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剪画作品紹介

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剪画作品をご紹介します。
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2023年9月の記事一覧

協力

協力

梅崎 ゆう 作 242×272mm
“Cooperation” by Yuu Umezaki

 和紙の風合いが美しく、ちょっと抽象的な感じのする作品。人体の部分である感じは受けるものの、不思議な雰囲気で、暖かい感じもします。作品展のタイトル「人体」は、梅崎さんの提案だったこともあって、この作品をDMはがきやポスターに採用しました。それでもこの作品には何が描かれているか確信が持てなかったのですが

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よそ者

よそ者

まるぽ 作 105×155mm
“The Outsider” by Marupo

 人の体に無駄なものはないはず…ですが、その機能とは関係なく抜かれてしまう体毛。いまや女子だけでなく、若い男性も脱毛する時代となりました。もともと体を守るために生えている毛にとっては迷惑な時代なのかも知れません。
 そんな状況を、作者のまるぽさんはモノトーンで漫画的に、コミカルに表現しています。しっかりと根を下

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あたたかい

あたたかい

大内 美佐子 作 350×260mm
“The Warmth” by Misako Ouchi

 器官や機能ではなく、人の体の全体の印象を表現したのがこの作品です。大内さんは最近人体の温かみを感じたことがあったそうで、その感覚をそのまま描きました。
 背景に繊細な花々を描き、その中心に佇む女性が佇んでいます。羽を付けたこの女性が抱きしめているのは、大きなハート。重ね切りをしたピンクのラインと、

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脳の不思議

脳の不思議

宮本 真理 作 272×242mm
“Mysteries of Brain” by Mari Miyamoto

 体の中でももっとも重要な部分…脳。その脳にフォーカスして制作された作品です。
 宮本さんがこの作品を作るきっかけをコメントとして書いてくれたので、それを掲載させていただきます。「いろいろな分野で、この方の脳はどうなっているのかな〜と驚くことが多いです。最近は藤井名人。私は将棋は全く

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スカル

スカル

岡田 桂子 作 110×110mm
“Skull” by Keiko Okada

 見えないところにある骨も、もちろん人体の重要な一部です。岡田さんはスカルの他に手と足の骨も描いています。どの作品も小さなものです。
 写真ではわかりにくいのですが、このスカルの輪郭線は銀色、そしてピンクや藤色、オレンジ色、黄色と全体が優しい色合いで彩色されています。描き方によっては恐ろしげにも、不気味にも見えて

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つかむ

つかむ

坂上 裕子 作 210×297mm
“Handpicking” by Hiroko Sakagami

 人体のうちの一部を描いた作品。今回の作品展では、手を描いた作品が2点出展されています。日常生活の中で、一番使うことが多いからかも知れません。
 触る、掴む、押す、道具を使う…手は本当に様々な動きを行います。無意識に動かすことも多い手ですが、何らかの意図を持って動かすことも多いでしょう。この作品

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BEYOND

BEYOND

神田 いずみ 作 416×294mm
“BEYOND” by Izumi Kanda

 同じように筋肉を使っても、それとは思わせない優雅な動きが必要なフィギュア・スケート。実際には極限まで人体を使うスポーツです。
 神田さんはフィギア・スケートが好きで、よく選手権やアイス・ショーを見にでかけているとのこと。そのため、各選手のシルエットは、リアリティがあって、とても素敵。激しい動きの中の一瞬をよ

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