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【Iパス10問を図解で理解】派遣/委託を「2つの図解」だけで完全攻略!
派遣・委託(請負)は頭で整理しないと難しい問題です。
なぜなら、発注した企業の呼び方が形態によって、派遣「先」・委託「元」と変わる上に、著作権や給与支払いなどの権利・管理が絡んでくるから。
しかし、
図にすると一発で分かりますよ。
このNoteでは「派遣の図」「委託の図」の2枚で解いていきます。
令和5~平成28年春までの全12回で10回出題。1度の試験に0~2問出題されます。
たしかに出ない時もありますが、もし出た時にダメージを喰らわないように・むしろ得点できるように備えておきましょう。
なお、このNoteは私が専門学校で教えてきた指導経験と970点合格をした実績に基づいていますので、是非参考にしてくださいね。
※ITパスポートでは委託と請負は区別しないで大丈夫です。委託は「完成品納品が必須」、請負は「仕事するのが必須」というちょっとした違いですが、ITパスポートでは問われません。
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派遣/委託は「2つの関係」に注目
まず派遣と委託の違いを理解します。
派遣は、別会社からお手伝いさんを送ってもらうこと
委託/請負は、別会社に仕事をお願いすること
ここで混乱するのは企業の言葉。
派遣と委託では「先」と「元」が逆になるため、イメージをしっかり持ちましょう。
派遣をお願いした側が派遣「先」
委託をお願いした側が委託「元」
![](https://assets.st-note.com/img/1694121418169-MhP7YYEdVn.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1694121411353-JZy6vGIqO7.png?width=800)
派遣・委託では2つの関係の違いが最重要です。
雇用関係:給与支払い・有給申請
指揮命令関係:著作権を持つ
雇用関係・指揮命令関係から企業の行動や権利をしっかりしたイメージで覚えておきましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1694121429892-WJQDs86TLl.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1694120642463-7uAdGDwRW4.png?width=800)
この2つの図を使って、問題を解いていきます。
派遣の基本問題
図解を見てよいので、さっそく1問解いてみましょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1694121901946-z7au5NFEGQ.png?width=800)
A社がY氏をB社へ派遣した時、成立する関係はどれか。
ア:A社とB社との間の委託関係
イ:A社とY氏との間の労働者派遣契約関係
ウ:B社とY氏との間の雇用関係
エ:B社とY氏との間の指揮命令関係
正答はエ。Y氏が作った成果物の著作権は、指揮したB社が持ちます。
イ:派遣契約は会社間でする
ウ:雇用関係は所属元のA社のまま
よって給与の支払い・有休の申請などは、A社にします。
以上のように、派遣の指揮命令関係・雇用関係は別々になるために、企業が行うべき管理と著作権が異なります。
次は、「派遣契約で できないこと」を理解していきましょう。
派遣でできないことを知る
3点知っておけば大丈夫です。
派遣契約で場所・業務が決まっている->再派遣できない
選定・指定はできない->必要スキルの指定しかできない
契約終了後に直接雇用して良い->派遣元は邪魔できない
では問題を解いてみましょう。
派遣先企業の行為で適切なのを全て挙げたのはどれか。
a:特定個人を指名して派遣要請した
b:派遣労働者が派遣元退職後に直接雇用した
c:自社に派遣先責任者を設けた
d:派遣労働者を別の会社に派遣した
ア:a, c イ:a, d ウ:b, c エ:b, d
正答はウ。bの雇用はできます。派遣元企業は邪魔することもできません。cの「派遣責任者は指示出しや報告をするんだな」と想像しましょう。
「想像しましょう」で「んな無責任な!」と思ったかもですね。
消去法でも解けますよ。
aの指名はできません。性別・年齢も指定できません。dの再派遣はできません。派遣契約にて業務場所がガッチリ決まっていますから。
aとdがダメなので、消去法でウだけが浮き上がります。
労働者派遣の説明で適切なのはどれか。
ア:派遣期間に制限はない。
イ:派遣労働者の選任は派遣先企業がする。
ウ:派遣先企業が派遣労働者に給与を支払う。
エ:派遣労働者を契約終了後に直接雇用して良い。
正答はエ。
エの「派遣先が雇用」できるは分かりますね。一発で正解を引けますが、各選択肢も理解しておきましょう。
ウについて、雇用関係は派遣元企業にあるため給与支払いも派遣元企業が行います。
アについて、派遣期間には定めがあり、期間を超えたいときは派遣先企業が直接雇用になります。なお、派遣してもらう社員さんを変えれば回避できます。
派遣先が派遣元に要求する派遣労働者の受け入れ条件はどれか。
ア:備えるべきスキルの指定
イ:年齢と性別の指定
ウ:派遣先企業による事前面接
エ:派遣先企業への履歴書の事前提出
「選任できない」ので全部不正解に見えますが、1つ選ばねばです。
正答はア。「事務職にワード・エクセルがつかない人を送り込まれても・・・」と想像できます。
なお、イ・ウ・エから消去法でも大丈夫です。
労働者派遣について派遣先企業ができることを全て挙げたのはどれか。
a:派遣労働者の選任をする。
b:派遣労働者を派遣契約終了後に直接雇用する。
c:派遣労働者への給与を支払う。
ア:a イ:a, b ウ:b エ:b, c
もう全部わかったことでしょう。
aの「選任」はできない。bの「派遣先が雇用」できます。
cの「給与支払い」は派遣元企業がします。雇用関係が派遣元企業との間なので。
![](https://assets.st-note.com/img/1694121972026-OEbknp3QV8.png?width=800)
次は、委託/請負を学びつつ、雇用関係(給与)と指揮命令関係(著作権)についても解説していきますね。
委託/請負の基本
委託・請負は別会社に仕事をお願いします。
仕事のやり方は、委託先業に全て任せます。委託元企業ができるのは、進捗確認ぐらい。
雇用関係も指揮命令関係も委託先企業(所属企業)です。
雇用関係が委託先企業 -> 給与支払いは委託先企業
指揮命令関係も委託先企業 -> 著作権も委託先企業
にあります。
著作権に注意してください。
「仕事をお願いされた」とはいえ「実際に作ったので」、委託先企業(お願いされた企業)が著作権を持ちます。「仕事をお願いした」側(委託元)は著作権を持ちません。
![](https://assets.st-note.com/img/1694122064703-mRDT8RhWxQ.png?width=800)
A社がB社にソフトウェア開発を委託した場合、ソフトウェアの著作権の保有先はどれか。
ア:A社とB社の双方
イ:A社もB社も持たず消滅
ウ:全てA社が持つ
エ:全てB社が持つ
正答はエ。著作権は「主体的に作った企業」になると考えましょう。
委託/請負では委託先企業に一任される
問題文も選択肢も長くなるので、しっかり読んで解きましょう。
※これでも短く改変しています。
ソフトウェア開発の設計からシステムテストまでを一括委託する時、請負契約締結の留意事項で適切なのはどれか。
ア:仕様変更による工数増加に備えて、詳細設計が完了するまで契約締結を待つ。
イ:開発したプログラムの著作権は委託者側にあるので、受託者側になるように契約に記載する必要がある。
ウ:受託者は再委託ができるので、制限するには契約に再委託の条件を記載する必要がある。
エ:委託費が開発規模で変動するため、契約書では定めず、開発完了時に協議して決める。
正答は、ウ。再委託はできます。例えばゲームのエンディングでもたくさんの委託先企業が流れますよね。
ア:契約締結をせずに、委託業務が始まるわけないです。
イ:著作権は実際に作った委託先企業です。
エ:完了後に協議とか絶対揉めますよね。
詳細設計まで進んだので、別企業にプログラミングを委託する。仕様・成果物・作業範囲を明確に定義して、委託先に請負契約で発注した。発注元のマネジメント活動で適切なのはどれか。
ア:委託先に定期的な進捗報告を求める。
イ:委託先の作業内容を詳細に確認し、要員交代を指示する。
ウ:委託先での要因の出退勤を管理する。
エ:仕様変更で発生するプログラミング作業を直接指示する。
開発については、委託先に一任です。人員配置も再委託も全て任せます。よって、イの人員配置、ウの勤務管理、エの業務指示は、委託先企業がします。
できるのは、アの進捗確認ぐらいです。報告は欲しいですよね。
派遣/委託を混ぜた応用問題
委託先企業が再委託したり派遣社員さんを使ったりする問題です。
読むだけでは複雑に感じますが、図でイメージすると個別の契約として把握できますよ。
A社が設計まで行ったプログラムの開発を、B社に請負契約で委託する形態と、B社から派遣されたC氏が行う形態について、著作権が帰属する企業はどうなるか。
ア:請負契約ではA社、派遣契約でもA社。
イ:請負契約ではA社、派遣契約でもC氏。
ウ:請負契約ではB社、派遣契約でもA社。
エ:請負契約ではB社、派遣契約でもC氏。
正答はウ。
A社からB社に委託の場合、作るのはB社なので著作権はB社
C氏はA社に派遣されているので、指揮命令関係はA社にあり、著作権はA社
B社はA社の業務を請け負っている。以下のB社の行為のうち、労働者派遣法で違法行為になるものを全て挙げたのはどれか。
a:A社から請け負った業務を、B社の指揮命令でC社からの派遣労働者にさせる。
b:A社から請け負った業務を、D社に再委託するとき、C社からの派遣労働者にD社からの納品物をチェックさせる。
c:A社から請け負った業務を、D社に再委託するとき、C社からの派遣労働者をD社に派遣してチェックさせる。
ア:a, b イ:a, b, c ウ:b, c エ:c
正答はエ。cの再派遣は違法です。
aとbについて、C社からの派遣労働者は、B社と指揮命令関係にあるため合法です。bは作業場はB社です。
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まとめ | 図に描き出して、指揮命令関係・雇用関係を把握しよう
派遣・委託(請負)のイメージが頭に入ったでしょうか。
何回も眺めてください。できたら自分で書いてみると、覚えられますよ。
![](https://assets.st-note.com/img/1694123137774-02tpkujUTB.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/img/1694123145061-DZpaDvX8XU.png?width=800)
次は同じく終盤に出る問題として >>公開鍵<< がお薦めです。
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