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【Iパス8問】データベースの基本用語

データベースの問題は3問ほど出題されます。

キーなどの詳細やデータベースの演算など難しめの問題もありますが、今回は基本的な用語に絞って学習します。

ITパスポートのデータベース問題対策は以下で構成しています。Part4までは用語問題なので、頑張りましょう。


なお、このNoteは私が専門学校で教えてきた指導経験と970点合格をした実績に基づいていますので、ちょっとでも信用してくれたら嬉しいです。

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5つの基本用語

まずは用語問題への対策をしましょう。

少しの学習で効果が期待ですからね。

データベース管理システム(DBMS)の処理についての用語5つから。

  • トランザクション:データベースの処理の一連の処理

  • コミット:データベース更新を確定させること

  • 排他制御:データベースにアクセスしているときに、他のトランザクションにアクセスさせない(ロック)

次に、障害が発生したとき、バックアップから復元したときに使う復旧処理。

  • ロールバック更新前ログを用いて、トランザクション開始前に戻す

  • ロールフォワード更新後ログを用いて、トランザクション実行後の状態に進める

更新前ログは、更新前情報や更新前ジャーナルとも云います。


5つの基本用語の問題演習

各用語のキーワードに注目して、用語問題を解いてみましょう。

トランザクション処理におけるコミットの説明はどれか。
ア:あるトランザクションがデータベース更新しようとしたときに、他のトランザクションからの更新を禁止すること
イ:トランザクションが正常が処理されたとき、データベースへの更新を確定させること
ウ:何らかの理由でトランザクションが正常が処理されなかったときに、データベースをトランザクション開始前に状態にすること
エ:複数の表を、互いに関係付ける列をキーとして、一つの表にすること

「ITパスポート試験 令和5年度問66」より改変

正答はイ。

アは排他制御(ロック)。ウはロールバック。

エは結合処理。

データベースは正規化によって複数の表に分割されています。結合処理は複数の表を組み合わせてデータを抽出する処理です。

例えば、学生の個人情報表(学生番号,氏名,住所)と学生の成績表(学生番号, 国語点数)の2表に結合処理をして、ある学生の氏名・国語点数を抽出するなど。


問題文だけ変わって、まったく同じ選択肢で出題されていました。

トランザクション処理におけるロールバックの説明はどれか。
ア:あるトランザクションがデータベース更新しようとしたときに、他のトランザクションからの更新を禁止すること
イ:トランザクションが正常が処理されたとき、データベースへの更新を確定させること
ウ:何らかの理由でトランザクションが正常が処理されなかったときに、データベースをトランザクション開始前に状態にすること
エ:複数の表を、互いに関係付ける列をキーとして、一つの表にすること

「ITパスポート試験 平成30年度秋問63」より改変

正答はウ。


金融システムの口座振替は、振替元の口座からの出金処理と振替先の口座への入金処理を行う。このような一連の処理をトランザクションと云うが、完了したときに、データベースの更新内容を確定することを何と云うか。
ア:コミット
イ:スキーマ
ウ:ロールフォワード
エ:ロック

「ITパスポート試験 令和3年度問62」より改変

正答はア。「確定」から判断します。

イのスキーマはデータベースの構造を表す言葉です。例えば、成績表の列を、成績表(学生番号, 国語点, 数学点)などのように表します。他にもデータの物理的な保存形式やアクセスの仕方なども指します。


データベース管理システム(DBMS)における排他処理の目的はどれか。
ア:誤ってデータを修正したり、故意に改ざんされたりしないようにする
イ:データとプログラムを相互に独立させ、システムの維持管理を容易にする
ウ:データの機密レベルに応じて、特定の人しかアクセスできなようにする
エ:複数のプログラムが同一のデータに同一にアクセスしたときに、データの不整合が生じないようにする

「ITパスポート試験 令和元年度問64」より改変

正答はエ。

アについて、排他処理は処理中に他のアクセスを許さない制御であり、誤入力や不正を防止できません。

ウはアクセス管理です。処理中に関わらず利用者ごとにアクセスできるできないを設定しています。


ACID特性

データベースが持っている4つの特性です。

4用語なので各選択肢に1個ずつ配置される場合もあるので、最低3つは覚えておきましょう。

  • 原子性(A):全て実行するか、全くしないか。中途半端な状態にはしない性質

  • 一貫性(C):データの整合性が取れ、矛盾がない状態にする性質

  • 独立性(I):複数にトランザクションを同時実行しても、順番に実行した場合と結果が同じになる性質

  • 永続性(D):正常終了すれば、何があっても結果は変わらない性質


DBMSにおいて、一連の処理が全て成功したら処理結果を確定し、途中で失敗したら処理前の状態に戻す特性をもつものはどれか
ア:インデックス
イ:トランザクション
ウ:レプリケーション
エ:ログ

「ITパスポート試験 平成30年度秋問75」より改変

正答はイ。トランザクションのもつ原子性(A)のこと。

アのインデックス(索引)は、データベースへの検索を速くするために設定する仕掛けです。辞典の「あ」「い」のようなものです。

ウのレプリケーションは、データベースが変更されたとき、他の「複製」データベースにも自動的にリアルタイムで反映される仕組み。

エのログとは「記録」のことです。データベースに限らず使う言葉です。


トランザクション処理のACID特性の記述はどれか。
ア:索引を用意し、データの検索速度を高める
イ:データの更新時に、一連の処理が全て実行されるか、全く実行されないかと制御して原子性を保証する
ウ:データベースの複製を複数のサーバに分散配置して、可用性を高めることができる
エ:テーブルを正規化して、データに矛盾や重複が生じるのを防ぐ

「ITパスポート試験 令和4年度問77」より改変

正答はイ。「原子性」はACIDのAなので。

アは、インデックスの説明。「索引」がキーワードです。

レプリケーション。データベースの「複製」をリアルタイムに作ること。

正規化は、テーブルを複数に分割して、データの更新や削除などを効率化できる整理です。


その他の用語 | SQL・インデックス


関係データベースの操作を行う言語はどれか。
ア:FAQ
イ:SQL
ウ:SSL
エ:UML

「ITパスポート試験 平成31年度問95」より改変

正答はイ。

アのFAQは「よくある質問と回答」をまとめたものです。メーカーの公式Webでよく見かけますね。

ウのSSL/TLSは、暗号化などをする技術です。例えばWebサーバーとの通信を暗号化するHTTPSなどで使われています。

エのUMLは、システム開発の設計や分析などを図示する技法です。


DBMSにおけるインデックスはどれか。
ア:検索を高速に行う目的で、必要に応じて設定し、利用する情報
イ:互いに関連したり依存したりする複数の処理を一つにまとめた処理単位
ウ:二つの表の間参照整合性制約
エ:レコード(行)を一意に識別するためのフィールド(列)

「ITパスポート試験 平成30年度春問86」より改変

正答はア。検索を高速化する工夫の旨から。

イはトランザクション。「複数の処理を1つにまとめ」「処理単位」。

エの一意制約は、他の行と重複しないこと。

例えば「主キー」は、データベースで一行を特定するために使われる列です。

例えば成績表だったら、学籍番号の列です。重複はされません(一意制約)。重複はされません(一意制約)。主キー制約と云います

ウは、外部キー制約。2つの表を関連付ける列が外部キーです。

片方の表から、もう片方の表を参照(見ている)時に、勝手に追加や削除をされると困るから制約で操作を制限します。

例えば、学生表(学生番号, 氏名)と成績表(学生番号, 国語点)の2表があった時、学生表に登録のない学生の成績を成績表に追加することはできません。学生表に登録のある学生の成績を削除することはできません。

今は分からなくても、これからデータベースの演習問題を解いていけば分かるようになります。


まとめ

今回はさくっと基本的な用語だけ学習しました。

少しだけデータベースの詳しい用語が出てきましたが、今後問題対策を進めていきましょう。

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