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#小説

日の名残り

日の名残り

 著者はイギリスのノーベル賞作家カズオ・イシグロ。本作は1994年に出版され、1989年にイギリスの文学賞であるブッカー賞を受賞した。著者のカズオ・イシグロは「わたしを離さないで」で2017年にノーベル文学賞を受容している。
 本書のあらすじはイギリスの老執事のスティーブンスがかつての同僚である女中頭のケントンに長期休暇を取って会いに行き、その道中で様々な人に出会ったり、ふと過去の思い出を回想して

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三千円の使いかた

三千円の使いかた

著者は原田ひ香で神奈川県出身の女性の作家。独学でシナリオを学びはじめ、コンクールの最終選考、テレビの企画からキャリアをスタートさせた。「はじまらないティータイム」ですばる文学賞を受賞している。

本書はある家族のそれぞれお金にまつわる小さいエピソードが5話収まった小説である。80万部のベストセラーでドラマ化もされた。2022年の文庫本部門で年間1位のとのことである。最初は2018年に単行本として出

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八日目の蝉

八日目の蝉

著者は角田光代さんという神奈川県出身の方。読売新聞で2005年から新聞小説として連載された。2007年に単行本が発行。非常に人気でテレビドラマや映画にもなっている。
著者の小説を読んだのはこれが初めてで、映画で見たのが非常に印象に残っていたため原作を読んでみようと思い、手に取った。映画を見たのがずいぶん前なのでどんな感じだったかだいぶ忘れてはいるが読み終わって大体は覚えていたなと思った。またその記

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わたしを離さないで

わたしを離さないで

著者は2017年にノーベル文学賞を受賞したイシグロ・カズオ。2005年に出版された。ドラマ化や映画化され著者の代表作の1つとなっている。

本当なら冒頭に著作の印象的な部分を書き抜きたいのだが、本書にはそれらしきものがなかった。むしろないように作られているように感じた。とても面白い小説だが、どう面白いのかを聞けば聞くほど面白さが半減するような
小説として紹介したい。ノーベル文学賞受賞者の作品だから

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