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【読書】 麻雀は悪くないんです手軽で楽しい頭脳ゲームなんです 『麻雀脳力』

麻雀といえば、かつてはサラリーマンの娯楽として広く遊ばれていたようですが、最近はどうなのでしょう? オンラインで熱心に遊ぶ友人は居るのだけれど、雀荘に熱心に通う人の話は聞いたことが無いな。

どこか後ろ暗い雰囲気が漂う麻雀。

麻雀ときくと、どうしても悪い顔した大人が、お金をかけて遊んでいるイメージがあります。漫画や映画、ドラマなどで卓を囲んでいる人達の風貌がどうみてもカタギじゃない感じだし。どうしてもイメージが良くない。

最近だと、東京高検の黒川検事長が賭け麻雀をして辞職したニュースが話題になりましたね。

このニュース、日本は賭博の開帳を禁じているのに「レートがテンピンなら賭博にあたらないから罪に問わないと警察が判断した」ため、黒川検事長は罪に問われなかったのに、舌の根も乾かぬ数日後に暴力団員がテンピン麻雀で逮捕された、なんて事も話題になりました。

ちなみにテンピンってのは、1000点100円の事。

麻雀というゲームは、最初に25,000点から30,000点が全員に配られ、それを取り合うゲームです。

1ゲームで、だいたい30分〜1時間位遊んで、最後に手持ちの点を精算すると、勝っている人に5,000円〜7,000円位集まり、一番負けた人は大体3,000円〜5,000円取られる感じです。

多いときは5ゲーム位は回すので、そうなると、一晩(夜遊ぶイメージがありますよね)で2、3万動くことになります。この金額だとさすがに賭博だよね? とは思うのだけど、このレートに国のお墨付きが出たので、これからは雀荘で堂々と現金のやりとりが行われるのかな。ますますイメージが悪くなるね。

麻雀じたいはとても良くできたバランスの良いゲームだし、割と実力差があっても成り立つ場合もあって、手頃な頭脳ゲームだと思います。

私も麻雀は好きです、リアルで雀荘に行ったりはしません、もっぱらお金が一切動かないオンライン麻雀です。

私がはじめて遊んだのは中学生のときで、ちょっと悪ぶってる友人の家にあそびに行ったら、自宅に麻雀卓があり、教わりながら遊んだのが最初。ただ、このころは面白いとは思えず、友人にあわせるために見様見真似ですこし、最低限のルールや役を覚えてそれっきり。

人生で最も麻雀をやっていた時期は料理人だった頃で、この頃に一番打ち込んだというか、振り込んだというか。

勤めていた店が夜に閉まると、裏の従業員の休憩小屋で副料理長主催の麻雀大会が毎晩行われていて、そこで夜通し打ち、朝になったらまた仕事に戻る、という生活をしていました。

その時の様子は、麻雀と同じく不完全情報ゲームであるポーカーを扱った本を紹介したときに長々と書いているので、もし興味があればそちらを。読んでも何の役にも立たないエピソードですが。

さて、本書です。麻雀の本です。

古い本だし既に絶版なんですが、気に入っている本なのでご紹介。私は年に二三度、病院の待合なんかで読むために持ち出したり、トイレに持っていったりしています。

よくある「何を切る?」系の問題集なんだけど、私のような素人弱小趣味雀士的オススメの使い方は、最初から答えを見てなるほどーと読みすすめる方法です。

毎日麻雀に漬けこまれているような人でないかぎり、問題を見ながら頭を捻るなんて無理ですよ。なので、答えを見て、こうやって考えて牌を切るのかと、プロの思考をトレースするのが面白いです。

風牌が二枚揃ってるけど、3飜の手が入っていてタンピンも狙えるなら風牌から切る、なんて判断を読みながら、あー、自分だったらこの対子崩せないなぁ、私ったら心が弱いなぁ、なんて思って楽しむ方法。

本書は、クラス別(麻雀の強さ別)に問題が揃っているのだけど、この「いきなり回答を見ていく方式」であれば、どのクラスから読んでも問題無しです。

読者対象は、初心者から脱したレベル位の方から上級者まで。役を覚え、筋が読め、飜だけなら計算出来る位の方なら読めます。麻雀が好きで、コツコツ強くなりたいと思っている方、本書を古本屋で見つけたら続編の『麻雀超脳力』とあわせて買ってみてください。楽しめると思いますよ。

今日、久しぶりに手にとったので。

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