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【書評】ストレスゼロの生き方~心が軽くなる100の習慣~(Vol.2)

現代の超ストレス社会では
ストレスをどの程度マネジメント出来るか
が幸福に生きていけるかを左右する部分は大きいです。

この能力(=ストレス耐性)のことを「レジリエンス」と呼び、
最近では就職試験でも測定されるようになりました.

本書では

・降ってくるストレスをどれだけ減らすか?
・降ってきたストレスをどう対処するか?

について述べられています.つまり,そもそも降ってこないようにする術と降ってきたときに対処する術を合計で100項目に渡って述べています.

本書は以下のような人におすすめです.

・幸福な人生を送りたい人
・降ってくるストレスを減らしたい人
・降ってきたストレスを対処する方法を知りたい人

本書評は連載になっていますので,まだVol.1を読んでいらっしゃらない方は,こちらからどうぞ.


全力投球を,やめる

そもそも「サボるのがうまい=優先順位の付け方がうまい=仕事ができる」といっても過言ではない.

兎角,日本では流した汗の量,費やした時間が評価される傾向にあると思います.

確かに自分は,

質は量からしか生まれない

と考えていますので,量や時間は大変重要な指標であると思います.

しかし,本当に評価されるべきは間違いなく ”成果” です.仮に同じ成果を出すのに10時間掛かった人と1時間で終わらせた人がいたとしたら,後者の圧勝です.

生産性としては10倍です.ここで

10時間も頑張ったんだから前者は偉い

と評価しているような組織であるべきでは無いでしょう.もし,1時間で終わらせたとするなら,その日は ”もう帰っていいよ” と言えるような組織が理想です(もちろんやりたい人は別の仕事に取り掛かる権利も保証されるべきかと思いますが).

特にコロナ下で在宅勤務になって,組織が勤務時間を管理するのは困難になりました.別に勤務者の報告を疑うということではありませんが,”〇〇時間働いた” ことを証明する人間は誰もいません.

そうなれば,今後の世界では更に

量ではなく質で仕事の成果が図られる

ようになっていくでしょう.そこに掛けた時間は,あまり問われることは無くなっていくと思います.

今の仕事を半分の時間で完了するにはどうすればよいか?

考え続けたいですね.


自分と他人を比べるのを,やめる

比べるべき唯一の相手は過去の自分自身だ.たとえば昨日の自分,一ヶ月前の自分,半年前の自分,一年前の自分と競ってみたとき,過去の自分に負けない自信はあるだろうか?

比べるべき対象を他人に置くことは終わりのない無限地獄の始まりであると思っています。

これまでやってきたことが違う,文化が違う,環境も違う他人と比べることはできません。他人という制御できない変数を動かそうとするのは、もうやめましょう。

努力すれば必ず乗り越えられる過去の自分との比較に切り替えましょう。それを継続していれば、数年後に振り返る(周りを見渡す)と結果的に他人を超えているものだと思います。

目に入ってしまえば,比較することを避けるのは難しいので、そもそも他人が目に入らないように工夫して,逆に自分の過去をよく見えるところに置くようにしてみてはどうでしょうか.


許可を求めるのを,やめる

人生において大事な決断をするときは「〇〇してもいいですか?」と,他人に許可を求めるな.「〇〇します」と宣言しろ.
それでも他人にゴチャゴチャ言われたときは「あなたが私の人生の責任を取ってくれるの? そうじゃないなら黙ってて」に尽きる.

人生において重要な決断をするときには,良くも悪くも周りの人間が求めてもいないアドバイスをしてくるものです.

もちろん,相手に悪意は無い場合がほとんどだからこそ厄介です.

就職するなら安定した大企業が良いよ

この言葉には一片の悪意も無いでしょうが,自分がベンチャー企業でチャレンジしたいと心から思っているのなら,この言葉は迷いを生じさせるだけです.

他人の言葉で迷っているならその程度の意思

という人がたまにいますが,実際に完全に無視出来る人は一体どれだけ居るのでしょうか?仮にどうしても自分がやりたいと思っていることがあったとしても,それを100人の人間に否定されたとしたら

自分には向いてないのかも

と思って断念する人がほとんどだと思います.これは非常にもったいないことです.挑戦すれば見えてくるものが必ずあるはずですから.

この様な重要な場面では,著者の言うように宣言することが大切でしょう.なんなら事後報告でも良いかもしれません.相手に直接的かつ多大な利害関係がある場合などを除けば、別に許可なんかいらないですね。

それでもゴチャゴチャ言ってくる人間には,一言

あなたは私の人生の責任を取ってくれるのですか?

と言ってみましょう.きっと相手は困るでしょうが、ここでYesと言える人間の話はとことん聞いてみるのがよいでしょう。


他人に期待するのを,やめる

すべてのイライラは期待から生まれる.
世間にいる怒らない人は,優しいんじゃなくて「他人に期待しない人」だ.期待してないから失望することもなければ怒りが発生することもない.

上司,部下,家族,恋人など,人間関係あるところに期待は付きものであり,それはイライラの種であると思います.

では,期待をしないためにはどうすればよいか考えてみましょう.

例えば,上司と部下の関係であれば,上司は日々こなしてほしい仕事を部下に振ります.この時点で,上司は部下に対して任せた仕事をこなすことを期待しています.従って,部下がその仕事をこなせなかったときに少なからず失望する,怒る,あるいはイライラするのでは無いでしょうか.

つまり,期待を裏切られたときに人には3つの選択肢(失望する,怒る,イライラする)しか無く,それらが選ばれないためには期待を満たして貰うほかないと思われます.

つまり,イライラを防ぐには期待を満たすほかないと考えるなら,
・必ず期待を満たせる簡単なお願いしかしない
・そもそも他人にお願いしない

ということになります.これってどうなんでしょうか。

自分はあまりに非生産的であると思います.人は一人では大した成果は挙げられません.誰かに協力してもらって始めて,大きな事ができると自分は考えています.

であれば,他人にお願いをする(同時に期待する)ことは避けられないでしょう.

自分としては,相手の許容量を見極めて,達成可能なタスクを振る中で適度な期待を持つのが現実的であると思います.


深い人間関係を築くのを,やめる

ひとりの人間との関係があまりにも深いと,相手の汚い部分,嫌いな部分がどうしても目についてしまう.キレイなものは,遠くにあるからキレイなのだ.

俺がちょうどいいと思うのは,同じ志を持っていて尊敬できる人たちと,年に何回かしか会わない,しかし会うときは有意義で熱い話のできる,そういった人間関係をたくさん持つことだ.

みなさんはシンガポールの名所であるマーライオンを見たことがありますか?おそらく多くの人が写真でしか見たことが無いと思います.

マリーナ・ベイ・サンズという船みたいなプールが屋上に配してある高級ホテルを背景にした写真は非常に美しいです.


しかし,マーライオンの実物を近くから見たことのある人は知っているはずです.あえてここでは書きませんが,ちょっと残念な感情を抱くかもしれません.

そう,キレイなものは遠くにあるからキレイなのです

でも,わかっていても近づきたくなってしまう.でも近づくと色々とアラが見えてしまう.もどかしいところですね.


結論が後になりましたが,自分はこの筆者の考えに賛成です.

なぜなら,同じ志を持った素晴らしい人(=キレイなもの)であっても,常に近くにいると慣れてしまい,お互いに刺激を与えられなくなると考えるからです.

実際に自分にもその様な親友が一人いますが,彼とは数ヶ月に一回程度短いLINEをするのみですが,十分過ぎるだけの刺激を貰えます

自分もできる限り相手に刺激を与えて,次回までの成長を約束しています.

だからこそ,相手のことを好きでいられるし,利害関係の不一致も生まれないのだと思います.やや寂しい考え方であるような気もしますが,見方を変えれば相手のことをどこまでも好きでありたいというポジティブな感情ともとれるでしょう.

深すぎない適度な人間関係を幅広く持つように心がけてみてはいかがでしょうか


欲望を抑え込むのを,やめる

私利私欲を追えばそれが勝手に社会のためになる.それに,欲こそ人生における最大のモチベーション材料の1つだ.利用しない手はない.

資本主義の本質は欲である

これは,自分の大好きな著者である森岡毅氏の ”苦しかった時の話をしようか” の中に出てくる言葉です.

物事には,本質 ⇒ 構造 ⇒ 現象 という上下関係があり,資本主義というある種の現象を取り上げると,その本質が欲であると森岡氏は言い切っていました.

つまり,資本主義の元で発展していくには欲が大きな原動力になるのです.現代日本で成功している人間は,賢い人間でも,強い人間でもありません.

間違いなく貪欲な人間です


貪欲であることが成功の条件であると言っても良いのではないでしょうか.きれいな言葉に言い換えるなら,”情熱” というのも近いかもしれません.


では,どうすれば欲(≒情熱)を持つことが出来るのでしょうか?自分は1つの方法として,達成したい目標を設定して日々状況を記録することが重要であると考えています.

例えば筋トレで,ベンチプレスを100 Kg挙げるという目標を掲げたとします.初めは100 kgはびくともしないでしょう.おそらく40 kg程度から始める人がほとんどだと思います.

そして,定期的に自分が何kg挙げられるようになったかを記録しながら,中長期的に自分の成長を客観的に観察します.その中で成長を実感できれば,否が応でも欲が出てくることでしょう.

自分の欲を大切にしてあげたいものですね。

02.最後に

いかがでしたでしょうか?
今回は,テストステロン氏の「ストレスゼロの生き方」
の書評(Vol.2)を執筆しました.

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