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[SIAM™ Q&A]⑥推進するにあたって何が障壁となるか?

Q:SIAM™モデルへ移行するにあたって、何が障壁になりますか?
A:マルチベンダ管理には、プロセス、ツールの標準化、自動化が必須です。そのためには、IT部門の業務デジタル化が急務だと考えており、特に日本企業では障壁と感じています。

SIAM™モデルへの移行には様々な障壁がありますが、特に日本で起こりやすい障壁が、プロセス、ツール標準化の壁です。

SIAM™では、プロセス統合、ツール統合が当たり前のように書かれており、それがSIAM™モデルの前提だと私は考えています。事実、プロセスやツールが各サービス単位で分断されているような環境で、SIAM™モデルでサービスを運営することは非常に難しいと思います。

人依存、手作業で対処することも理論的には可能ですが、タスクをこなすだけで精いっぱいになり、本来やるべきSIとしてのガバナンスやマネジメント機能を果たせないのではないでしょうか。

とはいっても、現状から始める必要性があるので、ばらばらなITSMツールを何かの取り組みを起点にして統合していく、もしくは連携し、使えるデータに変えていく、といった地道な移行が必要になってきます。

この壁を超える際に重要なのがデータガバナンスです。全体最適の視点で組織におけるデータガバナス方針、ガイドラインを策定し、移行するサービスをガイドラインに従った形に統一していく必要があります。

ServiceNowなどがITSMツールのマーケットをリードしているのも、標準的なデータモデルをSaaSとして簡単に利用できる点だけでなく、それらのデータが統合管理できることで、ワークフローの自動化やIT運用の自動化等、IT部門の運用業務をデジタル化できる点が要因の1つだと考えています。また、様々なAPI連携が可能なので、統合は難しくても、連携することで要件を満たすことも可能です。

最後に、上記のようなIT運用業務の自動化について少しだけですが、記事の中で触れています。お時間あればご参照いただけると嬉しいです。


本日は以上です。ありがとうございました。



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