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【Iパス7問】まず覚えるべき9つの通信プロトコル

基本情報技術者試験よりも上の資格をステップアップするには、IT資格の3大分野を得意になると手堅く合格できます。

  • ネットワーク:規格・機器・ネットワーク構造を把握した問題

  • セキュリティ:状況により適切な手段を選択する問題

  • データベース:理論に基づいて設計する問題

今回は、ネットワークの第一弾として、通信プロトコルを学習します。

コンピュータがネットワークを介して通信するには、共通の規格が必要です。電気信号・機器接続・データ形式などを共通にしないとお互いに意思疎通できませんから。

まずは、良く使う・よく出題される通信プロトコルから覚えていきましょう。

なお、このNoteは私が専門学校で教えてきた指導経験と970点合格をした実績に基づいていますので、ちょっとでも信用してくれたら嬉しいです。

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9つの基本プロトコル

真っ先に覚えるべき通信プロトコルを書き出します。

通信プロトコルはたくさんある上に、層・ポート番号など覚えることも多いですが、基本情報技術者試験の時に対策すれば大丈夫です。

余裕があれば(ポート番号)まで覚えてください。

  • HTTPWebページを閲覧する(80)

  • SMTP:メール送信や転送(25)

  • POP:メールの受信。受信後にサーバーに残さない

  • IMAP:メールの受信。受信後でもサーバーに残す

  • FTPファイル転送(ポート番号が2つある)

  • NTP時刻同期

なお、FTPのFがファイル、NTPのTはタイムと知っておくと覚えるのが楽ですね。


メールプロトコルの問題演習


電子メールをあるPCのメールクライアントから、相手PCのメールクライアントに送信する。①~③で使われるプロトコルの正しい組み合わせはどれか。
ア:POP3, POP3, SMTP
イ:POP3. SMTP. SMTP
ウ:SMTP. POP3, POP3
エ:SMTP, SMTP. POP3

「ITパスポート試験 平成31年度問82」より改変
「ITパスポート試験 平成31年度問82」より改変

正答はエ。

メールは身近で誰しも使うため、出題範囲も多岐に渡ります。通信プロトコルはもちろん、メールの仕様や形式・セキュリティなど幅広く出題されます。>>メールの基本用語の対策Note<< も併せて対策してください。


FTPやNTPの問題演習

FTPとNTPは、メールプロトコルの次に出題頻度が高いです。

NTPの利用によって実現できることはどれか。
ア:OSの自動バージョンアップ
イ:PCのBIOSの設定
ウ:PCやサーバなどの時刻合わせ
エ:ネットワークに接続されたPCの遠隔操作

「ITパスポート試験 令和元年度問1」より改変

正答はウ。

なおエの遠隔操作のプロトコルは、telnet(テルネット)かSSHです。違いはtelnetは暗号化されておらず室内実験などで機器制御で使われ、SSHは暗号化されているためインターネット経由でPCを操作するときに使われます。


コンピュータの内部時計を、基準になる時刻情報をもつサーバとネットワークを介して同期させるときに用いられるプロトコルはどれか
ア:FTP イ:NTP ウ:POP エ:SMTP

「ITパスポート試験 平成30年度秋問88」より改変

正答はイ。


遠隔操作プロトコルなどの問題演習

遠隔操作のプロトコルは、telnetとSSHです。

  • telnet:伝送データは暗号化されていない(平文)

  • SSH:伝送データが暗号化されている

  • VPN暗号通信路を確立した上で、各種プロトコルを使える

telnetやSSHは、コマンド(文字列)を送って遠隔操作します。普段のように画面をマウスで操作するのとは違います。

VPNは遠隔操作ではないですが、暗号通信路を構築するプロトコルです。外から見えないトンネルを作ると思ってください。

VPNをで暗号通信路を作るので、その中をメールプロトコルやHTTPなどの暗号化していないプロトコルを使っても大丈夫になります。VPNの方が色々な用途に使えるので、挙げておきました。

VPNの特徴を全て挙げたものはどれか。
a:アクセスポイントを経由しないで、端末同士が相互に無線通信を行える
b:公衆ネットワークを、あたかも専用線のように使える
c:ネットワークに接続して、PCのセキュリティ情報を検査できる
ア:a イ:a, c ウ:b エ:c

「ITパスポート試験 平成31年度問79」より改変

正答はウ。

aは、アドホック通信のこと。ゲーム機のPSPなどが有名です。

bは正しい。VPNのキーワードは「あたかも専用線のように」です。

cは、検疫ネットワークのこと。社内ネットワークに本接続する前に、検疫ネットワークに接続させて、接続するPCのセキュリティ状況を検査します。


VPNには、インターネットを使うインターネットVPN、通信事業者の独自の閉域ネットワークを使うIP-VPNなどがある。インターネットVPNにできず、IP-VPNにできることはどれか
ア:IP電話を用いた音声通話
イ:帯域幅などの通信品質の保証
ウ:盗聴・改ざんの防止
エ:動画の配信

「ITパスポート試験 令和2年度問78」より改変

正答はイ。

少し難しい問題でした。捨てても良いです。

違いは、閉域ネットワークか、インターネット(公衆)です。

  • IP-VPN通信業者が用意した閉域IPネットワーク

  • インターネットVPN:セキュリティプロトコルIPsecなどを使って、インターネットに暗号通信路を構築する

インターネットは公衆回線なので通信品質を保証できません。いわば公道なので、混雑を制御できませんからね。

IP-VPNは、通信事業者が用意したネットワークを使います。いわば業者が管理している専用道路。よって、通信品質の保証ができるようになります。


スマートフォンなどで、お互いが同じアプリケーションを使ってインターネット経由で音声通話をするときに利用される技術はどれか。
ア:MVNO
イ:NFC
ウ:NTP
エ:VoIP

「ITパスポート 令和5年度問83」より改変

正答はエ。

通信系の用語でジャンルがごちゃついているので、1つずつ特集します。

NFCは通信系の問題でよく出ます。

  • NFC:近接の電波通信。ICカードなど。

  • RFIDタグ。荷物の追尾など。

  • Bluetooth:NFCより少し長い電波通信。ワイヤレスイヤホンなど

  • IrDA赤外線通信。ガラケーでよく使われていました

MVNOは、日常語です。「格安SIM」って聞いたことありますね。


IP電話で使用される技術についての記述はどれか。
ア:インターネットだけでなく、企業LANのような閉じたネットワークでも構築できる
イ:音声をIPパケットに変換する技術に、IP-VPNを使用している
ウ:公衆電話網への発信はできない
エ:利用するにはISDN回線が前提である

「ITパスポート試験 令和2年度問77」より改変

正答はア。覚えなくて、あれこれ想像して勘で答えて良いです。

イはVoIPを指します。

ウやエのように回線に限定にされません。


まとめ

今回のは、ネットワークでWebページ・メール・時刻情報・ファイルなどを送受信するための通信プロトコルでした。

ITパスポート合格後に基本情報技術者を目指す方には、ネットワークシリーズ全7回を用意しました。


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p.s. 普段は >> 専門学校とIT就職のブログ << をやってます。

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