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ロックダウン中に感じたNZのアーダーン首相の魅力

●本名 ジャシンダ・ケイト・ローレル・アーダーン
●ニュージーランド労働党首相(2017年10月就任)
●1980年生まれ

 
 2020年3月。NZの歴史上初めてのロックダウンを体験し、アーダーン首相の国民との関わりをリアルタイムで経験をすることができました。

政治に限らず、より人と協力してクリエイティブに生きていくことが求められる時代で、特に今回のような非常事態の際に日頃からの信用の蓄積があること向き合う必要がある人たちとのコミュニケーションを諦めないことがいかに大切であるかを教えてもらいました。

私なりにではありますが、若きリーダーの魅力を振り返っていきたいと思います。

コミュニケーション能力の高さ

 1つ目は、群を抜いているのが彼女のコミュニケーション能力の高さです。コミュニケーションには様々な在り方がありますが、まず魅力的に感じたのは彼女の説明はネイティブの早い英語を聞き取るのが苦手な私でも、はっきりと段階を踏みながらわかりやすく何度も説明をしていたのがとてもありがたかったです。

「今何をするべきなのか。」

「そのことによってどんなことが生じるのか。」

「今後どんな予定を立てて過ごす必要があるのか。」などなど

今国民へ求めていること、そして今後の未来への計画や起こりうるリスクを想像しやすく、明確に言い切って現状を伝えていることが心強く信頼できました。

国民との距離が近いコミュニケーションの継続

2つ目は、ほぼ毎日ニュージーランドの現状や感染者の方、質問に答える時間を確保し、テレビだけではなくFacebookやInstagramなどのSNSでも情報の発信をしていました。

特にテレビを持たない方や若い世代はスマホで情報を得ることが多いのでFacebookなどのSNSでライブ配信を行うことで、自然と政策に興味を持てる環境が作られるように工夫していました。

また、子育てをしながら業務を行う多忙な状況の合間でも国民からのコメントに対応している場面も多くみられ、高飛車な態度ではなく常に伴走しながら国民の意向を聴く姿勢や謙虚さも魅力的でした。

また、2018年の6月には幼いお子さんを国連総会の会合に同伴するなど、女性のキャリア発達の在り方を前向きに考えられる希望にもなっています。

こういった日頃から国民に寄り添いながら、トップの立場であったとしても創造力と共感力を発揮されて様々な境遇にある国民の努力を心から労う姿勢がただただかっこよかったです。

これらのことがニュージーランドで生活する人々の信頼が得られていることの一つなんだなと学ばせていただきました。

高圧的な態度を取らない

 こちらに関してはアーダーン首相の持つ元々の穏やかなキャラクターともいえるところではあります。

現状のような緊迫感のある状況下でも、愛情溢れる抜群の包容力が感じ取れるのは、ぶれない芯のある力強い発信力があるだけではなく彼女の発する"やさしさ"が言葉や話し方、表情から感じ取ることができました。

何より慈愛に満ちた笑顔が本当に美しく癒されます。

 そしてここまで大きな争いごとがなく、長期のロックダウン状態を保てているのは、こういった困難な状況を他人事ではなく自分事のように捉えてもらえるようなメッセージの発信をされていたのも魅力的でした。

【ロックダウン直前のアーダーン首相のスピーチより一部抜粋】 

 政府としてみなさんを守るために私たちができることのベストを尽くします。そして、みなさんも多くの人を守るためにできることをすべて行いましょう。この危機的状況をみんなで協力するのです。(一部省略)私からもう一つお願いがあります。思いやりの心を持ってください。誰も行動制限をされることは望んでいないでしょう。全てのみなさんが不安な気持ちで生活をされていると思います。しかし、我々は政府として役割を果たさなければなりません。みなさんに今お願いしたいことは「助け合うこと」です。近所に住む人を気遣い、何かがあった時はすぐに地域住民同士でお互いに連絡が取り合える体制をとりましょう。みんなで協力し、力を合わせることでこの困難を乗り越えられるはずです。どうか強くいましょう。そして思いやりの心を忘れずに。

こういった安心感は日頃の生活の中でもとても大事なリーダーシップだなと感じています。

100年に1度と言われているようなただでさえ緊張を強いられる状況で仮にアーダーン首相の逆バージョンのコミュニケーションを取る、もしくは取られた場合を考えるとしんどいですよね。

例えば、無表情や怒りを込めた表情と共に不安を煽るような伝え方や次に何をしたら良いのかわかりにくい指示の出し方、一方的な押しつけがましさなどがあるとなかなか信頼関係は得られにくいのかなと感じました。

とてもバランスが取れたアーダーン首相には程遠いコミュ力ですが、実践できるところから変えていきたいなと思いました。

世界規模で困難な状況にあるのでこういった状況だからこそ、もちろん建設的な批判も必要ではありますが、揚げ足を取り合うのではなくお互いを補い合っていくことにエネルギーを費やすことの大切さを改めて感じる日々です。

そんなこんなでニュージーランドの写真を眺めながら当時綴っていたことをまとめてみました。

国境が開く日が待ち遠しいですね。

それでは、なかなか落ち着かない日々ですが、ココロとカラダ第一に過ごしていきましょう。

今回も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。

Be strong, Be kind.

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