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【イベントレポート】頑張りすぎない。well-beingから豊かな人生を求めて

こんにちは。noteライターのみなみです。
先日はハロウィンでしたね🎃!みなさんはいかがお過ごしでしたか?
私はかぼちゃのミニタルトを食べました。愛らしいおばけの飾り付き。この時期は可愛いスイーツがたくさんあり、目移りして大変です。ああ、お腹周りのぷにぷにした脂肪も仮装だったらいいんですけど(泣)。

さて、今回は初の試みであるイベントレポート!SETでは、今後もたくさんのイベントを実施していきます!全てを紹介することはできませんが、定期的にイベント内容をまとめたレポートを発信していきます。

記念すべき第一回は、10月23日(土)に行われたCMC4周年記念イベント!

■イベント内容■

「CMC4周年イベント」

10月23日(土) 13:00-18:30
イベント内容:

セッション①:日本におけるwell-beingの学び舎とは何か?
セッション②:卒業したメンバーがこれからどう生き、CMCとしてどのようなサポートができるのか?
セッション③:日本においてCMCをどのように位置付けていくのか?

濃密な内容だったので、今回は三篇に分けてご報告!!
それでは記事をお楽しみください!

CMCってどんなことしてるの?

早速当日のイベント内容のご紹介! と行きたいところですが、CMCってなんだ?という方もいらっしゃると思いますので、簡単にご紹介します!
「CMCのことなら知っているよ!」という方は、本編の『セッション①:日本におけるwell-beingの学び舎とは何か?』まで読み飛ばしてください!

CMC(Change Makers’ Colledge)とは、一言でいうと「持続可能なライフスタイルを探求する学び舎」です。
「一人一人が心身ともに健やかに生き続け、生物多様性を尊重しながら、いのち、自然、くらし、文化を次の世代に受け渡していくコミュニティや社会となっていくこと」を目指しています。幸せの国デンマークで培われた思想を参考に、海と山に囲まれた小さな町で半年間暮らすプログラムです。


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3週間リトリートコースの様子(岩手県陸前高田市広田町に3か月滞在)
町の方と畑作業をする時間

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日の光をあびながら夕暮れにゆったりとお散歩したり

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海で一人、自分と向き合ってみたり

CMCについて、詳しくはこちら!


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3Weeksリトリートコースのファシリテーター

下平咲貴|Saki Shimohira
私自身も広田町で暮らしを基盤にした生き方を模索し、
ゆるりとした日常を過ごしています。私はカレッジがある広田町が好きで、ここでの暮らしが好きです。この場所で、心地よく繋がり、安らぎ、一緒に「余白」を探求できることを楽しみにしています。

※私がしもちゃんにインタビューした記事もあるので、よかったら読んでみてください!
https://note.com/setforjapan/n/n17afcbef1ead


そんなCMCが今年開校4周年を迎えました。おめでたい!
その記念として、過去の卒業生や携わって頂いた方をお招きしたオンラインイベントを開催することになりました!

イベントメイン司会者

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岡田勝太さん(おかちゃん)
CMCの発起人。東日本大震災発生を機に陸前高田市広田町に通い、2015年に移住。「本当に豊かに生きるとは?」をテーマに様々な活動を行う。フォルケホイスコーレを始め、他のデンマーク教育機関とも共にプログラム開発をしている。

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山本晃平さん(こうへい)
とにかく熱い男。
SETのメインプログラムのひとつChange Maker Study Programにて何度もリーダーとして大学生と広田町民を繋げてきた。大学では学校の先生を目指していたが、先生を取り巻く環境に課題意識を持つ。人の成長に触れながら、自分自身ももっと面白い生き方をしたく活動に参加。

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イベントのテーマは、「4周年を卒業生と共にお祝いすること!」、「CMCがこれからも成長する学び舎となるために解決すべき宿題を持ち帰る場所」でした。

豪華ゲストをお呼びし、様々なトークセッションを通して参加者の皆さんと共にwell-being場学び舎について話し、新たな発見を得ることができました!

三篇連続企画である第一回目のレポートでは、①の中身をご紹介いたします!


セッション①:well-beingの学び舎はなにかを知る
セッション①の全貌は、こちらのリンクから視聴できます!

司会者はCMC創設者であるおかちゃん、ゲストはこちらのお二人。

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加藤佑(かとうゆう)さん:東京大学卒業後、リクルートキャリアを経て、日本最大級のサステナビリティ専門メディア「Sustainable Japan」の立ち上げ、大企業向けCSRコンテンツの制作などに従事。2015年12月に Harch Inc. を創業。翌年12月、世界のソーシャルグッドなアイデアマガジン「IDEAS FOR GOOD」を創刊。

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宮森千嘉子(みやもりちかこ)さん:ホフステード博士(異文化マネジメントの世界的権威。国民文化を研究されている)認定ファシリテーター、マスタートレーナー。
日本ではアカデミックと思われていたホフステードモデルを、21世紀のビジネスの現実に即して探求・実践し、広めることを決意。

ホフステードモデルとは

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▶well-beingとはそもそも何か。

well-beingとは(言葉の意味)…定訳はなく、満足した生活を送れている状態、幸福な状態、充実した状態などの多面的な幸せを表す言葉。

トークセッション開始!
トークセッションの始まりは、Well-beingとは何なのか?をゲストの皆さんがディスカッション!

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ゲストのお2人(上:加藤さん、下:宮森さん)

加藤さん:well-beingを定義する必要はないですね。well-beingは人によって違うし、well-beingを追い求める私たち誰もが専門家です。意味として定義するなら、長期的な幸福。happinessは短期的ですから、それとは違います。
死ぬときに、色々あったけど人に恵まれて幸せな人生だった、と思えることではないでしょうか。

宮森さん:well-beingは自分の人生が充実していること。ただ、well-beingを実現する方法は国によって異なります。私たちの価値観は生まれた場所によって、その国の文化の影響から逃れられません。
「成功・達成」を意識する国なのか「福祉や生活の質」を大切にする国なのか。前者は仕事で達成することで金を稼ぎ、そこから豊かさを求めます。目標を決めたら達成するまでやる、「達成志向」が強いです。日本などがそう。
一方後者は対話や大事にします。北欧では高い税金を払う分、教育が保証されてて1人1人の考えを大事にします。そのため、後者の方がwell-beingは馴染みやすいです。

おかちゃん:北欧と日本、well-beingの浸透度や受け入れられ方が違いますね。
日本にもwell-beingを浸透させたいですが、その状態に「ならなければならない」という考え方になると本末転倒。それだと考え方が達成志向なので、考えよりも義務になってしまいます。


~みなみ心の声~
達成志向、すごくわかりますね。小学生のときからテストで何点取らなきゃ。とか。過程も大事だけど点数に結びつかなければ意味がないとまで普通に思っていました。正直、お金より豊かさを大事にするって相当勇気が必要。窮地を救ってくれるのはお金だと、未だ私は思っているのかもしれません。

▶well-beingにはバランスが大事

加藤さん:well-beingな状態とは自然との繋がりと社会との繋がり、そして経済との繋がりのバランスが良いことです。経済も、人間のやる気をあげるために大事な要素です。
宮森さん:バランス、大事ですね。日本はもともとバランスが取りやすい文化です。個人主義でも集団主義でもないので。本当は対話ができる人たちですから、バランスはとりやすいはずです。

~みなみ心の声~
なるほど、日本人はバランスがとりやすいんですね。でもそれは環境にもよるかも。ここでおかちゃんがポロリ。

おかちゃん:カレッジに来るひとたちは、何かに追い込まれていたり、極端にバランスが取れず困っていたりする人が多いです。

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話し合い、互いの価値観を大切にする

▶日本がwell-beingになるには、まず「頑張りすぎない」

加藤さん:原始時代(獲物をとるとか)の1日の時間の配分を考えると、今は働くことによりすぎています。昔は仕事(狩猟)時間が4.5時間程度でした。経済面に寄りすぎている人は、人との繋がりや自然との繋がりをもう少し意識しても良いと思います。
宮森さん:今の日本人は頑張りすぎですよね。オランダやデンマークとかに比べると日本は「頑張る」の基準が高い。バランスを取るためにも自己認識力(自分に与えられている文化はどんなものなのかを鳥の目で認識する力)を鍛えることも必要です。

~みなみ心の声~
頑張りすぎない。最近は本のタイトルなどで見かけるようになりました。いい意味で、肩の力が抜けていきますね。

▶最後に

加藤さん:自分を客観視する、が今日の議論の共通点です。そういう機会がなかなかないからこそ、カレッジは価値がある。
宮森さん:他者認識と自己認識。自分と環境を切り離すのがwell-beingの鍵。それがカレッジでできればいい。
おかちゃん:参加者は自分の現状に悩み変えたいという人から、自分のやりたいことを見つけたい人まで参加理由の幅が広い。それを言葉にできるような機会に恵まれていることを伝えられたらいいな。

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参加者の声

・well-beingって最初から自分の中にあるものですよね。ですが自分で決めるのは難しく、他の人にも応援してもらうことがないと無理なのかなあという印象があります。
・バランスをとるのは難しいなと感じていました。とても共感しました。
・何にもしなくてもいい状態ってすごく大事だと思います。余白を大切にしたいな。

~みなみ心の声~
自分の人生を終える時、ああいい人生だったなって思う。それが最終ゴールだと思います。
生きていく中で価値観や考えは常に変わっていく。それをひとつひとつ認め、感じながら生きていくと、「生きてるな!」って実感できそう。
人間は何かを達成する道具ではなく、その人がいることに価値があると思いました。

今回もお読みくださりありがとうございます。
次回はセッション②!枠にはまらないこと。多数派の道を歩まないこと。それって「生きづらい」ってことなのか!?卒業生のリアルな声をが盛りだくさん。悩み、考えたからこそ生まれるアツい言葉をぜひお楽しみください!

おまけ・みなみのまめちしき🌱
デンマークの教育・フォルケホイスコーレとは?
北欧オリジナルの教育機関。試験や成績が一切なく、知の欲求を満たす場です。加えて、全寮制で、先生も含めた全員が共に生活することも代表的な文化。民主主義思考を育むことに特化しています。
詳しくはこちら:https://www.ifas-japan.com/folke/

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ライター:みなみ
身長148センチ。たまご料理と明太子が大好き。
2019年よりSETで活動。大学4年生。コロナ禍前までは学生プロジェクトスタッフとして首都圏から現地へ通っていた。現在はオンラインをベースに広報活動に注力。

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▶SETの仲間を求めています!
SETでは、月500円から寄付できるマンスリーサポーターの制度を開始しました!
今後も人口が減るからこそ豊かになるまちづくり、ひとづくり、社会づくりを共に進める仲間を増やしていきたいと思います!
ご興味のある方は以下のリンクをご覧ください。
https://congrant.com/project/setforjapan/3201


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