わたしを離さないで

著者は2017年にノーベル文学賞を受賞したイシグロ・カズオ。2005年に出版された。ドラマ化や映画化され著者の代表作の1つとなっている。

本当なら冒頭に著作の印象的な部分を書き抜きたいのだが、本書にはそれらしきものがなかった。むしろないように作られているように感じた。とても面白い小説だが、どう面白いのかを聞けば聞くほど面白さが半減するような
小説として紹介したい。ノーベル文学賞受賞者の作品だからということだけで手に取ってもらえればと思う。
面白いと思えなくて読めないと思えば諦めてヴィキペディアなりアマゾンのレヴューなりをみることをおすすめする。いくら名作だとしても食事の好みと同じで人にとって会うあわないの問題はどうしてもあるものである。古典的な名作のように本書の内容がどこかでビジネスや学術で引用されたり、社会的な問題を先取りしているものとして扱われるようなことはないだろう。

著名な作品なのでおそらくどこの図書館にもあると思う。ぜひ借りてみて読んでほしいと思う。