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家を建てる前に、感動して涙が出そうな夫婦っているのだろうか。

「命削ってやってますねん」と夫は言う。

最近では、夫婦で役割分担をして、今年中にはスタートをきる予定のDIYで家づくりの準備をしています。

参照:作業小屋を移築再生DIYで作ってるけど完成しない話。

上記の参照先の記事にも書いたのですが、4月下旬から予告通りに、夫は解体の現場作業がはじまりました。

同じ高知県内の現場ではあれど、高知県はなんといっても東西に広いのです。

私たちが住んでいる自宅から、解体現場までは片道2時間半、つまり往復5時間という、24時間のうちの5分の1近くも時間を割いて、夫はほぼ毎日その解体現場に通っています。

私たちのセルフビルドで家を作るモットーは、

「なるべく土に還る家づくり。

古き良きもので、捨てられてしまうものは
レスキューして、また息を吹き返させる」

ということであり、往復5時間かけて解体に通っている家は「土佐派の家(※)」の設計士さんが独立初期に設計されたお家で、材木もいいものが使われているし、備え付けの家具は地元の家具屋さんに特注で頼み、それもまたいい材木が使われており、そんなのが捨てられてしまうなんて、見過ごせるわけもなく。

(※土佐派の家…高知産木材、土佐漆喰や土佐和紙など地元の自然素材を使いながら、土佐の暮らしに寄り添った人にも自然にも優しい家づくりをされている設計士集団。)

すでに引き取らせてもらった家具たち

今回はありがたいことに、解体屋をやっている知人が快く、その家の解体を引き受けてくださり、通常なら面倒である「再利用するためにきれいに分解する解体業」をやってくれています。

もちろんその分、手間もかかるので、その手間賃の対価として夫が労働をしにいき、使える家具や小物、構造材や床材などなど、さまざまなところをレスキューしています。

この解体のおかげで、家具を買ったり作る必要もほぼなくなりました。

さらにいうと、自分たちで伐採・製材済みの材木を基本的に活用予定ですが、不足分は地元の材木屋さんで購入する予定が、それもかなり量を減らすことができることが想定されています。

夫が約1ヶ月半ほどは解体の作業で手を取られてしまい、経済活動はできないものの、それらをこのウッドショック期に手に入れることができるというのはすごくありがたいことだなと感じています。

とはいえ、1ヶ月半の給料がないのは結構痛いことでもあるので、そこは妻の私が出稼ぎに行ったり、家でできる仕事をしながら、カバーをしています。

そんなわけで、夫が肉体的労働を提供しつつ、往復5時間の運転時間が結構苦痛になってきていて、

「命削ってやってますわ…」
「命を燃やしている」

などと弱音を吐きつつある今日この頃なのですが(後者の言葉はポジティブな意味なのかもしれないが)、妻としては、私たち夫婦は18歳差で、夫が年上なので「先に早々に死なれたら困るで…」と思いながら日々を過ごしています。

家族みんなでのんびり楽しく暮らせる環境を選んで、自分たちが好きな家を建てようとしているのに、その準備段階で身体を酷使しすぎて、新しい家が建ったけど、介護生活がはじまりました…なんて結末は悲劇すぎます。

夫にはしっかり「休日という休日」は取ってもらいながら、本来ならば鍼やマッサージなんかにもぜひお金払うから通ってくれと切に願っています。

そんなことを書いていると、ラブレターちっくになってきたので、経済活動の隙間時間に私がやっている小屋作りのお話を。

4月は、4週間あるうちの2週間が、子どもの保育園の学級閉鎖により、労働が一切できないようになってしまい、思うようにやりたいこともできず、メンタルが崩れていましたが、5月になってからは、作業小屋を着々と進めています。

現在は内装作業中

外壁はおおかた終わり、先日は夫婦で土間コン打ちも終えました。

土間コン打ちの前から着手していた内壁貼りはまだ終わっておらず、その続きを少しずつ進めています。

外壁に使用した材木は自分たちで伐採・製材した材や譲っていただいた材木を使いましたが、内壁材は100%譲っていただいた材木。

外壁貼りを終えた後は、その達成感で、魂が口から抜けていった感じすらあります。

外壁を貼り終えた作業小屋

外壁貼りの後半は「もうすぐできるね。感慨深い」という言葉を何度発したことだろうか。

日常生活を送る中で「感慨深い」というワードを発することって、私の人生ではそうそうなかったことなのですが、最近ではこの「感慨深い」がよく発する言葉になりつつあり、人生に味が出てきたのかなと勝手に感じています。

みなさんは「感慨深い」と感じるシーンって暮らしの中でありますか?

釘でひとつひとつ手打ちして固定した外壁を見ると、さすがに「この木はここに生えていて、製材のときはこんな癖があって困ったなあ…」とか具体的なシーンまでは思い出せませんが、それでも走馬灯のように伐採から製材、トラックで知人友人の家に不要材を引き取りに行ったシーンなんかが思い浮かびます。

「この人がこの木くれたんだよなあ」

…くらいのことはしっかり覚えているので、その外壁を見るたびにその人の顔が思い浮かんだり、夫婦で林業したり、製材したりのシーンを思い返すと、グッとくるものがあり、所詮は作業小屋なのですが、作業小屋がはじめての夫婦で建てた小屋なので、そんないろんな思いが巡り巡って、なかなか感慨深い小屋になりました。

さて、そんな小屋。

5月中にはなんとか内壁材貼りも終わりそうなので、その後は、寝泊りもできるくらいの1~2畳分くらいの寝床を作る予定です。

またそちらもYouTubeでの配信をはじめとする、SNSでも更新していく予定ですので、コンテンツとしてお楽しみいただければと思います!

素人が基礎から作る、セルフビルドで家づくり。

いよいよ本編がはじまります!!!!

あー、ドキドキしてきた(笑)


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