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月とハイボール。

ハイボールを3杯。
少し体がほてってきた。
ベランダに出てタバコを吸う。
体も冷えて酔いが少し冷める。
澄んだ空気が気持ち良く、この季節のタバコが1番好きだと改めて思う。
遠くに観覧車が見える。
もう動いてはいないが、その存在感に目を奪われる。
ひとりでいる時間が増え、それに慣れている自分に少し驚く。
昔は隣に誰かいなければ不安になっていたのになと、過去の自分を他人のように感じる。
しかし、この冷たい空気は寂しさも運んでくる。
この季節は自分を見つめ直し、人との関わりを考えさせる。
四季があることは人が生きていく上での教科書のようだとふと考える。
月が綺麗だ。
今日は三日月。
丸い月が顔を隠す。
今日は自分の気持ちに嘘をつく。
ひとりでも大丈夫。
寒くもないよ。
あの月が顔を見せるまでは。

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