見出し画像

服の経時劣化について――長く大切に着たいなら、ポリウレタン素材の服は買うな!

洋服事情について、ミニマリストには2種類のタイプがあるように思う。ひとつは、ユニクロやGU、無印良品などのファストファッションで、シンプルかつ安価な服を買い揃えるタイプ。もうひとつは、高価であっても本当によいもの、自分が本当に好きなものだけを買い揃えるタイプだ。

個人的見解ではあるが、前者はどちらかというとファッションへの興味が薄かったり、シンプルなものが好きな人というイメージ。お金をかけるほどには服にこだわりがないので、ダメになったらいつでも買い替えられて、かつ財布へのダメージも少ないファストファッションを中心に買い揃えている印象だ。ファストファッションとはいえ、昨今のユニクロや無印良品は非常にコストパフォーマンスが優れている。高品質なのにそこまで高価でもないから、汚れやダメージをあまり気にしなくていいのもメリットだ。

一方、後者は服がとにかく好きだったり、こだわりの強い人というイメージ。ミニマリストだからこそ所有するものを徹底的に厳選し、一点一点にお金をかけることができるので、たとえ高価であっても、好きなブランドや心がときめく服だけで身を固め、長く大切に着用していこうという考えだ。ぼく自身は、こちらのタイプに該当している。詳しくは以下のnoteをご覧いただければ幸いだ。

とはいえ、どちらが正解で、どちらが間違いということは決してない。いろんな価値観があり、いろんなライフスタイルがあるので、各々が自分に合うタイプのミニマリストになればいいと思う。ただ今回は、どちらかというとぼくと同じ後者のタイプの人に向けて、このnoteを書いている。

長く着たいなら気をつけるべき素材・ポリウレタン

前置きが長くなったが、本題に入る。今回のテーマは、本当にいいものを長く着ていきたいと考える人にこそ気をつけてほしい、服の素材選びについてだ。簡単にいえば、「この素材が使われている服はなるべく買うな!(もしくは、リスクを承知したうえで買え!)」ということである。

試しにいま着ている服や、手持ちの服のタグを見てほしい。そこには綿やポリエステル、レーヨンなど、その服に使用されている素材の名前が記載されていると思う。ここで注意してほしいのが、「ポリウレタン」「合成皮革(人工皮革)」という素材が使われている服だ。これらの素材が使われていた場合、残念ながらその服の寿命は短く、どれだけ大切に扱っても長く着ることはできない。

ポリウレタンとは、2種類の化学物質を結合させ、反応させることで生まれた化合物の総称をいう。ファッションにおいては、生地に伸縮性を持たせたい時や、革製品に似せたものをつくる時、生地同士を縫わずに接着させる時などに利用されており、非常に使い勝手のいい素材だが、実はその反面、生成時時に結合させた部分が体脂や空気中の水分、大気ガス、熱、紫外線などの影響を受け、時間とともに少しずつ分解されていってしまうという、避けられない弱点を持っている。

つまり、ポリウレタン素材の服は、着用せずともいずれ劣化していくのだ。その期間は使用環境によって多少の前後はあるものの、製造時からおよそ2~3年ほどだといわれている。ここでより注意したいのは、「購入時」ではなく「製造時」という点だろう。たとえばアウトレットや古着屋、フリマサイトで販売されている服のなかには、製造されたのが数年前のポリウレタン製品だってごまんとあるのだ。

ポリウレタンが経時劣化すると、以下のような症状が出る。

■事例:ポリウレタン素材衣料の経時劣化
・くつ下の口部分、つま先部分、かかと部分がヨレヨレになる
・伸縮性のあったズボンがヨレヨレになる
・ズボンの表面からポツポツと白く繊維状のものが出る
・ジャケットの表面が剥がれ、ボロボロとカスが落ちる
・コートの表面がヒビ割れする
・ジャケットの表面がベタベタする

これだけの劣化がたったの2~3年で発生するというのに、高級ブランドの服でもポリウレタンが平然と採用されているという現実が、消費社会という感じがしてなんとも残念だ。ポリウレタンの弱点については、意外と知らない人が多いように思うので、このnoteを読んでくださった方は、ぜひこれからお買い物の際に注意してみてほしい。

ポリウレタン製品は、あくまでも消耗品、数年で捨てるものと割り切って買うぶんにはいいが、何万円もの大金を支払って買うには、あまりにも割に合わない粗悪な素材だ。お気に入りの服を長く大切に着ていきたいなら、なるべくポリウレタン素材の服は買わないように心がけよう。

ミニマリズム、シンプルライフ、丁寧な暮らしに関するnoteを以下のマガジンにまとめています! よろしければフォローいただけますと幸いです!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?