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育て方を教えてもらった15年前の目黒本町

もう15年くらい前の話になる。

東京に二年間住んでいた頃、よく行っていたカフェバーがあった。

そこは、俺が東京に初めて行った時に「目黒区役所ってどこですか?」とポケット地図を片手にマスターに尋ねた場所。

ぶっちゃけ地図をみたら、目黒区役所はわかるのだが、そこはわざと聞いた。単純に、知り合いが欲しかったからだ。そして、無理に都会人を振る舞わず、田舎もんであることを見せることで、彼から人を紹介してもらおうとしたわけだ。見事に下心満載。

マスターはたまたまだけど、同い年で、彼はバーテンダーとして関東でいい位置につけているすごいやつだった。

当時僕は、役職もなく入社2年半での出向状態だったので、言うなれば社会的にはペーペー。対して、彼は技術もすごかったし、マネージメントも長けていた。店長してたわけだし、そりゃ当然だ。

そんな彼のもとに、新しいスタッフが2名入ってきた。その時に彼が新しいスタッフとしていた会話が今でも印象に残っている。

「君はさ、褒められて伸びる方?厳しくされて伸びる方?どっち?」
「褒められる方です」
「じゃあ、とことん褒めるからさ、しっかり伸びてね」

僕にはこれは、すごく厳しい言葉に聞こえた。

ものすごく厳しい言葉だ。

「言ったことには責任持てよ」

ということだ。

彼はこれをさらっと言っていたけど、当時どういう方向に自分を持っていっていいか考えることができていなかった自分にとっては、結構ガツンときた言葉だ。

たまに、何かしらのタイミングで、僕は彼の言葉を思い出す。


今となっては僕もそれなりのポジションにいる。いるようでいないようだけど、周りからは「いる」ように見えるところにいる。

当然、後輩や部下といった仲間が増えるわけだが、彼らに指導する時の手本として実は僕の中には彼がいる。

ただ、流石に同じ言葉は言えない。一度言ってみたことがあるんだけど、受け取る側の認識によって180度伝わり方が変わる言葉だと知ったからだ。


それ以来言葉を選びながら変えながら指導しているわけだが、基本的な精神は彼から学んだ

「言ったことには責任持てよ」

がある。


加えていうなら、それはたまに自分に向けても同じ。

「君はさ、褒められて伸びる方?厳しくされて伸びる方?どっち?」
「褒められる方です」
「じゃあ、とことん褒めるからさ、しっかり伸びてね」

なかなかに耳にこびりついてる言葉だ。



最後まで読んでくれてありがとうございます。
今日は少しいつもと違う書き方をしてみました。

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