっかけ